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うすはりグラスと、小ぶりなかご

夏真っ盛りな青空が広がる8月初旬。蝉の鳴き声をBGMに汗をかきかき、家族で「ババグーリ」へ訪れた。清澄白河に本店を構える、服や雑貨などのセレクトショップである。
一面が蔦に覆われつつも、入り口付近はガラス張りで涼しげ、でも不思議と鬱蒼とした雰囲気はない。
この印象的な建物は地元民なら誰もが知るところだが、おしゃれなお店なだけにやっぱり尻込みして、足を踏み入れたことはまだなかった。
でも、車道を挟んで向かいにある図書館と公園の緑とも相まって、涼しさや爽やかさを演出してくれるこのお店に、近くを通るたびにいつも好感を抱いていた。

店内から見た、向かいの図書館と公園の様子。大きな窓ガラスからの景色が気持ちいい

さて、そんなおしゃれなお店に勇気を出して来店したのには訳がある。サングラスが欲しかったのだ。1歳7ヶ月になる息子を毎日自転車で保育園まで送迎しているのだが、片道10分ほどの道のりでさえ、毎日ぐったりである。暑さはもちろんのこと、強い日差しが大きな原因だと思う。この時季は朝8時でも、夕方は16時でも、まだまだ燦々と太陽が降り注いでいる…。
自転車は日傘がさせないので、せめての対策として最近サングラスを探しているのだ。
せっかく買うなら、愛着を持って長く使える物がいいなと思っていたところ、ふと「あのお店に置いていないかな?」と、ババグーリに白羽の矢が立ったのである。

そして、いよいよ入店。店内は天井も高く広々としていて、ベビーカーがいても人が2人は通れそうなくらい広さにゆとりがあった。
子どもが商品を触ってしまうのが心配で、おちおち買い物もできないということもなく、ゆっくりした時間を過ごせた。

ベビーカーがいてもこの広さ。そしてかごの宝庫。
かごの宝庫その2。一つひとつ味があって全部欲しくなる

結果としてサングラスは置いていなかったのだが、私たち夫婦のハートを射止めたものが2つあった。

1つはグラスである。この数年で気に入っていたグラスを1つ割り、2つ割り…。気づけば普段使いのものしか残っていなかった。週1程度だがお酒を嗜む夫としては、やっぱり専用の素敵なグラスが欲しいなぁとのこと。

また、夫婦ともコーヒー党のわたしたち。
毎日のように飲むアイスコーヒー&ラテに加えて、この夏はいただきものの梅シロップや生姜シロップ、山葡萄ジュースを炭酸で割ることにハマっているので、素敵なグラスがあればよりおいしく感じるのではないかな〜とわたしも思っていた。

そして、何種類かある中から最終的に選び取ったのは、うすはりの軽いグラス。作家さんものではなく、ガラスメーカーが生産しているようだが、シンプルだけど飽きがこなさそうだなと感じた。でも、「この薄さ、大丈夫かな?」と夫婦でヒソヒソ相談していると

「意外と丈夫ですよ、私もこのくらい薄いのでビール飲んだりしてます」という店員さんからお声がけが。過度な接客はされないが、しっかりと客の様子を捉えて必要な情報を添えてくれたことに好感を持ち、購入を決意した。

うすはりグラス。山葡萄ジュースの紫色が映える。ちなみにこのジュースは、北麓草水オンラインストアで購入可能。きちんとすっぱいけど旨みのある味は、夏の疲れを癒してくれる味。夫婦で取り合いあっという間になくなる。

続いて我々の目に留まったのは、かご。このババグーリ、色々雑貨を取り揃えているけれど、とにかく大小かごが多い。出自や編み方、色はそれぞれ違えど、とにかく全部が素敵なのである。

我々は直径高さとも13センチほどの透かし編みのかごに惚れ込んだ。スマホの充電器やイヤホン、エアコンのリモコンなどをざっくり投げ入れ収納したいな思っていたのである。

というのもやんちゃ盛りの幼児がいるわが家、充電器を差しっぱなしにするとすぐに抜かれたり先端を舐めていたりと、とにかく危ない。
そして幼児あるあるのリモコン大好きちゃんなので、リモコンやら充電器は彼の届かないキッチンカウンターの上に置いていたのだが、そのままだとカオスな感じになっていて、毎日見る光景だからこそ、だんだんとストレスが溜まっていた。

購入後、早速件のものたちを入れてみるとあらスッキリ。透かし編みなので何が入っているか程よくわかるのもグッドである。

右が今回買ったかご。リモコン、お薬がすっぽりのベストサイズ。以前使っていた左のかごにはスマホをいれることに。充電器もそのままさせるので◎


もちろん、量販店の似たような商品に比べ、数段値は張ったが、間に合わせのものではなくお気に入りをきちんと選び抜いたので、愛着の度合いが違う。
いつかやんちゃ坊主が成長していたずらをしなくなったとしても、このかごは違う用途で使おうと画策するんだろうなと、長く使う未来が想像できる。

ただ、もちろんわが家も手に入りやすい価格のものを購入することもよくあるし、日々量販店にもお世話になっている。
つまり大事なのは、自分たちがその商品に納得して購入しているかということである。

そして、買い物とは投票であるから、どんなに小さなものであっても、これからも売り続けてほしいと思うものは、1票を投じる気持ちで購入する。例えば歯磨き粉とか一つとっても。買う人がいないと、突然生産終了なんてこともよくあることだから。

ちなみにババグーリはこんなものも置いてました。

オリーブオイルや調味料も。
バームなどなども。ちなみに撮影許可はいただきました。

余談だが、近年はカフェの街、おしゃれタウンとして定着しつつある清澄白河。でも彼のブルーボトルコーヒーが2015年にできたのに対し、ババグーリのショップオープンは2006年、ここに事務所を構えたのが1993年というから、いわゆる清澄最古sinceである(@みうらじゅんさん)。当時は何もなかったこの地を気に入ってくれてありがとうございます!



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