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インタビュー記事の制作現場公開します~「センパイ著者にききました」ができるまで~(前編)

4人のセンパイ著者にご協力いただいたインタビューシリーズ「センパイ著者にききました」。おかげさまで無事に4人目の最終話まで公開できました。


改めてご協力いただいた皆様、お読みいただいた皆様、ありがとうございました。

これからもインタビュー企画は書いていきたいと思っています。


私はインタビュー記事の制作が好きです。


インタビューのいいところは、話を聴いてみたいと思った素敵な人と新たな接点がつくれたり、その人をわずかな時間独り占めして聴きたいことをお聴きできること。

そして何より、インタビュイー(インタビューを受ける人)が日頃考えていない新しい言葉を一緒につくりあげ、新しい「気付き」をお届けできるとジワジワ嬉しいんですよね。

一方で、企画から取材、インタビュー、記事制作と通常のnoteの記事と比較して工程が多く、手間がかかるな~と感じるのも事実。


そこで、この記事ではインタビュー記事の制作の各工程の内容とポイントをお伝えすることで、インタビュー記事の制作に挑戦してみようかなと考えている人の背中を押すことを目指してみます。そんな人、あまり多くはないでしょうが、少ないとしてもそんな人の役に立てたら嬉しいです。

今回は前編・後編の2本の記事でお届けします。

よろしければ最後までお付き合いください。


◆◇◆     ◆◇◆     ◆◇◆


1.企画・調整

インタビュー記事制作の最初のステップは、企画と調整です。

「センパイ著者にききました」の場合は、私自身が拙著『仕事の楽しさは自分でつくる! 公務員の働き方デザイン』(学陽書房)の発売直前に、企画のアイデアが生まれました。

私の中で、既に同じ公務員で本を出している人たちと
著者ならではの喜びとか苦労
◆公務員が著書を出したり発信すること
◆書き手としての資格
といったことについて話ができたら楽しそうだな~と思いついたのが、企画の卵が生まれた瞬間です。


その思い付きを個人的につながっている「センパイ著者」の皆さんにご相談して、感触を確かめてみました。この段階では企画書などはなく、SNSのメッセンジャーでやりたいことの趣旨などをお伝えしています。


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福岡市の今村寛さんには、Facebookのメッセンジャーでこんなカタチでご相談しました。(この記事に使用している画像については、今村寛さんに事前に掲載の許可をいただいています)


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このやり取りの中で「企画概要資料」「事前質問(アンケート)シート」をお送りすることを約束し、インタビュー実施の日程感まで共有しています。

今村さん含め4名の皆さんとこのようなやり取りを経て、インタビュー企画が全体像が固まってきました。


インタビュー/企画書

皆さんにお送りするためにご用意した企画書がこちら。趣旨に加え、あくまで個人のブログ(note)の記事として公開することや公開までの日程(予定)などをご説明しています。

今回はあくまで個人の媒体ですし、企画書がなくてもお受けいただけたと思いますが、私がインタビュイーだったら企画内容についてまとまって確認できる資料があると助かるので用意しました。お願いした相手との間で「何をお願いし、何を了解いただいたのか」がハッキリ文字で残るのは、こちらとしてもいいことですし。

事務的な理由だけではなく、「仕事じゃないのに企画書とかもらうとちょっと楽しいな」という感覚もあって(私だけ?)用意した、という一面もあります。


2.インタビュー

インタビューの企画が出来上がり、インタビュイーとの条件面や日程の調整が済んだら、いよいよインタビューを実施します。

インタビュー実施にあたり、結構大切なのが事前アンケート。

私自身も商業媒体のプロのライターさんから何度かインタビューを受けたことがありますが、事前のアンケートをいただけると、
①インタビュイーの頭の整理になる
②回答をベースに掘り下げた質問ができる
ことなどから事前アンケートは有効だと考えています。

インタビュー/アンケート

今回はこのようにドキュメント型式のファイルでご用意し、記入していただいて事前にお返しいただきました。

インタビュイーが忙しい人なら、質問項目を先にお送りして「当日、これらについておききします」という形で、事前に回収しなくてもいいと思います。


そして、インタビュー当日は対面で、もしくはオンラインでお話をお聴きします。

210310_今村さん

アンケートの回答に特に聴きたいポイントをハイライトしたり書き込みをしたりしたものを、手元またはPC上に用意してお話をお聴きしました。

あと、インタビュイーにご了解いただいたうえで、ICレコーダーで録音もします。


インタビューでの話の聴き方は様々な方法論があると思いますが、私はキャリアコンサルタント的な感覚で、あいづちや促しによってインタビュイーが話したいことをどんどん話していただきます

その中で、インタビュイーが当然のように話すことで違和感を感じるところだったり、どうしてインタビュイーがそのように考えるに至ったのか判然としない原体験がありそうだと思うところだったり、そういうところを感じ取ったら介入する問いかけをします。

「それって●●さんにとっては、普通のことなのですか」
「その《○○》って、どういうことですか」
「●●さんはいつ頃からそう考えるようになったのですか」

そんなふうに問いかけて、インタビュイーが「そういえば……どうなんだろう……?」と《思考の沈黙》に入ったら、鉱脈が近い可能性アリです。

インタビュイーを支援しながら、インタビュイー自身が自覚していない想いなどを一緒に組み立てにいきます。


ちなみに今村寛さんへのインタビューで私が何かを感じ取って、鉱脈を探して投げかけた問いかけです。

◆今村さんのSNSでの投稿やブログを拝見するたびに、「今村さんってここで読み手と対話しているのかな」と思うんですけど、如何ですか(第2話)

◆財政の現場を離れても、依然としてあのような明るさ細かさで語れる状態にあり続けるというのは、今村さんにとって普通のことなんですか(第3話)

◆鎧を着ているというのはどういう状態なんでしょうね(第4話)

これらの問いの後、インタビュイー(今村さん)の言葉が、その場でご本人がじっくり考えながら紡ぎ出されているような、用意してあった在庫をポンと差し出すような言葉ではない感じがいいな~と感じています。(手前味噌ですみません)


今回の企画では、4名のインタビュイー皆さん、基本は60分間の時間をいただく約束で臨みましたが、概ね10~20分間くらいオーバーしてしまいました。

もちろん時間オーバーは基本的に避けるべきですが、皆さんインタビューを受けること自体を楽しんでくださって「インタビューで話せたことが楽しかったので、記事自体が世に出なかったとしても満足」とまで言ってくださる方もいらっしゃいました。(ちゃんと記事として世に出ましたけどね)

それくらい自分の話を聴いてもらう時間というのは、(いい意味で)非日常的で、満足感のあるものなのかもしれません。

(後編に続きます)


◆◇◆     ◆◇◆     ◆◇◆


後編では、インタビュー後の記事の制作や画像素材の制作、公開などの工程についてご説明します。よろしければご覧ください。


>>インタビュー記事の制作現場公開します~「センパイ著者にききました」ができるまで~(後編)


今回制作した4人のインタビューはこちらのマガジンにまとめて掲載しています。

今後も不定期ですが、インタビュー記事は制作して、こちらのマガジンに追加していく予定です。よろしければフォローをお願いします。




★ご案内★

おかげさまで2021年2月に初の著書を出させていただきました!

主に若手公務員を対象に「公務員が充実した気持ちでイキイキと働くことが、住民の幸せにつながる」という信念のもと、「自分の人生のハンドルは自分の手で握ろう」というメッセージを込めて書かせていただきました。

そのあたりのことは、こちらの記事でもお伝えしています。

よろしければお手に取っていただけたら嬉しいです。

また拙著に関連する記事はこちらのマガジンにまとめて掲載していますので、併せてご覧ください。


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原稿の執筆や勉強会の講師、仕事や働き方のお悩み相談(キャリアカウンセリング)等のご相談・ご依頼については、下記のフォームからご連絡ください。



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