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高校教育の目標はなんだ? 前編 (学習指導要領からまとめてみた) 


みなさん。こんばんは。
大丈夫です。そんなに気張らずこの記事を読み始めてくださいっっっ

肩の力を抜くには、変顔するといいらしいですよ。
リラックスしてからどうぞ😝

時間余り社会人こと、森下眞之介です。さっそくですが、この記事を開いていただきありがとうございます。
2月に入り非常勤講師(コマ給)は3年生の授業が無くなると、給与が減り、時間が余ります。この余った時間を教育哲学を深めていく時間に変えるべく、noteを書き進めています。

高校教育のゴールを自分の中で再認識できる機会にして教育観を深いものにしていきたいです。

さあ、どんな内容となるのか。
最後までお付き合いください。

では、本編へどうぞ。

 高校の目指すゴール 〜学習指導要領から〜

学校を運営する指針は、学習指導要領に規定されており、
明確に学校や教科ごとに文章になっています。簡単に学習指導要領のについて振り返っていきます。

学習指導要領とは
全国のどの地域で教育を受けても、一定の水準の教育を受けられるようにするため、文部科学省では、学校教育法等に基づき、各学校で教育課程(カリキュラム)を編成する際の基準を定めています。 これを「学習指導要領」といいます。

学習指導要領「生きる力」文部科学省
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/idea/1304372.htm


この学習指導要領に沿ったカリキュラムで教育が行われることで、日本全国の教育水準が確保されます。各教科の項目やタイトル(日本史Bが無くなり日本史探究となり、現代社会が無くなり公共と変わっています)、必要単位数、育成を目指す資質・能力、教える内容などを規定しています。

この学習指導要領の解説を読み進めていくと、
まず学校教育法から高等教育の目的が明記されていました。
内容は以下の通りです。

教育課程に関する法令 
〜省略〜
(2)学校教育法、学校教育法施行規則
学校教育法では,教育基本法における教育の目的及び目標並びに義務教育の目的に関する規定を踏まえ,義務教育の目標が 10 号にわたって規定されている(第 21 条)。その上で,高等学校の目的について「中学校における教育の基礎の上に,心身の発達及び 進路に応じて,高度な普通教育及び専門教育を施す」(第 50 条)とするとともに,高等学校教育の目標について次のように定められている。

学校教育法
第 51 条 高等学校における教育は,前条に規定する目的を実現するため,次に掲げる目標を達成するよう行われるものとする。

  一 義務教育として行われる普通教育の成果を更に発展拡充させて,豊かな人間性,創造性及び健やかな身体を養い,国家及び社会の形成者として必要な資質を養うこと。
 
二 社会において果たさなければならない使命の自覚に基づき,個性に応じて将来の進路を決定させ,一般的な教養を高め,専門的な知識,技術及び技能を習得させること。

  三 個性の確立に努めるとともに,社会について,広く深い理解と健全な批判力を養い,社会の発展に寄与する態度を養うこと。

学校教育法第 51 条(高等学校教育の目標)は,
「目標を達成するよう行われるものとする。」と規定している。
これらは,生徒が目標を達成することを義務付けるものではないが,
教育を行う者は「目標を達成するよう」に教育を行う必要があることに留意する必要がある。

高等学校学習指導要領(平成 30 年告示)解説 総則編
教育課程に関する法令 17ページ
https://www.mext.go.jp/content/20211102-mxt_kyoiku02-100002620_1.pdf
(太字は重要だと思った部分で強調しました)

学校教育法に高校の目的が明記されています。
教員採用試験の頻出の条項でよく見たことがあります。

まとめると、
義務教育の基礎の上に社会や国家のの一員になれるように、健康な心身と社会性を育み、進路を決めていく教育をしよう。
と読むことができると思います。

正直、ゴールが大きなものですよね。
そりゃ、国家事業ですもんで。
こんなビックな仕事に少しでも関われて嬉しいとも思いますね。

また、「高校教育のゴール」にもっと近い言葉で書かれて章もあります。

育成を目指す資質・能力(第1章総則第1款3)
  
豊かな創造性を備え持続可能な社会の創り手となることが期待される生徒に,生きる力を育むことを目指すに当たっては,学校教育全体及び各教科・科目等の指導を通してどのような資質・能力の育成を目指すのかを明確にしながら,教育活動の充実を図るものとする。その際,生徒の発達の段階や特性等を踏まえつつ,次に掲げることが偏りなく実現できるようにするものとする。
(1) 知識及び技能が習得されるようにすること。
(2) 思考力,判断力,表現力等を育成すること。 
(3) 学びに向かう力,人間性等を涵養すること。

本項は,生徒に知・徳・体のバランスのとれた「生きる力」を育むことを目指すに当たっては,各教科・科目等の指導を通してどのような資質・能力の育成を目指すのかを明確にしながら教育活動の充実を図ること,その際には生徒の発達の段階や特性等を踏まえ,
「知識及び技能」の習得と
「思考力,判断力,表現力等」の育成,
「学びに向かう力, 人間性等」の涵養
という,資質・能力の三つの柱の育成がバランスよく実現できるよう留意することを示している。

高等学校学習指導要領(平成 30 年告示)解説 総則編
育成を目指す資質・能力 38ページ
https://www.mext.go.jp/content/20211102-mxt_kyoiku02-100002620_1.pdf
(太字は重要だと思った部分で強調しました)

これは、成績の評価基準として取りいられている項目
「知識及び技能」「思考力、判断力、表現力」「学びに向かう力」でこれらの項目をA、B、Cの評価を付け、ここから5段階評価、いわるよ評定を決めています。教科ごとで、この3つを目標に、生徒たちが学習を進めていけるように授業やテストを作っていますね。

この育成を目指す資質・能力は納得しやすいと私は思います。

知識をベースに、思考・判断・表現する。
そして主体的に学びに向かう姿を評価することは、至極真っ当なことで綺麗に言語化されていると思います。

ここまで、学校教育法から高校の目的を、高等学校学習指導要領(解説)の総則から育成を目指す資質・能力を確認しました。

あとは、教科ごとの学習指導要領から、地理歴史科の目標も確認しておきましょう。

第 3 節 地理歴史科の目標
社会的な見方・考え方を働かせ,課題を追究したり解決したりする活動を通して,広い視野に立ち,グローバル化する国際社会に主体的に生きる平和で民主的な国家及び社会の有為な形成者に必要な公民としての資質・能力を次のとおり育成することを目指す。

高等学校学習指導要領(平成 30 年告示)解説 地理歴史編
第3節 地理歴史科の目標 29ページ
https://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2019/11/22/1407073_03_2_2.pdf

この教科ごとの学習指導要領は、3観点評価の要素を汲み取り、知識、探究活動(思考・判断・表現)、主体性を織り込んだ目標になっています。


ここまで、学習指導要領の内容をまとめるだけなっています。
ただこれも大事ですね。国としての高校教育のゴール(目標・目的)を確認した上で、
私自身の考えや価値観、教育観を言語化していきたいと思います。


今回は、ここまで。3000字超えちゃうので終わりにしたいと思います。

まとめ 

高校の目指すゴール 学習指導要領を確認しよう!

学校教育法から、
義務教育の基礎の上に社会や国家のの一員になれるように、健康な心身と社会性を育み、進路を決めていく教育をしよう。

高等学校学習指導要領(解説)総則編から、
「知識及び技能」の習得と「思考力・判断力・表現力等」の育成、「学びに向かう力・人間性等」の涵養という3つの観点で、知・徳・体を育て生きる力を育む。

高等学校学習指導要領(解説)地理歴史編から、
3観点評価の要素を汲み取り、知識、探究活動(思考・判断・表現)、主体的に生きる平和で民主的な国家及び社会の形成者に必要な国民・市民としての資質・能力を育成する

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