ほなっ さいなら-空想会話
落ちたのよっ・・・
岸壁からねっ。
多分よ、多分。
だって私全然記憶にないんだから。
もう一週間くらい前のことかしら。
なんだか雨がバーッと降って崖の端っこで育つって嫌だわぁーと思っていたらぱっと足元、あらっ根本っていうのかしら土が崩れて気づいたらここよ。
水辺の砂浜。
潮が引けば水から解放されるけど、砂に埋まっているし体もでかいから出来ても半乾き。
満ちている時は若干、みじめよねぇ。
ゆっくり波がいつも体に触れて気持ちがいいと浅い眠りなんて楽しんでいたと思ったら、体半分水に浸かっていたりして。
ちょっと流されてみたりもするの。
水の力ってすごいわよね、この体動かすんだから。
この状態が続けば私の素敵なアフロ根に牡蠣が卵産み付けそうで心配なのよ。
流木といってもでかすぎるし、いっつも湿り帯びているから色気がないものねぇ。
はぁ~私この先どうなっちゃうのかしら。
まっ気ままに育ってきたら気ままにここにいるのも結構悪くはないのよ。
こうやってお話聞いてくれる人もいるしね。
あらっ、もう行くの?
残念ねっ、折角気があったと思ったのに。
ほなっ さいなら。
なーんつって。
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