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14歳とビートルズ: Here Comes the Sun

先週書いたカワイコちゃん一等賞のアランくん。

その後もポロシャツに歯磨き粉のシミをつけてきたり、ランチでアイスクリームを4つ食べてお腹が痛くなったりと、着々とカワイコちゃん大賞を総なめにしています。ただアイスクリームを4つ食べた事は私には翌日まで黙っていました。怒られると思ったようです笑。

14歳は小さな子供でありながら、大人の視点もぼんやりとわかっている、そんな時期なのですね。アランくん以外の生徒もみんなみんなカワイコちゃんで、毎日学校に行くのが楽しみなほどです(*アメリカの私立高校で教師をしています。現在はサマースクールで留学生を対象に論文の書き方を教えています)。

今日はどんな質問をするのだろう、どんな驚きを見せるだろう、何が上手にできるようになるだろう、そんな期待が毎日高速度で膨らむのもこの年代の子供相手だからでしょう。

今日から1週間のテーマは”自分を見つめる”で、Who am I? を基本にレッスンを進めます。論文のテーマはアイデンティティなので、果たして自分という人間はどこから来て、どうやって形作られたか、を14歳なりにリサーチし、考え分析し、持論を立て、文章を書いていくわけです。

レッスンの初めで ”自分は何からできているか、それは自分の何パーセントなのか” を考えよう!というアクティビティをした時にアラン君は サッと手を挙げて

僕の90%は The Beatlesで出来ています と言いました。

こんなに若い子もビートルズを聴くんだなぁ、と感心すると同時に、みんなにも ”自分の一部ではないかというものをリストにしてくださいね” と指示していたので、アラン君にも ”ビートルズは大きい一部だね!もっとあるかもしれないから、どんどんリストに付け足していっていいよ!”と伝えました。

他のみんなは国籍や言語、好きな食べ物や映画、影響を受けた人などをリストにしていたのですがアラン君のリストは The Beatles  以上は埋まりませんでした。余白に書かれていたのは全てビートルズの楽曲タイトルでした。よっぽど好きなのでしょう!

”先生、ビートルズについて論文を書いていいの?”と聞かれたので、もちろんいいよ、と答えると パアァッと顔が明るくなり、立ち上がって

Here Comes the Sun を歌ってくれました。

ギターはないのでエアギターで喜びを表してくれました笑。

♪Here comes the sun do, do, do
Here comes the sun
And I say it's all right

14歳とビートルズ、リサーチからどんな発見・分析・解釈をして、自分とビートルズをつなぎ、論文を書くのか楽しみです。

シマフィー 

*念の為:アラン君は本名ではありません


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