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知っておきたい科学のこと

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#ライターの仕事

10年経った後に何も残らなかった遺伝子解析サービスたち

10年経った後に何も残らなかった遺伝子解析サービスたち

「遺伝子を調べて自分を知ろう!」

そんなキャッチコピーで2014年ごろから雨後の筍のようにあふれ出てきた遺伝子解析サービス。スタートアップ企業のシーンクエストだったり、「ルナルナ」を提供しているエムティーアイだったり、大手IT企業のヤフーだったりDeNAだったりが参入して、いよいよ遺伝子が身近な時代になるのかと個人的にワクワクしていました。

そんなワクワクは、どうやら幻想だったようです。

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2024年度大学入学共通テスト「生物基礎」を解いてみよう

2024年度大学入学共通テスト「生物基礎」を解いてみよう

週末は大学入学共通テストが開催されました。生物系のサイエンスライターだし、せっかくなので生物科目の問題を解いてみることにしました。果たしてサイエンスライターと名乗るにふさわしい点数を獲得することができるのか!?(センター試験時代から13年連続使っている文章のコピペ)

文系志望が解く生物基礎この記事では、まず「生物基礎」にチャレンジします。この科目を選択するのは、文系学部志望の受験生です。

生物

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Newton2023年8月号で「意識の謎はどこまで解けたか」を書きました

Newton2023年8月号で「意識の謎はどこまで解けたか」を書きました

タイトルの通りで、意識って何?どうやって研究すればいいの?みたいな記事を書きました。

これを読んでいる人は全員意識があるし、当たり前のことだと思うんだけど、では「意識とは?」という質問に答えようとすると、つまり定義しようとすると、途端に行き詰まってしまいます。つかみのようない意識というものをどう考えるのか、どう研究すればいいのか、ということを10ページにわたって紹介しました。

ご協力いただいた

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ChatGPTは「可能性を広げる」ツール

ChatGPTは「可能性を広げる」ツール

東京工業大学で非常勤講師として生命理工学院のM1向けにバイオアカデミックライティングという講義を担当しています。いわゆるサイエンスライティングの講義です。僕のコンセプトとして、「センスではなくテクニックを使う」ことを挙げていて、相手に伝わるような文章を書けるテクニック、つまり誰でも習得できて活用できる方法論を身につけることを目的にしています。

で、今年度から新しいトピックとして、もちろんChat

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『夢の細胞農業 培養肉を創る』の編集協力をしました

『夢の細胞農業 培養肉を創る』の編集協力をしました

6月8日に発売される、羽生 雄毅さんの書籍『夢の細胞農業 培養肉を創る』(さくら舎)の編集協力をしました。

「ぼくがかんがえたさいきょうのSF」を実現する物語2023年2月、あるスタートアップ企業が、アヒルの肝臓細胞を培養してつくった「培養フォアグラ」の試食を公開しました。

普通、フォアグラはガチョウやアヒルに餌をたくさん食べさせて脂肪肝になった肝臓からつくります。

一方、今回の培養フォアグ

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