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カトリックのカレンダーを見る楽しみ

 わが家では今年、サンパウロが出しているカトリックのカレンダーを壁にかけ、毎日眺めています。(↓こちらです)

 サンパウロは聖パウロ修道会の事業体。昨年の「クリスマス見本市&キリスト教ブックフェア」に出展していました。ブースをのぞいたらサンプルのセットをいただいて、そのなかに入っていたのが、このカレンダーです。
 (イベントの模様はこちら↓)

 私はプロテスタントのクリスチャンなので、カトリックのカレンダーはとても新鮮に感じます。プロテスタントにはなじみのない祝日や、聖人の記念日が記されているからです。
 たとえば1月25日は「聖パウロの回心」の祝日。パウロの回心は、「目から鱗が落ちる」というたとえのモトになったことで有名な、新約聖書のエピソードです。(使徒言行録9:18)
 もちろんエピソードは知っていましたが、夫と一緒に「祝日もあるんだね」と感心し、パウロについて会話するきっかけになりました。

 聖人の記念日は、より興味深いです。(私の所属教派では聖人を定めていないので)
 きのうの2月8日には、ふたりの聖人が記念されていました。
 ひとりは、聖ヒエロニモ・エミリアニ 。困窮者のために活動した16世紀の司祭で、列聖後は身よりのない子どもの守護者といわれているそうです。

 もうひとりは、聖ジュゼッピーナ・バキータおとめ 。
 19世紀末に、スーダンに生まれた女性です。少女のころに誘拐され、奴隷として売られ、暴力を受け、体には60カ所以上もの傷が……と、壮絶な運命を生きました。その後イタリア人の領事に救われ、洗礼を受け、修道会に入り、1947年に亡くなるまで信仰をまっとうしたそうです。
 私が生まれたのが1968年ですから、そう遠くない人ですね。

 パウロのように聖書の時代の人から、ほぼ現代に生きた人まで、たくさんの聖人がいるんだなあと、あらためて思います。そして、それぞれの足跡をたどると、どの時代にもさまざまな苦難があったことを知らされます。
 ときには、彼らの生き方に励まされることも。

 カレンダーを眺め、記念日ごとにその聖人について調べてみるのが、日々の楽しみになっています。



◇写真は、みんなのフォトギャラリーから、angie-BXLさんの作品を使わせていただきました。ありがとうございます。

※カトリックの聖人について知りたい方は、女子パウロ会のサイト内にある、聖人カレンダーのページが詳しくて便利です。


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