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【小説】あと27日で新型コロナウイルスは終わります。

~新たな火種の始まり?~

「アキナさんって、まだホテルなんですか。」

昼休憩中、同僚からそう聞かれた。

「ええ、まあ。」

アキナは苦笑いしながら答えた。

「なんですか。それ? コロナ対策ですか。」

最近入ってきた別の同僚が話に入ってきた。

「まあ、そうですね、結果的に。県をまたいで出勤しているんでちょうど良かったんですけど。」

まだそれほど親しくなっていない同僚にはまだ詳しくは話したくはなかった。

「お金、凄くかかりません?」

「ええ、まあ。でも、コロナが始まってからずっとホテルは安いので。」

同僚がホテル代の方に興味を示してくれたので、アキナは内心ホッとしながら、最安値で泊まるための方法や快適さを話し続けた。

「そう言えば、患者さんの⚫⚫さん、実は家に帰っていないでずっとホテルやネットカフェを点々としているみたいですよ? 今度来たら事情を聞こうと思っていたら、最近来ていないんじゃないかしら? そろそろ(妊娠)中期だから、他院の紹介状を持たせなきゃいけないのに。」

「休憩が終わったら、カルテを見て電話を掛けてみましょう。」

片付けながらアキナたちは立ち上がった。

新型コロナウイルスが終わるまで、
あと27日。

これは、フィクションです。

 ◆自殺を防止するために厚生労働省のホームページで紹介している主な悩み相談窓口

 ▼いのちの電話 0570・783・556(午前10時~午後10時)、0120・783・556(午後4時~同9時、毎月10日は午前8時~翌日午前8時)

 ▼こころの健康相談統一ダイヤル 0570・064・556(対応の曜日・時間は都道府県により異なる)

 ▼よりそいホットライン 0120・279・338(24時間対応) 岩手、宮城、福島各県からは0120・279・226(24時間対応)

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