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ちょっとがんばった晩ごはん*鯵のなめろう

 昨夜は夫のリクエストで、鯵(アジ)のなめろうをつくりました。
 なめろうは夫の大好物。近所のスーパーで鯵が特売になっているのを見つけ、「ぜひとも、なめろうを!」と熱烈なリクエストでした。

 ちなみになめろうは、房総半島の沿岸部が発祥の郷土料理らしいです。生の青魚の身にお好みの薬味野菜と味噌をのせてたたき合わせたもの。
 わが家の場合は鯵を使うことが多いですが、ほかにサンマやイワシでもつくります。薬味は、生姜、大葉、ミョウガをトリオで使うのが好きです。

 生姜、大葉、ミョウガはあらかじめ細かく刻んでおきます。
 鯵はぜいごをとって三枚におろし、皮をはぎます(皮をはぐ場合はぜいごをとらなくていいのかもしれませんが、指で触れると痛いので、私ははじめにとってしまいます)。血合い骨も、なるべく抜きます。
 おろした鯵の身の上に、刻んでおいた薬味と味噌をのせ、包丁でたたいて混ぜ合わせれば出来上がり。

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 わが家では、温かいごはんにのせていただきます。
 器は陶芸家だった義父の作品で、油滴の茶碗です。紫がかった鉄釉の発色と、偶然のデザインである油滴の模様が気に入っている器です。
 大葉は庭でとれたものを使いました。

 鯵の三枚おろしは、私にはけっこう面倒に感じる作業。鯵のなめろうは、いつもちょっとがんばってつくる一品です。でも、手間をかける価値がある味。新鮮な魚でつくると、とてもおいしいです。
 夫は毎回、涙をうかべて味わってくれるので、またつくろうという気持ちになります。

人間にとって最も良いのは、飲み食いし、自分の労苦によって魂を満足させること。しかしそれも、わたしの見たところでは、神の手からいただくもの。
(コヘレトの言葉2:24 聖書新共同訳)

 食べ物をいろいろ料理して、「おいしい!」と感じて楽しめるのは、神さまが人間に与えてくださった喜びのひとつなのでしょうね。いま、一緒に味わえる伴侶が与えられていることにも感謝です。

 この喜びと感謝にくらべたら、鯵をおろす手間なんて、たいしたことではないよなあ、と思います。

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