渋谷区のトイレ共用化に思う事
東京都渋谷区が、トイレをあらゆる人が
より使いやすい様にするという事で、
トイレの共用化を開始しました。
この取り組み自体は先進的で
とても素晴らしいと思います。
ただ、共用化する際のやり方というか方向性が
私から見ると完全におかしな方向に
向かっている様に思います。
渋谷区の幡ヶ谷に設置した共用化トイレは、
男女共用と男性専用は有るものの、
女性専用のお手洗いが存在しません。
つまり、
男女共用+男性専用
となってしまっています。
なぜこんな事になってしまったのでしょうか。
正直これを知った時、
え!?嘘でしょ?なんで!?
と思いました。
よく喫茶店やファミレス、コンビニなどでも
男女共用トイレは見かけます。
しかしそこは、大体の場合において、
男女共用のみ、または
男女共用と男性専用ではなく
女性専用です。
つまり、
男女共用+女性専用
という風になっている事がほとんどです。
お手洗いに入って犯罪の被害に遭うのは、
男性よりも女性の方が多いのに、
なぜ渋谷区は女性専用を作らずに
男性専用を作ったのか。
確かに私の様な人間から見ると、
男女共用が増えてくれる事は有りがたい。
多目的トイレ以外にも選択肢が増え、
より便利になります。
だけど、LGBTQ+とかジェンダーの事が
大きく取り上げられているとはいえ、
女性用をなくすような事、
つまり
「女性の安心・安全を奪う様な事」
は、有ってはならない事です。
私は女性の安心や安全を奪ってまで
私にとって便利な社会になってほしいとは
思っていません。
むしろ、
女性の皆さんと共存・共栄したい
と思っています。
私は以前に記事で書いたように、
10代の頃男性からの性暴力被害に遭った
という苦々しくつらい経験があります。
この経験から、女性の不安や恐怖心というのを、
人一倍理解しているつもりです。
ですから、今回の共用化トイレに
不安や不満の訴えが沢山起こるのは、
当然のことだと思います。
なぜこういう訴えが沢山起こる事を、
渋谷区は予見できなかったのか。
まだ渋谷区のこの試みは始まったばかりですし、
訴えを受けて渋谷区は、
「女性専用を無くす意図は全くない」
とも明言しているようなので、
注意深く今後の動向を見守りたいと思います。
この試みは、日本全国でも初めての様なので、
今後この施策がどんどん改善されて、
渋谷区が性別問わずどんな人にとっても
本当に
「安全・安心で便利な街」
になってくれる事を
期待したいと思います。