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鋸山に行って来たよ-18

2023年、明けましておめでとうございます。
昨年は皆さまの記事でたくさん学び、楽しませていただき、また多くの人に私の記事を読んでいただき刺激多き年となりました。
今年も二冊の本出版を目標に掲げ、noteでも旅行記など更新していきたいと思いますのでよろしくお願いします。


これまでのお話

昨夕お風呂にしっかりと浸かったこともあり、朝のお風呂をたぁは遠慮した。風呂好き私は昨夜に引き続き、もちろんいただきに行く。

やったね、今日も独占風呂。

温泉地のシャンプーはリンスインシャンプーが多いのでコンディショナーはちゃんと持参した。だけど悲しいかな、石鹸持ってくるの忘れちゃった。

私、石鹸自分で作っています。

口に入れても大丈夫な植物油分で作っているから保湿成分のおかげで体を洗った後も乾燥など感じられずもう十年以上愛用している。ちなみにこれで頭も洗っています。
そんな大切なものを忘れてしまい焦りつつも、潔く諦めて使った備え付けのボディシャンプーとリンスインシャンプーはアロエ成分配合で、洗った後も肌にツッパリなど感じられずに助かった。

熱いお湯に一人浸かりながら、じっくり考えてみる。

昨夜、どうしてあんなことになっちゃのたかな。

軽く瞑想状態に入り、助言を求めても何も聞こえてこない。

今夜はちゃんと眠れるかな?

やっぱり返答なし。

物思いに耽っていたら体は芯までしっかりと温まったので、お風呂を後にする。

いつも朝食はバナナで簡単に済ませるけど、今日はハイキングデー。だからいつもよりしっかりと頂こう。
お家から持参したみかんちゃんとアンドーナッツ。後者はかぶりつくと中が乾燥気味だったから次は買わないと朝の誓い。

「しょっぱいもの食べたい気分なんだけど」

そうつぶやくたぁが昨日コンビニから朝食用に買ったものはチョコとキャラメルのマリアージュ。仕方なさそうに諦めて食べていた。チョコ博士がそんな風にチョコを食べるなんて珍しい。

ペットボトルにお水を入れながら思う。

終日、お水だけではつまらないからお茶を持っていきたいな。

だけど今日は暑い飲み物を入れるのに適した水筒は持っていないのでお水を半分入れて、そこにお茶を足してみた。

今日は最初にロープウェイで鋸山山頂に向かい日本寺を観光させてもらう。ロープウェイが開くのが9時なのでお寺が込み合う前に楽しみたい。

荷物を持ってシューズを履いて、部屋を出るとおばちゃんスタッフが別の部屋の片づけをしていた。皆、出発が早いもんだ。

「今日はお天気が良さそうですよ。気を付けていってらっしゃい」

「それは良かったです。行ってきます」

本当、ここの従業員さんの何気ない一言は嬉しい。8時40分、宿を後にする。

外に出ると雲が多く、まだ肌寒さが残っている。
宿からロープウェイ乗り場までは10分くらいだろうか。その前に再びセブンイレブンに立ち寄って今度はランチを購入しないと。

日本寺観光の後は山頂から関東百名山で紹介されていたコースへと向かう。関東ふれあいの道を抜け林道コースを抜けて保田駅がゴール。浜金谷駅から約9㎞、4時間半強のコース。

お菓子はポテトチップスとナッツを持ってきているので互いにサンドイッチとおにぎりを選び、それに加え私は茹で卵を購入。

ここからロープウェイ乗り場までは海沿いの車道を通って向かうのが一番近い。昨日は車が多かったけど今日は数も少なく歩きやすかった。

案内に沿って左に曲がるとそこには小さいながらも立派な神社、金谷神社がある。軽く頭を下げて今日のハイキングが安全に進むように祈る。

このまままっすぐ進めばいいのかな。

細道が隣に現れて不安を感じた時、目の前にロープウェイ乗り場が見えた。

ホっ。

乗り場の駐車場には既に数台の車が停車している。皆、考えることは同じなのだろう。

「おはようございます」

階段を上って改札へと向かっていると駅員さんから一言。

挨拶って気持ちい。

「おはようございます」

だから私たちも笑顔を添えてお返しする。

車が暗示した通り、構内には数人がロープウェイの到着を待っている。片道500円のチケットを二名分購入。

飾ってある木彫りのフクロウがかわいい。

まだコロナ対策にうるさい昨今、一般道路を歩く時はマスクをして、山で二人ならマスクを外し、混み合えばマスクをつける。人がいる構内ではもちろんマスクを着けなくちゃ。

「次の出発は9時15分です」

5分ほどの時間つぶし。私は構内に置いてあるお土産を見ていたけど、たぁは「暑い」と言って外に出た。多分、人が多くいる室内にいたくなかったが本音だろう。

「ロープウェイもうすぐ出発です」

その声と共に改札が開いたのでたぁを呼びに行って、二人揃ってホームへと向かう。

あっ、ケーブルカーじゃなくてロープウェイだ。

そうだよね、だってロープウェイ乗り場から乗り込んだんだから。なのに想像はケーブルカーがだった。

10人ほど乗り込んでそれなりの圧を感じたのに、これが40人乗りだと言うんだから驚いた。

とりあえず前方の席に腰を下ろしたけど、座ると景色が見えないので立ち上がるとたぁもそれに倣った。

ロープウェイが動いた、出発進行。

どれほどの高さがあるのだろうかと余計なことを考えて下方を見る。

恐怖で足が震えた。

あっ、そうだった。私は高所恐怖症。

今更、思い出した。時すでに遅し。

急勾配に作られたレールの上をせっせと代わりに登ってくれるケーブルカーと宙ぶらりんの状態で上へと向かうロープウェイ。

「ケーブルカーじゃないのね」と何も考えずに乗り込んだから、思い出すのに時間がかかったよ。
景色を見るために立ち上がったけど、足の震えを抑えるために今一度座る。
恐怖症に気づいたらもう真下なんて見ないよ。遠方の美しい景色だけを楽しむんだからね。

気を紛らわす。

うーん、今日も富士山が綺麗だ。

「ちょっと揺れます」

ガイドさんの言葉の後、見事に揺れた。

恐怖ぅ、マックスっ!

気持ちを落ち着かせるため、目を瞑る。落ち着いたら目を開けて、また怖くなったら瞑るを一人静かに繰り返していると、私のほうを見ている人と目が合った。

気持ちが悪くなったと勘違いされたくないなぁ。

だからちょっと平然な顔をして外なんて眺めちゃったりしちゃって。

低山のロープウェイ、所要時間3分。

助かった。

9時18分、ロープウェイ鋸山山頂に到着です。



無空真実の電子書籍です。よろしくお願いします。



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