簿記 #28
貸倒引当金の設定
貸倒とは・・・貸したお金や掛代金は必ず、返したもらえる・回収できるか→夜逃げや倒産などにより、返ってこない・回収できないということがある。=これを貸倒という。
例えば、予め3%くらいは貸倒と予測し、これを先に決算において費用処理してしまう。→このことを「貸倒引当金の設定」という決算整理仕訳
貸倒の処理の仕方
例)×2年2/12、A社へ商品2000円を掛けで販売した。
(借方)売掛金 2,000 (貸方)売上 2,000
×2年2/20 A社が倒産し、上記売掛金の回収が困難になった。
(借方)貸倒損失 2,000 (貸方)売掛金 2,000
↳①損をしたので費用の発生 ②売掛金が回収できなくなった=売掛金がなくなった=資産の減少
貸倒引当金の設定
例1)×2年3/31(期末日)が終了し、初めての決算で売掛金の残高は100万であった。このうち3%は回収できないと見積もられた。
⇒来期にこの3%は回収できないから、今のうち(今期のうち)に費用に計上しようということ。=貸倒引当金の設定
※なぜ今期に計上するのか。回収できないと見積もられた時点で費用計上をする。→なぜなら簿記会計は発生主義だから。
(借方)貸倒引当金繰入 30,000 (貸方)貸倒引当金 30,000
貸倒引当金繰入=費用の勘定科目
貸倒引当金=負債っぽいがマイナスの資産
貸方は実際にはまだ売掛金が貸し倒れて減った・なくなったというわけではない為、売掛金にはできない・ならない。
期末日時点の債権(売掛金・未収入金・貸付金)を、今のうちに費用にする=貸倒引当金繰入
期末日時点の資産(売掛金・未収入金・貸付金)を、今のうちに減額する=貸倒引当金
~2年目以降の決算~
例2)×3年3/31が終了し、決算となった。この時点で売掛金残高は200万である。このうち3%は回収できないと見積もられた。(=6万)なお、貸倒引当金の残高は5万である。
↳来期に備えて設定しておきたい貸倒引当金は6万。現状残高が5万あるので差額を計上する。→差額を補充する方法。
(借方)貸倒引当金繰入 10,000 (貸方)貸倒引当金 10,000
例1の続き)×2年4/10得意先B社が倒産し、B社に対する売掛金5,000円が回収不可となった。B社に対する売掛金は上記の100万にふくまれている。
(借方)貸倒損失 5,000 (貸方)売掛金 5,000
→としたくなるが、× この時点ではすでに3万の貸倒引当金を設定し前期に費用計上済み。(貸倒損失は費用の勘定科目)
なので
(借方)貸倒引当金 5,000 (貸方)売掛金 5,000 が正解
すでに貸倒引当金繰入にて費用計上している為、費用にはしない。このような時の為に設定し費用にしている為、設定した30,000円のうちの5,000円を使う。(予め備えていたものから、使っていく。)
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