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お金は感謝のエネルギー

お金について考えたことはありますか?あなたにとってお金ってどういう存在ですか?

私たちが住む世界は、お金がなくては生きていけない世界です。

今より何千万年も前から、お金は社会の価値基準となって、人や国の交流が可能になり文明が発展して来ました。

法律によって世の中の「行為の秩序」が保たれているように、お金によって世の中の「価値の秩序」が保たれています。

それでも紙きれ1枚に1万円の価値があることは、冷静に考えるとありえないことです。

今日はそんなお金について考察してみます。

お金のイメージ

お金に対するイメージって人それぞれ違いますよね。あなたにとってお金とは何ですか?

お金とは自由だという人もいれば、お金とは夢を実現させるための道具だという人、お金は幸せに生きるために必要不可欠なものだという人もいます。

世間一般的にはこのように捉えている人が多いようです。

しかし、世界のお金持ちはお金について共通のイメージを持っているそうです。

それは「お金は感謝のエネルギー」ということです。

お金を持つには誰かからお金をもらわないといけません。それでは、どういうときにお金をもらえるのか想像してみましょう。

お金をもらう

お金をもらうというのは、ビジネスでモノやサービスが売れるということです。お金をもらうのは常に供給側、与える側の人たちです。

そして、モノやサービスが売れるのは、主に買い手の2つの心理状態の変化によって行われます。

ひとつは、不安や痛みからの解消、二つ目は、快楽や快適さの実現。

一つ目の不安や痛みからの解消は、マイナスの精神状態が普通の状態になることであり、より即効性が高く衝動的で購買力は強いです。

人は不安や怖れを感じると何かを買いたくなるという心理的特性があります。

震災などで「トイレットペーパーがなくなっていまう」という不安に駆られ、人々がスーパーやドラッグストアに殺到すると、あっという間に在庫がなくなって値段は高騰します。

歯が痛いのを我慢してそれがやがて激痛になると、痛みに我慢できず、すぐに歯医者に行って治療しますよね。

真夏にエアコンが壊れてしまったら、脱水になってしまうし夜も寝れないとなると、「すぐに直してくれ」と多少値段が高くても修理を依頼するはずです。

テレビの報道番組がやたらと危機感を演出して不安を煽るようなことが多いのも、怖れから視聴率が上がるからで、また、そういう報道を見た後の心理状態の方が、視聴者の購買意欲が高まるからで、そうするとCMで流れる商品が売れやすくなります。

テレビ局からするとスポンサー企業は大事なお客様ですから、それは構造上仕方のないことで、私たちはそれを批難するよりも、世の中の仕組みを知って気を付けておくことが重要です。

このように、不安や痛みを解消したいというエネルギーはとても強く、売り手はそれを利用してモノやサービスを売ろうとします。

しかし、不安や痛みの解消は、継続性が乏しく一過性のものであるので、購買意欲は長続きしません。

それに対し、二つ目の快楽や快適さの実現は、普通の状態がプラスの状態になることで、即効性は低いですが継続性が高く、一度手にしたら元の生活には戻れないものが多くあります。

スマートフォンなどは良い例で、ガラ携電話に慣れているときはすぐに替えようとはしませんでしたが、一度スマホに慣れてしまうとガラ携に戻ることは難しく、次もスマホを買おうとします。

パソコンも新製品は高性能で操作スピードが速く、一度高性能なものに慣れてしまうと、以前と同じ型式のものはたとえ安くても買いづらいでしょう。

車も自動運転や俯瞰して車体を映す性能などが備わっている仕様に慣れると、同水準以上でないと次も買ってもらえないので、メーカーは競って最新技術を搭載しようとします。

若返り効果のある自分にピッタリの化粧品を見つけたら、他の商品は買わずにずっと同じものを使い続けると思います。

人々の生活をより豊かにするのはこちらの方で、最初は市場にニーズがなくても、次第に人々に求められるものになります。

こういったものはアンケートなどを取っても明らかにならない潜在的ニーズであり、「買い手に必要とされているものを創る」という発想よりも、「私はこんな社会を実現したい、この商品によって人々の生活はこんなに豊かになる」という売り手の豊かな想像力と強い想いによってもたらされます。

車を見たことがない時代の人は車が欲しいと思わないですし、インターネットを体験したことがない人には、そのニーズがそもそもないのです。

このように、ニーズにないものを創造する破壊的イノベーションとニーズに応えて進化を続ける持続的イノベーションは、社会をより豊かにして行きます。

少し話が長くなってしまいましたが、2つのことに共通しているのは、商品を購入したことで(または商品に期待することで)買い手が「買って良かった、嬉しい」と喜んだ状態になり、受け取った価値に対する対価としてお金を渡しています。

そこには「買えてよかったよ、ありがとう。」という感謝の気持ちが込められているのです。

価値を受け取ったことへの感謝

あまり意識していないかもしれませんが、普段コンビニでおにぎりを買う時も、「おにぎりを食べる」という価値に対して、それに見合う対価としてお金を支払っているのであって、「おにぎりを食べる」という価値を受け取ったことに感謝しています。

このことを理解している人は、「ありがとう」と言葉にして、気持ち良くお金を支払います。

感謝の気持ちを込めて良い気分でお金を出すと、お金はまたその人に戻って来るそうです。

売る人だけが代金をいただいて「ありがとうございました」なのではなく、売る人も「ありがとう」、買う人も「ありがとう」なのです。

お金をもらい集めるというのは、人に喜んでもらい感謝してもらっているエネルギーの量が多い証です。
お金持ちとは、より沢山の困っている人を助けて喜んでもらう(不安や痛みの解消)、価値あるものを世に送り出して喜んでもらう(快楽や快適さの実現)ことができる人です。

そこで価値を受け取ったことに感謝されて、その結果としてお金が集まる人になっているんです。

300万円の収入の人が3000万円の収入に増えたとしたら、人に感謝された量が10倍増えたことになります。

社会にある問題の数だけ感謝が行き交う機会があるので、社会に問題がなくならない限り、お金をもらう機会は世の中に無限に存在します。

困難な問題を見つけたり直面したら、落ち込んでやる気をなくすのではなく、「これはチャンス!」と思って解決策を見つける方が賢明です。

社会の問題や課題を解決して、「周りの人を喜ばせたい」という気持ちで行動する人のところへ、お金は集まります。

お金が感謝のエネルギーというのは、こういったことからわかります。

人間関係の中での価値の提供

もう一歩踏み込んで、ビジネスではない日常生活を考えてみましょう。

ビジネスは経済活動の一部ですが、経済活動からお金を取り除くと、そこにあるのは人間関係です。

友人などお金のやり取りがない普段の人間関係では、モノやサービスを与えてもらったことに対して、感謝するとともに信用が貯まります。

引越しの手伝いを頼まれて手伝ってあげれば、感謝されるとともに、ご飯でも奢ってもらえるか、お礼の品をもらえるか、お小遣いをもらえるか、そうでなければ手伝ってもらった人は借りができて、いつか借りを返そうという気持ちになります。

日頃世話になっている人ならば、引越しの手伝いなんて朝飯前だと頑張ることもあるでしょう。

その場合は、日頃の付き合いから貯めていた信用貯金のおかげで、頼んだ人は引越しを手伝ってもらうことができたのです。

普段こんなことを考えていると面倒くさい人間になりそうですが、このことからわかるのは、お金というのはあくまで行為の結果としてついてくるものだということです。

お返しがたまたまお金というかたちになっただけで、食事でも品物でもあり得るわけで、信用が貯まることもあるわけです。

ですから「お金とは信用だ」と言う人もいます。

お金をもらわなければ、信用貯金が貯まり、お金をもらったら、その人との気持ちの貸し借りは残らないとも言えます。

たとえお金というツールを用いての受け渡しがなくなって、別の何かを用いるとしても、そこには感謝の受け渡しがあります。

支払うという行為は、感謝の表現方法の1つです。

社会はこの感謝のエネルギーが循環することで豊かになって行きます。

お金を集めること自体を目的として何かをするのでなく、「周りの人を喜ばせよう」としたことが原因となり、その結果として、それがお金というかたちになるのか、他のかたちになるのかは、状況や場面によって異なる結果論です。

お金を追うのでなく、お金が後からついてくるというのが自然です。

お金を追い求めないということは、言い換えれば、見返りを求めずに行動するということです。

見返りを求めずに周囲の人の喜びのために尽くす無償の愛ある行為こそ、本当のお金持ちになれる要素なのではないでしょうか。

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