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当事者が語る生のままの経験談だからこその柔らかさ


ひょんなことから先日、育休をテーマにしたトークイベントを開催しました。


元々は私自身がキャリアコンサルタントの勉強として、ご自身の経験談などお話を聴かせてくれる育休経験者を探していたんですね。
そのことをSNSで投稿して、①話をしてもいいよというひと、と、②その話、私も聴きたいというひと とを呼び掛けたところ、どちらも非常にたくさんのひとが手を挙げてくださいました。

ちょっと、私のSNSつながりのお友だち、いいひと多すぎない!?

反響の大きさにビックリ。


話してくれるひと、話を聴きたいひと、それぞれいることが分かったので、それなら私が独り占めするのではなく、みんなでお話を聴けるトークイベントをすることに。

イベントのバナーには我が家の姉妹の幼い頃の写真を

イベント自体は、3名の育休経験者(皆さん30代)にお越しいただき(オンラインですが)、14~15名くらいの参加者でお話をしました。


今回、この3名の育休経験者は、上述した私のSNSの投稿に「話してもいいですよ」とコメントしてくださった方たち。オンラインイベントでスピーカーをやらされることまで、想定していたかどうか。

快く引き受けてくださって、本当に感謝しています。

3名とも特別な会社員(公務員)ではなく、育休経験について人前で話すのも初めてのようでした。


彼女らは育休に関する研修の講師ではなく、特殊な知識や経験を持ってるわけでもありません。
そんな当事者が語ってくれるからこそ学べることがありますよね。


私がモデレーターとしてスピーカーの皆さんに「もう無理! と思ったのはどんなときですか?」と問いかけました。

私は心のどこかで「パートナーとの衝突のときかな」とか「職場で大切な仕事があるのにお子さんが体調を崩したときかな」とか想像していたのですが、出てきた答えは

「まさに今。コロナの影響で……」
「さっきまで、下の階で子どもたちがけんかしてて……」
「いや、毎日思っています」

もうこのリアリティに軽く感動を覚えました。

最大公約数の一般論ではない、みんなに納得してもらえるアルアル話でもない。

まさにひとりの親が子どもとか仕事とかパートナーとか、いろいろなものと向き合う中で感じたことがそのひとの言葉として紡ぎ出される感じが、分かりみが深いんだけど、それはどこまでもそのひとの独自の経験で。


ここまで書きながら、今まさに思ったこと。

一人ひとりの経験から抽象化された一般論は、知恵として役に立つ反面、受け取り手に受け取り方を強いる窮屈さもある気がするのです。
一方で、当事者が語る生のままの経験談だからこその柔らかさってありますよね。
そこから何を学びとして抽出するかという「ひとつ前の段階」から受け取り手に委ねられるので、受け取る側は「自分用にカスタマイズした抽象化」ができるのかもしれません。

だから、自分事として考えやすい。

それに、当事者だからこその生々しい想いがこもった言葉から感じるものもあります。


そこにはもちろん、その当事者から経験談を聴き出す際の工夫も必要。


安心して話せる場だと思ってもらえているのか、日頃考えていないことを改めて内省するような「問い」を示せるのか。


とはいえ、私がモデレーターとしてうまくやれた、なんてことは一切ありません。敢えて言うなら、話を聴かせてくれた経験者の3名が、本当にリアリティのある経験談を、当時の感情も思い出しながら言葉として紡ぎ出してくださったのが、いい場をつくれた最大の材料となりました。

そして、参加者として耳を傾け、積極的に対話に臨んでくださった皆さんの姿勢がつくってくれた空気感も素敵だったな~。本当に感謝。(男性も多かったのがビックリかつ嬉しかった!)

登壇してくださった3名の皆さん、スタッフとしてご協力いただいたお二人、そして参加してくださった皆さん、本当にありがとうございました。

それにしても、聴く時間も足りなかったし、語り合う時間も足りませんでした。


こちらの記事でも書きましたが、今年はイベントに呼ばれて多くのひとに話を聴いてもらうことよりも、一対一であったり、少人数で語り合う場を増やしていけたらと考えています。

こんなふうに当事者からお話をお聴きする場は、育休に限らずまたテーマやスタイルを変えてやってみたいし、春には今回の続編として男性育休経験者のお話を聴く会もやってみたいと思っています。(一緒に場づくりに取り組んでくれる仲間、募集中です)


皆さんは、どんなテーマでどんなひとのお話をお聴きしながら、どんな対話の場がほしいですか?



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