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教師らしくないけど、好きなものが着たい!

私の住む州では16歳以上のワクチン接種が可能になり、生徒たちも先週から受けに行っている(*アメリカの私立高校で歴史を教えています)。ワクチン接種を終えた5月には学校に出向く日があるかもしれない、とクローゼットの整理をしながらふと思い立って検索してみた。

教師 服装 コーディネート 規則

そんなキーワードで日本では学校の先生はどんな服装なのかを見てみた。自分が高校生だったのは遥か昔なので先生方がどんな服を着て学校に来ていたのかあまり覚えていないが、男性教師はスーツ(ネクタイあり・なし)女性教師はブラウスにスカート、体育教師は男女とも上下ジャージだったような気がする。
そして今回の検索でも似たような結果が出た。

清潔感ときちんと感 が重要なのはわかった。どのサイトにもジーンズはダメ、露出が多いのはダメ、派手なのはダメ、厚化粧はダメと書いてある。

細かに髪の色やアクセサリー、シャツの色やブランドをお勧めしたり、コーディネートを載せているサイトもたくさんある。
新任の先生で一体どんな服装で仕事に行けばいいのか迷う人にはこういうある程度の良い例・悪い例を見せてくれるサイトは役に立つだろうな、と思う。
その反面、どれも似たような色とコーディネートで、万人向けだからかわりと無難にまとめてあり、個性がなくつまらない印象も受ける。

実際はもっとオシャレして学校に行ってもいいのだろうか?そうだといいなぁ。

良いタイミングで2年前、まだ対面授業があった時の学校での写真がグーグルフォトで“今頃でしたよ”とお知らせされたので、一体自分はどんな服装をしていたのか確認してみた。

確認しないといけなかったのは、オンラインが始まって1年以上、全身のコーディネートを一度もしていないからだ。
とりあえず髪を整え、眉毛を描き、リップを塗って、シャツを着る・・・それで済んでしまうので下半身や靴下はなんでもいい。
靴にいたってはランニング用、庭用、買い物用の3足しかこの1年で履いていない。

2年前の自分・・・・まともな格好をしていたが、日本では厳重注意されそうな服装だった。アメリカの私立学校に地味なスーツで来るのは校長先生くらいで、教員や職員は自由な服装が多い。

自分は黒いセーターに大きな金のフープピアス、大ぶりの石がついたチョーカー、ヒョウ柄の膝丈スカートに柄の入ったタイツ、腕には時計とブレスレットを重ね付けしている。当たり前だがアイラインを引き、チークもシェーディングも、マスカラもして、フルメイクだ。

隣にいる科学担当はもっときらびやかで、黒と銀ののフリルがたくさんついたブラウスに鮮やかなピンクのスカート、黒いタイツに黒のスパンコールがたくさんついたショートブーツ。彼女はすごい美人でまるで女優みたいにキラキラしているのが写真からでもわかる。

男性の文学担当は真っ青なシャツにコーラルの蝶ネクタイをして同系色のチェックのパンツ、ピカピカのキャメル色のローファー。これぞヒップスターという格好だ。顎ヒゲは綺麗に整えられ、ピアスを2つと指輪を3つつけている。

特別な日ではなく私たちは普段からこんな格好で学校に行っていた。
日本の学校なら校長先生に呼び出しをくらい、PTAに遊びに行くような格好で教えるなと苦情を出されそうだ。

我が校の生徒は簡単な制服があり教師も一応ドレスコードがある。

男性教師は襟のついたシャツ、でTシャツは不可。
女性教師は肌がたくさん見えているもの(肩、胸元、腹部、足)はダメ。
そして男女ともブルージーンズとビーサンはダメ、とある。これだけ。

無難にポロシャツとチノパンで来ても良いし、ワンピースにヒールで来てもいい。我が校はドレスアップと普通の服装が半々くらいだ。

私たちがドレスアップする理由は二つ。
他にオシャレして出かけるようなところがないから笑。
自分らしく、綺麗な格好の方が自分も生徒も気分がいいから!

好きな服や明るい色なら気分も華やぐし、機嫌も良くなる。ファッションを通じて会話も生まれるし、実際生徒たちがアドバイスしたり褒めてくれたりする。

先生だけオシャレしてズルい!なんて言う生徒は一人もいないしもちろん父兄からの口出しもない。

ワクチンの2回目が終わるととうとう学校に行く日がやってくる。
今週金曜に受けるので、来週か再来週には学校に行くのだが、ここ1年の不摂生と怠け癖のせいで一体何を着ていけば良いのかわからない。

まるで新任の教師のように恐ろしいような嬉しいような緊張でクローゼットを行ったり来たりしている。


シマフィー

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