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楽しく学ぶ:あなたと私に大切な3密 その2

その1は人間としての距離の密でした(クリックでその1に飛びます)。

その2はコミュニケーションの密! 

当たり前のようですが何かと理由をつけてやらないことも多いですよね。
家族だから、一緒にいるから、長年の経験で、言わなくてもわかるから、別に大したことじゃないから。

私が学校でまず率先しているのは課題やテスト、プロジェクトなどの途中経過や採点後に細かなフィードバックをすることです。プリントのすき間一杯(笑)

*テストで80点を取ってもどうして80点なのかわからない。
*課題にB判定がついても、どこがダメだったのかわからない。
*発表上手でした、と言われてもどこが良くてどうしたらもっと良くなるのかわからない。

生徒が経験値から自分で判断をつけることができるのはずっとずっと後なので、分かりきったことも(例えば声が小さかったとか内容を勘違いしていたとか)書き込みます。そして必ずPositive とNot-Positive 両方バランスよく書き込みます。

私の最初の仕事としての“先生業”は州立大学でのパブリックスピーキング・演説法の授業でした。講義と実践(発表の採点)からなる授業でしたが、第1学期の生徒からのフィードバックは散々な D判定 でした。

コメントの中には匿名ということもあり辛辣な意見もたくさんありました。
*外国人に発表の仕方を教えられるはずがない
*大学講師にしては若すぎる(というか若く見えたんでしょう)
*ネイティブでないアクセントに慣れない
*表情やトーンが読みづらく要点がうまくつかめない・分かりづらい

悲しくて学部長に泣きつき、帰り道で破り捨てたのですが(笑)よくよく考えるとこのころの自分は “自分は一生懸命やってるから・これくらいで生徒もわかってくれるはず” とかなり自分勝手な先生でした。とういうか、自分のことで精一杯で生徒がどう捉えてるなんかなんて振り返る余裕はなかったのです。
かなり一方的な授業で、コミュニケーション学を教えているくせに、その基本も無視しているような先生でした。

その後はかなり意識して自分の発見を伝え、生徒たちからの発見も伝えられるような場を頻繁に設けるようにしています。どの年齢でもどの国でもです。
間違った問題にはバツをつけるのは早い、でもどうして間違ったのか知りたい、どうやったらマルになるのかをわかってもらいたいからです。

口頭で、手紙で、黒板に、お知らせプリントで、インスタグラムで、ビデオレターで、ポストイットで、交換日記で、できることはなんでも!

コミュニケーション・フィードバックを密にすることに恩恵はたくさんあります。

1. まず、自分が伝えようとしていることがちゃんと伝わっているかが分かります。
理解度がどれくらいなのか、“わかった”と言っても本当に理解しているか
言葉の意味を捻じ曲げていないか、聞きたい部分だけ聞いていないか

2. 次に繋がるヒントやサポートのやりとりができます。
どこが良かったか、どうして良かったのか、何が足りなかったか
どうして難しかったのか、つまらなかったのか、出来なかったのか
いつから始めるのか、準備に必要なものは何か、練習を一緒にするか

3. 不安に感じていること・幸せなこと・感謝の気持ちの表現がお互い自然にできるようになります。
ネカティブなことは言いにくい、でもどうやって言えば相手を傷つけないか
褒められると嬉しい、次はどんな素敵な言葉で誰かを褒めようか
小さなことでも感謝を忘れない、わかってるかもしれないけど、”Thank you”と伝える


コミュニケーションの密は教師と生徒だけでなく、あなたと大切な誰かとの関係において予想以上の力を発揮してくれる、とっても重要な”密”です。

シマフィー

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