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アリとアートとスイートなデモクラシー[プロローグ]

鈴木真梧

小学生のころの私は、図画工作が大好きで、理科も好きで、社会科がとても苦手でした。歴史の年号をただ暗記したり、地域の特産物や山や川の名前を覚えたり、当時は授業と自分の生活との繋がりにリアリティーを持てなかったせいかもしれません。でも作品をつくるようになって、アートと社会は切り離せないものだと気付きました。

小さい頃から絵を描いたり、何か造ったりするのが大好きだった私の「あゆみ」は惨憺たるものだったのを覚えています。中学とか高校になってからの成績もしかりで、5段階評価としてみればなかなかのものだったのですが、そこに美術の評価が加わることで「なんだ10段階評価だったのね…」と残念な有りさまになります(笑)

「男の勲章」がBGMに流れるつっぱることがデフォルトな時代を背景に、自由な校風だった高校時代、まさにRCサクセションの「ぼくの好きな先生」を地でいくような美術の先生から「へ〜、面白いじゃん。このC高校から進学できるのなんて美術の道くらいしかないぞ。」と授業で作っていた作品を褒められ、冗談半分で言われたその言葉をきっかけに美大を目指すことになりました。(今は亡きUEKI先生に感謝してます)

その後、美大でデザインを学んだ後、4年生の就活中にバイクで事故を起こし3ヶ月の入院を強いられ、就活も卒制もおじゃんとなって留年。そんな人生の「ちょっと立ち止まって考えてみたら?」が契機となり、アートへの未練が捨てられずにいた自分は、デザインの道で就職することをやめて作品を発表することになります。
それから紆余曲折ありながら、アーティストの中村政人さんと出会いコマンドNに関わることとなって、すっかりアートの世界に足を踏み入れることになった次第です。この辺りの話はまた機会があったときにでも。

さて自己紹介で前置きが長くなりましたが、昨年の2019年にその中村政人さんらが仕掛ける「東京ビエンナーレ」の公募プログラムで、「ソーシャル・ダイブ」という社会へアプローチするアーティストの募集があり、私も応募しました。プロジェクトの詳細は下記からご覧になれます。
「東京ビエンナーレ2020/2021」
「ソーシャルダイブ」
そこで、かく言う私も自分の企画するプロジェクトをプレゼンテーションしてきました。書類やビデオメッセージの審査、リサーチなどを経て、応募してきたアーティストたちや審査委員の方々とディスカッションしながら、いよいよ最終プレゼンに突入。久しぶりに作品ファイルを更新したり、プレゼンボードを作成しているうち、学生時代に経験したプレゼン直前の緊張で徹夜なのに全然眠くない状態が甦ってきました(笑)でもその甲斐あってか、なんとか無事に審査を通過して「東京ビエンナーレ」に参加できるに至りました。

しかしながら、今年に入ってからの世界的なコロナの影響で、2020年の夏に行われる予定だった「東京ビエンナーレ」は、残念ながら2021年に延期となりしました。延期とはいえ、コア期間が2021年の夏になっただけで、それまでの間はプレ期間としていくつかのプロジェクトは既にスタート。またそれ以外のプロジェクトも来年の夏へ向けて準備をしたり、進捗を報告したりと、展覧会期間がポジティブに延長された感じです。
そこで私も自身の企画するプロジェクト「スイート・デモクラシー」で、日々思うこと、感じること、また進捗状況などを、これからこのnoteで綴っていきたいと考えています。気になった方は是非読んでいっていただけると嬉しいです。

子どものころ社会科が苦手だった自分が、アートを通して社会と向き合い、他者と対話する。そして世界と自分を見つめて繋げていく。そんなプロジェクトになればと考えています。大人になった今、改めて本当の社会科と理科の勉強のはじまりになりそうです。

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