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【小説】あと45日で新型コロナウイルスは終わります。

~ピアニスト、肩骨折するほどのケガ~

「なんか最近、例年になく、命にかかわる事件が多いような気がするんだけど?」

「わたしもそれ感じていた!」

アキナたちは、昼休憩のとき話した。

「他人事じゃないよね。」

*  *  *

NYの日本人ピアニスト、ボウ/コウで大けが ファンら支援金

ニューヨーク=藤原学思2020年10月6日10時30分

 米ニューヨーク市で活躍するジャズピアニスト、海野雅威(うんのただたか)さん(40)が9月末に市内で集団ボウ/コウを受け、右肩骨折など大けがを負った。クラウドファンディングで約9万ドル(約950万円)の寄付が集まったが、再びステージに立てる見通しは立っていないという。

 5日に取材に応じた海野さんやニューヨーク市警によると、事件があったのは9月27日午後7時半ごろ。仕事を終えて自宅近くの地下鉄駅で降りたところ、改札にいた10代とみられる少年から突然、殴りかかられた。駅構外に逃げた後も追いかけられ、少年少女8人ほどからボウ/コウを受けた。「チャイニーズ」と話す声を聞いたという。容疑者の逮捕には至っていない。

 海野さんは事件後、目撃者が呼んだ救急車で近くの病院に運ばれ、右肩の骨折や全身の打撲と診断を受けた。命に別条はないが、全治は未定で、1週間以上たったいまも痛みがひかない状態という。6月に長男がうまれたばかりだが、抱きかかえることもできない。今後、活動を再開できるかもわからないという。

 ただ、音楽仲間がネット上で寄付を呼びかけるとソーシャルメディアで拡散され、1日余りで米国内外のファンら1700人以上から支援が寄せられた。海野さんは「精神的、肉体的なダメージが大きく家から出られないが、みなさんの愛を感じた。コロナ禍で音楽業界全体の今後もわからない状態だが、私には音楽しかできない。いつの日か、みなさんにお礼ができたらと思う」と話した。

*  *  *

自分一人ではどうにもならないくらい大きな災難が起きると、自分よりも、弱い人間に牙をむく人間がいる。

弱い者をボウ力で弱らせる前に、今一度、深呼吸して欲しい。

自分の人生は自分で決める。他人にとやかく言われたくない。ましてや無理矢理強制されたくないと思ってるのと同じで、その人もある日突然、自分の人生を他の人間に強制的にねじ曲げられたくない。

だから、もし、大きな困難が自分の前に立ちはだかって、自暴自棄になったとしても、

「助けて、助けて。」

って何度でも言ってください。それでも、誰も助けてくれない。見向きさえしてくれなかったとしても、やっぱり、

「助けて、助けて。」

って言い続けてください。いつか誰かに届くなんて綺麗事かもしれないけれど、何度でも言ってみてください。

その先に、絶望しか待っていなかったとしても、他人の人生の決定権まではあなたにはないのだから。

新型コロナウイルスが終わるまで、
あと45日。

これは、フィクションです。

 ◆自殺を防止するために厚生労働省のホームページで紹介している主な悩み相談窓口

 ▼いのちの電話 0570・783・556(午前10時~午後10時)、0120・783・556(午後4時~同9時、毎月10日は午前8時~翌日午前8時)

 ▼こころの健康相談統一ダイヤル 0570・064・556(対応の曜日・時間は都道府県により異なる)

 ▼よりそいホットライン 0120・279・338(24時間対応) 岩手、宮城、福島各県からは0120・279・226(24時間対応)











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