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ハワイの不思議

寒い日々が続いていますね。
世の中、色々な事がありますが、
気分だけでも明るく
南国気分でいきましょう!
何時ぞやの南国の旅を懐古します。
ちょっと長文です。
お時間ある方、お付き合いいただけたら嬉しいです。


はじめての海外旅行がハワイだった。

就職して初めての夏休みに、学生時代からの女友達7人!という大所帯で。もう何十年も昔のことで、細かなことは忘れてしまっているのだが、ハワイの空港にたどり着いた時の、日本とは違った初めて味わう感覚、空気感が忘れられない。
ぬるっとあたたかい空気、けれども湿度はなくカラッとしていて、クッキリハッキリした鮮やかな色彩、ギラギラした太陽、緑の椰子の木、パキっと澄んだ青空!青く透明な海!

「うわー!何これ!空気が違う!ハワイすごい!」

日本とは全く違う風土。
くもって霞んでいた世界が、パッとフィルターを外したかのように、急に明るく色鮮やかな世界になった。

驚いて、感動して、ドキドキワクワクした。

この衝撃が衝動が、私が海外旅行にはまった理由のひとつだ。

全く違った世界があるんだ!
こんなにキレイな景色があるんだ!
よく聞く言葉だけれども、雄大な自然の前では「ちっぽけだな私。何を悩んでいるんだっけ?私の悩みなんて、どうでもいい」そんな気持ちになる。
日常から離れて、非日常の世界へ。
テーマパークを楽しんでいるような、明るく楽しい気分になる。


そして、海外の食生活や文化を知って、日本人でいる事を、日本に住んでいる事を、誇りに思うようになった。

やっぱり私は、日本人なのだな、という自己認識ができたように思う。

海外に行くと、その国の良いところも体験できるし、それと同時に日本についても再発見できるように思う。
日本の清潔な公衆トイレ、今は不安もあるけれども安全と言われる街中。物乞いなんていないし、財布をひったくられることなんて私の住んでいる地方ではめったにない。電車で寝ていても、財布やカバンが盗まれることもない。デパートやお店ならばトイレも清潔で無料だ。

そして、何よりも、清潔で安全な水が豊富にある。

トイレと食事はどこに行っても問題となる、と思う。海外では清潔なトイレがあまりない事が多い。水洗トイレもなかったり、水が自由に使えなかったり、海外に行って水の大切さを実感した。

日本は水に恵まれている。

当たり前の事すぎて、忘れてしまうけれども。

熱いシャーワーもガンガン使える。海外では、チョロチョロっとぬるま湯のようなものしか出てこない事もあるし、水しか出てこない事もある。日本の シャワーは大抵、手元まで伸びるホースが付いているけれど、海外では壁に固定されたシャワーヘッドしかなかったりする。オシャレなホテルは尚更に。宿泊したホテルは、ガラス張りのシャワールームで壁固定シャワー、カップル仕様なのか、そんな部屋が多かった。バスタブがないところもある。
壁シャワーだと、隅々まで洗えない気がするし、バスタブの中にお湯を張ってその中で洗う事に、私はなんだか躊躇してしまう。手元シャワーに慣れてしまうと、しっかりと洗えない不満が残る。
だから、友人は必ず桶を持参していた。「ナイス友人!」ズボラで面倒くさがりな私は、桶は便利だが荷物になるな、といつも友人の桶を借りていた。
痒いところにも手が届く日本のシャワーは最高だ!と知った。

海外から見た日本は、私には違って見えた。
日本が、日本の文化が、大好きになった。
そして、いろいろな文化や伝統を知る事は、とってもワクワクする。休みが取れずに、数日のツアーに参加する事がほとんどだったけれども、それでも、日本では味わう事のない感情が沸き起こる。長年海外に住んでいる方、バックパッカーで個人で世界を旅する方々は、また違った意見かもしれないけれども。

はじめての海外旅行がハワイだったからか、日本とは全く違う空気感、南国特有の色鮮やかな花々、青い空、透き通る青い海、そう!茶色くない!美しい海!鮮烈な印象がずっと残っていて、ハワイは、とてもとても大好きな場所になった。

はじめて訪れた時、確か帰りのバスの中で添乗員さんが、「ハワイで虹を見れると、またハワイに戻ってこれるんだよ」と教えてくれた。滞在中は、毎日のように現れるキレイな虹に感動して、本当に毎日見れていたから、「またこれるね!」と友人と喜んでいた。そして、その言葉の通りなのか、私は何度かハワイを訪れる機会があった。

レトロなお店と車がいい感じ
ハワイのナンバープレートにも虹が描かれている

いつもハワイは美しい虹で出迎えてくれていた。

しかし、夫と訪れたハワイでは、一度も!虹を見れなかったのである。
「こんな事ある?まさか、もう来れないのかな?」と悲しくなった。

夫との旅では、妊娠するかもしれないというパワースポットを訪れてみたいと思っていた。

ガイドさんは、「妊娠するなんてそんな事はない」と言っていたのだけれど、その場所は、とても穏やかな空気が流れていて、特別な場所、神聖な、厳かな、そんな印象だった。ここでは、磁場が狂うとも言っていたような気がする。

王家の出生地として選ばれた場所
バース・ストーン(クカニコロ)
石がゴロゴロしているだけだが、1925年、オアフ島で最初に公式の史跡として認められ、保存されてきた遺跡だ。
 かつて、この地区の酋長しゅうちょうとその妻が岩石群を置き、産屋を建て、息子を産んだ場所といわれている。その息子が後に大酋長となったことから、それ以降、王族の女性たちがここで子供を産むようになったそうだ。
地球の歩き方 ハワイⅠ オアフ島&ネイバーアイランド ’13〜’14 155頁


赤い土と青い空のコントラストが美しい。

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「妊娠なんてしない」と言われたのだが、翌年、私は妊娠して、本当にハワイには行けなくなってしまった。

出産後も育児で海外旅行する余裕などなく、そうこうするうちに、新型コロナウイルスが大流行してしまった。

もしかしたら、本当に二度とハワイを訪れる事はないのかもしれない。


写真家 高砂淳二さんの night rainbow という写真集が大好きで、ハワイに行くたびに、いつかは私も見れる見たいと思っていた。


結婚をどうしようか?中々前に進めずにいた時、私は、ハワイでナイトレインボーを見る事ができたら結婚しよう、と願掛けのように考えていた。

ハワイでは古来、「夜の虹」は「最高の祝福」と言われている。
night rainbow

家族の事がコンプレックスだった。父がいない片親で、働いていない精神疾患を抱えた兄がいる。この事が、ずっと私を苦しめていて、普通じゃない家庭の私と家族になってくれるのか、彼の家族に話す勇気が必要だったし、私が、私だけが、幸せになっても良いのだろうかと、悩んでいた。「そんな家庭に育った人とは結婚できない」そんな事を言われて、私が傷つくのも、家族を傷つけられるのも、嫌だった。

悶々と、結婚について考える日々。

満月の夜、いくつかの条件が重ならないと見られないといわれているナイトレインボー。高砂淳二さんの写真集で、月の光で夜の空に虹がかかる、そんな素敵な現象が起こる事を知った。


友人と何度目かのハワイを訪れていた。その時は満月ではなかったが、標高の高い、空気のキレイなところで星を見ていた。少し霞んでいた空に、うっすらと白い半円の線がボワーっと見えていた。友人は、亡霊みたいで怖い、とか言っていた。「あれって?もしかしてナイトレインボーですか?」ガイドさんは、「そうだね、うっすらと出ているね」と教えてくれた。

思っていたような七色の美しい虹ではなかったが、満月ではなかったのに、ナイトレインボーが見れた。
「祝福されてしまった!あー幸せになってもいいのかも」
そう思って、そう思えて、結婚に踏み出す勇気をもらった。


虹の話も、妊娠の話も、本当に起こることなんじゃないかな?
と私は思っている。

あの島には、ハワイには、とてつもないパワーがあるのだから!

 常夏のリゾートアイランド、というイメージが定着しているハワイ。しかし昔からハワイは、”アロハ・アイナ(大地を愛する)”の精神を持つ先住ハワイアンたちが、自然やその精霊たちとしっかり調和して暮らしてきた神聖な島々だ。海や山を愛し、生き物たちを大切に扱いながら、人々が大地からの恵みに感謝して生きてきた場所なのだ。
night rainbow 13頁 

そろそろ、行っても大丈夫ですか?
今度は、息子も一緒に訪れたいのですが。

私はハワイに問いかけている。



パワースポットと呼ばれている場所などの写真です。
こんなご時世、皆様にも祝福がありますように。

お付き合いいただき、ありがとうございます。





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