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"Flower Revolution" 花の奇跡で世界は変わった

普段何気なく目にする、手に取る植物の種類が一体いくつあるかご存知ですか?
赤い薔薇の花束が桜井さんに敷き詰められるまでにどれ程の進化遂げたのでしょう。

よかったら一緒にThe ALFEE の"Flower Revolution" を聴きながらちょこっと花の進化を見てみましょう。

1990年の冬に発売され、EXPO90と大阪国際女子マラソンのイメージソングとなったこの曲は今もライブでアルフィー3人とジャンプしながら盛り上がる、30年前とは信じられないほどの新鮮味衰えない名曲です!

♪薔薇の花束を 敷き詰めた道を 君と手を取り合い 走り出すのさ    Starting over Flower Revolution 奇跡は起こる Flower Generation
世界は変わる 哀しみへのWarning

歌詞はこちらから

奇跡が起こって世界が変わった:花の進化(Evolution)と革命(Revolution)

Starting over 新たに始める・やり直す、と歌われていますが正に花をつける植物の出現と進化は地球上の多様な生物の新たな始まりにつながります。

ざっくりと植物の進化を説明してみます。

地球の始まりは45億年と言われていますが生命の誕生はそのずっと後。
30億年前に水中でバクテリアの様な生命が生まれてから、5−7億年前に植物が陸上に上がるまで、生物はほぼ水の中での暮らしでした。
その後も陸上植物の祖先であるコケなどが水辺に留まったのは繁殖に水の力が必要だったからです。

進化が進み約4億年前ごろにはシダ植物などが多くなりますが、シダはタネがなく、水に胞子を運ばれないと繁殖できないものです。
またその後、松や杉などの裸子植物が進化を遂げ地球に広がりますが、繁殖方法は主に風です。
水にしろ風にしろ、運ばれた先で運が良ければ交配できるわけですからとにかくたくさんの胞子と花粉を作らないといけませんし、DNAを確実に残せる保証もありません。
それでも数の勝利で裸子植物はどんどん進化を遂げます(今もそのせいで花粉症大変ですよね)。

さらに進化が進み、約1億7千万年―2億5千年ごろ前(諸説あります)に葉っぱが進化して“花”をつける植物が生まれると、その繁殖方法が革命的に変わります。

花の香りや色に惹かれて集まる虫、鳥、動物に花粉を運びや果物・種を食べてもらうことで繁殖のチャンスは大きく上がり、さらにその生息地を増やすことに成功します。
香りや色の突然変異が起これば、その土地の生物により効率よく受粉してもらえる特性が生き残り、その種の進化につながってきました。

突然変異を繰り返し、その中で環境に適合した子孫を残すことに成功した個体の遺伝子がさらに広がり、あちこちの環境で進化をくりかえして今では35万種もある植物の90%は花をつける植物になりました。
現在の花の様にその形、色、香りのバラエティはそんな環境と取り巻く生物の恩恵で生まれてきたものです。

花の進化は生物の進化や絶滅も左右した

花粉を運ぶ・種を運ぶ生物も植物の進化に合わせて適応したものが残っていきます。
その中には一種類の花に合わせて進化をしてきた鳥や昆虫などの生物もいます。より効率的に蜜を飲めるよう(そして結果として受粉)に特化した器官を持つ生物は、その植物が例えば天災や自然破壊などで絶滅すれば必然的に追って絶滅することになります。

地球上の生物にとって花をつける植物はその生存を左右した“革命児”でした。
裸子植物が台頭した長い時代と共に進化した生きた生物は、裸子植物に頼って生きていますから、その数の減少や生息地の縮小によって、絶滅していきます。
そして花と共に生きる動物は進化を繰り返し、多様性を広げ、地球を覆い出します。

もちろん高見沢さんは生命の進化をこの曲に乗せたわけではありませんが、歌詞通りに 現在の地球は Flower revolution によってStarting over やり直しされた結果になります。花博に向けてたんなる花に関するラブソングを作るのではなく、もっと壮大なテーマを思わせるこの曲を書いた高見沢さんはすごいですよね!

現在は食糧、薬、建造物、道具、癒しや芸術など人間の生活に花・被子植物は必要不可欠になっています。
太古の昔どこかで起こった突然変異の花が、環境に淘汰されず着実に進化を遂げたという奇跡で私たちは生きています。
人類が誕生しこれまで発展を遂げたのも、花を付ける植物の存在なしではあり得なかったでしょうから、私たちにとってはこの革命はstarting over どころか種のスタート自体を可能にし、現在の世界を変えたのです。

バラの花束を敷き詰めた道を、桜井さんと手をとって歩き出すことができるのはここまでの進化で生き残った植物と動物のおかげです。

この次に愛する人を想い花を買うときに、この30億年の間に消えた、栄えた、そして地球を支えてきた生物のことをちょっと思い出してくれたらシマリスが♪ランラーランと喜びます。

シマフィー

オマケ
♪Starting over Flower Revolution!   To be a rock, Flower Revolution!
高見沢さんのメロメロ高音でこの曲は始まります

Be a Rock: 岩になれ、と直訳されますが岩のごとくずっしりと揺るぎない様をあわらすのにも使われます。人間に使うときにはこのようなフレーズの中でROCK という単語が聞かれます。

名詞で使う場合:You are my rock (頼りになる人)
動詞で使う場合:You rock! (いいね〜、やるね〜,すごいじゃん、と言う褒め言葉)

The ALFEE のお三方は私たちにとって The ALFEE is our rock! の存在であり、ライブでも配信でも全力の姿は初めて見る方もThey rock! とつい口から出てしまう迫力です。

まだ見たことのない人、あなたチューブでサクッと検索してアルフィー沼に落ちちゃってください。前期高齢者らしからぬパワーと結成47年目の実力のステージを一度見てみてください。

“アルフィー Flower Revolution” で検索です(か、ここクリック)

参考文献

Discovery. “最古の花の姿が明らかに…化石がものがたる被子植物の起源 | Discovery Channel Japan | ディスカバリーチャンネル.” Discovery Channel Japan | ディスカバリーチャンネル, 23 Oct. 2020, discoverychannel.jp/0000045145/.


Diversity, Plant. Angiosperms | Biology II. 1 May 2021, courses.lumenlearning.com/suny-biology2xmaster/chapter/angiosperms/.

Nuwer, Rachel. Mass Extinctions Are Accelerating, Scientists Report. 2 June 2020, nytimes.com/2020/06/01/science/mass-extinctions-are-accelerating-scientists-report.html.


“When Did Flowers Originate?” ScienceDaily, 5 Feb. 2018, sciencedaily.com/releases/2018/02/180205092926.htm.

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