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藤村綾
2020年12月26日 21:47
いつからクリスマスが楽しみではなくなったのだろう。いやいやクリスマスだけではなくてお正月とかバレンタインデーとかも特にワクワクするイベントではない。まして誕生日など論外でもっともたのしみでないイベントごとのひとつだ。 今年の、あ、去年もかクリスマスはヘルスだった。『クリスマスにフーゾクなんて、ねぇ〜』みたいな見栄っ張りのお客さんもいるようで客足はあまりなくほとんど待機部屋で眠っていた。小さな
2020年12月23日 00:07
『ブーブーブー……、』 テーブルの上でスマホが狂ったようにいつまでも震えている。普通なら5コールくらい待って出なけれれば、あ、今忙しいんだなぁとかまあ折り返しが来るだろうからまあ切るかになるかどちらかの判断になるだろうに、彼のスマホはなぜか狂ったようにいや寒いしいやそんなに? とおもうほどコールがバカみたいに鳴り響いている。「出れば」 出ればいいのに出ないので出ればと目をスマホに向けて促す。
2020年12月17日 22:42
好き過ぎる。あうだけでもう嬉しくて満足してしまう。だからベッドの上での行為がまるで感じれない。好きだから抱き合いたい。好きだからキスをしたい。けれど好き過ぎるとなんでこんな複雑な気持ちになるんだろう。過ぎる。だからだろうか。ほどほどに。ではないからなのだろうか。中毒かしら? 依存なの? わからない……。 とはいえず、わたしはまた奥さんのいる男にあい抱かれている。喘ぎ声もうまく出せずあうたびに嘘
2020年12月17日 00:12
【21時39分に着く。遅くなるから無理しないで】 出張にいった彼に何時に駅に着くのかとメールをするとそう返事がきた。【うん】とだけ短く返す。 新幹線のホームから出てくるところをだた見たかっただけだった。重たいコートを着て重たいバックを持ってきっとくたびれた顔をしているだろう彼の顔を。 雪がパラパラと降っている。今年は暖冬かとおもっていたのに急に大寒波がきて日本列島がおどろきを隠せない。