春を告げる伊豆の河津桜めぐり-電車とバスで行く!日本の絶景ひとり旅- #1
こんにちは、絶景プロデューサーの詩歩(@shiho_zekkei)です。
「電車とバスで行く!日本の絶景ひとり旅」シリーズ初回、今回は2022年2月28日に行ってきた「春を告げる伊豆の河津桜めぐり旅」をお届けします。
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旅のしおり
今回の旅の目的
早咲きの桜として人気の「河津桜」。ピンク色が濃く、視界に入るだけでパッと華やかな気分になれる花です。
その名所といえば、名前にもなっている静岡県の伊豆にある「河津町」。私も学生時代に訪れたことがありました。当時はカメラをはじめる前だったこともあり、写真が1枚も残っていません。しかもかなり混んでいた記憶が。
2019年にふじのくに観光公使(静岡県の観光大使)に任命いただいた身として、一度しっかり見に行きたいな〜と思っていました。
いざ調べてみると、伊豆には河津町以外にも河津桜の名所があることを知りました。
それは、伊豆半島の最南端にある南伊豆町。しかもこちらは、桜と菜の花のコラボレーションが見れる!しかも、南伊豆町と河津町は1日で両方回ることができそうな近さ。
ということで、今回は第1目的を「みなみの桜と菜の花まつり(南伊豆町)」、そして時間があれば第2目的の「河津桜まつり(河津町)」へ立ち寄ることに決定しました。
日程を決める
私はつねづね「絶景は下調べが9割」だと思っているのですが、せっかく訪れても、肝心の桜が咲いていなければ絶景は見られません。
開花状況のチェックは、これらのサイトを使いました。
①公式サイトの開花状況
南伊豆町の公式サイト:https://www.minami-izu.jp/?p=we-page-entry&spot=162849&cat=18711&pageno=3&type=spot
河津町の公式サイト:https://kawazuzakura.jp/contact.html
②Twitter
・南伊豆町観光協会の公式アカウント
とくに河津町の公式サイトは、休日を除き毎日更新されるので一番参考になりました。(南伊豆町と河津町は気候も近いので、開花状況はほぼ同じスピードで進行します。)
例年の開花状況でいうと、伊豆の河津桜は2月下旬ごろに見頃を迎えます。
しかし訪問前に調べていると、2022年は開花が平年より遅れていて、見頃は3月頭まで続くとのこと。そこで、2月最終週〜3月頭の中で、天気がよくて、観光客が少ない平日を狙って行くことにしました。
誰かとスケジュールをあわせる必要もなく、ふらっと天気をみて出かけられるのはひとり旅の良さのひとつですよね。
そんな条件にあいそうな日が、2022年2月28日(月)!私は京都在住ですが、ちょうどその週に東京で仕事が入っていたので、それにあわせて伊豆へひとり旅することにしました。
ちなみに、河津桜はソメイヨシノよりも咲いている期間が長いので、見頃は1週間〜10日くらい続きます。なので満開宣言が出てから日程を決めるのでも、遅すぎることはありません。
さらにさらに、よく聞く”桜の満開”は「8分咲き以降」のことを指すのですが、河津町の公式サイトによると河津桜がいちばん美しいのは「満開になる前の6~8分咲き」だそう。
満開宣言が出ると一層観光客も多くなるので、少し前を狙ってみるのも良いかもしれません。
▼2022年は2月25日にほぼ全エリアで満開に
旅のはじまり
東京→伊豆急下田駅(電車)
混雑を避けるには、朝イチで訪問するのがベストです。ただ今回は車がないので、朝イチのバスへ乗るのが最速。ということで、前日のうちに下田まで移動して前泊します。
東京駅から伊豆急下田駅までの終電は、「東京駅:20時27分」発。頑張れば会社終わりでも来れますね。
伊豆急下田駅前では、いつも利用している駅前の「ホテル マルセイユ」に宿泊しました。
伊豆急下田駅→桜まつり会場(バス)
翌朝は、8時30分起床。
7時30分のバスに乗る予定がガッツリ寝坊をしたので(笑)、2本目の9時30分のバスで行くことにしました。まあ、仕事じゃないので気長に行くとしましょう。
南伊豆町の河津桜スポットは、「みなみの桜と菜の花まつり」の会場です。
その最寄りバス停は「九条橋」。伊豆急下田駅から東海バスが出ていて、片道25分ほど。
下田駅が始発なので気を抜いてギリギリに乗り込んだら、観光客で賑わっていて満席状態。立ったままバスに揺られていきました。
旅の高揚感に包まれたバスに揺られながら、九条橋バス停で下車。人の流れに沿って青野川方面へ歩くと、もうこの景色!
さっそくお出迎えしてくれた桜のトンネルに感激しつつ、お目当てである「河津桜✗菜の花」が見れる場所を探します。
「みなみの桜と菜の花まつり」
おすすめスポットは九条橋〜銀の湯橋
たどり着いたのは「道の駅 下賀茂温泉 湯の花」。
ここに飲食店と公衆トイレがあったので、目星だけつけてまた外へ。
川岸へ降りられる階段があったので降りてみると、お目当てだった菜の花スポットを発見!
この時点で10時過ぎでしたが、観光客もこれくらい。数分待てばすぐ無人の状態で撮影できました。
平日でコロナ禍とはいえ、もっと混雑していると思っていたのでびっくり。ここまで空いているなら、三脚を持ってきて自撮りもできたなあ〜なんて思います。
ここからは、川沿いを歩いて上流へ散策します。
九条橋と道の駅周辺が、菜の花があり桜も密集していたので、いちばん見応えがあり混雑していました。そこから離れれば離れるほど観光客は少なくなり、昼の12時ですがこんな感じ。
これは「銀の湯橋」の近くで撮った「お花見人力車」です。ひとり旅だからこういう乗り物系はあまり乗る気がしないけど、友達と乗ったら楽しいだろうな〜!目線が桜と近くなるから、とても気持ちよさそうです。
近くでは、ネコ様とも遭遇。なんとか「河津桜✗ネコ様」の写真を撮ろうと必死にがんばりましたが、桜並木まで歩いてきてくれることはありませんでした…残念。
銀の湯橋の近くには、カフェもありました。ご当地らしいメニューがあったら食べたいなと思ったものの、あまりそそられないメニューだったので今回はスルー。
もっと桜並木は続いていましたが、空が曇ってきてしまったのと、ここまででかなり満足できたので道の駅まで引き返すことにしました。
銀の湯橋→日野バス停
道の駅まで戻ったところで時間は12時30分頃。
10時過ぎに到着したので、だいたい2時間半ほどの滞在でした。距離は往復で2kmもないくらいなので、写真を撮りながらかなりゆっくり巡りました。
道の駅で伊豆名物のいちごジュースを飲みつつ、今後の予定を考えます。
まだ時間はたっぷりあったので、”第2目的地”の河津桜まつりも寄れそう。ただ懸念点は、九条橋から下田駅まで戻るバスの本数が少ないこと。平日は1時間に1本しかありません。(12時半の時点で、次のバスが13時52分)
もちろんこのエリアに流しのタクシーはいないし、配車しても来るまでに時間がかかります。
Googleマップを駆使しながら頭を悩ませていると、あることに気づきました。
徒歩20分ほどの「日野(ひんの)バス停」まで歩けば下田駅行きのバスの本数が増えて、しかもそのバス停の近くには菜の花畑もあるようなのです!
急いで、日野バス停近くにある菜の花畑「元気な百姓たちの菜の花畑」へ向かって歩きだします。いや、半分くらい小走りだったかも。
元気な百姓たちの菜の花畑
到着したのは「12時50分」。乗りたいバスは、日野を「13時25分」に出発するバスです。絶対に乗り過ごしたくないので、菜の花畑に入る前にバス停の位置を確認します。
こちらも見応えバツグン!花畑の中に木道の散策路が作られていて、さながら黄色い絨毯の上を歩いているようです。
日野→伊豆急下田駅(バス)
しかし今回の第2目的地が待っているので駆け足で一周し、後ろ髪を引かれる思いでバスへ乗車。
菜の花畑も見れてしまったオトク感にホクホクしながら、乗車中に次の河津駅エリアをどう回るかをスマホで調べます。
下田駅に到着したらダッシュでホテルで預け荷物を受け取り、乗車口へ急ぎます。乗り換え時間たった7分というチャレンジでしたが、なんとか間に合って一安心!
こういうとき、割高でも駅前のホテルに泊まっててよかったと感じます。
伊豆急下田駅→河津駅(電車)
下田駅から河津駅は、たったの3駅で到着します。
駅のコインロッカーにキャリーケースを預けて(500円)、いざ散策開始。
「河津桜まつり」
河津桜まつりは駅前からすぐ桜並木が広がっています。こちらも川沿いに桜並木があるので、ひとまず下流へ向かって歩いてみます。
河津桜とリゾート21
観光客がみんなカメラを向けていたのが、こちらの「舘橋」。
赤い橋と桜並木のコントラストが、とっても絵になる!
私も同じようにシャッターを押していると、どうやらこれから、その奥にある線路を電車が通過するらしいという声が耳に入ってきました。
私は撮り鉄ではないですが、河津桜と電車のコラボも悪くないと思い、鉄分高めのおじちゃんたちと一緒に電車を待つことに。すると伊豆急行線「リゾート21」の赤い車体が通過していきました。
この動画の冒頭に登場するのが、ここで撮影した列車です。
駅から下流側は他に見所は少なそうだったので、そこからは上流に向かって散策を開始します。
やはり南伊豆町よりも観光客は多く、平日ですがいくら待っても人が途切れることはありません。時間はこの時点で14時30分すぎ。
今回のメインはあくまでも「みなみの桜と菜の花まつり」だったので、今回は河津町は写真の撮れ高は気にせず、気楽に歩を進めていくことにします。
さくらたい焼き を探して
2022年は少しずつコロナの制限も解除されてきたので、久しぶりに屋台も出店していました。
バスの車内で河津町の写真を見ていたとき、昨年のInstagramの投稿で、気になっていたグルメがありました。それが「さくらたい焼き」。
河津桜のようなピンク色をした、たい焼きの屋台があったようなんです!
これは「食べたい&撮りたい」ということで、屋台の場所を特定すべく今年の出店者リストを探してみたものの、どうも見つからない。2022年は出店していないのか…?
何も食べていない私のお腹が限界を迎えたので、まずは「花より団子」ということで美味しそうなお団子をいただきます。
もうひとつ、ちょっと映えそうなお団子もあったので買ってみたものの、なんだかしっくりこない(お店の方、ごめんなさい)。
一縷の望みにかけてキョロキョロしながら歩を進めていると、河津町の菜の花ロードにたどり着きました。
菜の花ロード→来宮橋
河津桜まつりの本部もこのエリアにあるので、中心部はここ。トイレもここにあるのでチェックしておきます。
河津桜の桜並木は、だいたい駅前〜来宮橋までは川の片側に、来宮橋から上流は両岸に咲いています。
どこまで歩こうか〜と思っていると…私の目に飛び込んできたのはこの文字!
\さくら たい焼き!!!/
なんと、私が見つけられなかっただけで2022年も出店していたんです。
買えないと思っていただけに、喜びもひとしおです(1匹200円)。屋台の近くにきれいな桜の木がなかったので、来宮橋付近まで移動して、食べる前に1枚パシャリ🌸
皮がピンクなだけでなく、餡もさくら餡で、もちもちとっても美味しかったです。
来宮橋まで来ると河原まで降りてお花見している人が多くなりました。川岸も広くなって、南伊豆町と同じような配置で桜並木が続きます。
この時点で、時間は15時42分。
そろそろ日も傾き始めたし、なによりたい焼きが買えて大満足したので、来宮橋で引き返すことにしました。
河津駅→帰宅(電車)
来宮橋から河津駅までは、1kmちょっと。
乗る電車を決めてから、それに間に合うように桜並木を戻ります。
復路はカメラをカバンにしまい、肉眼でお花見を楽しむターンにしました。写真を撮るのも楽しいけど、やっぱり目で見る体験に叶うものはありません。
伊豆急行線のこの電車は自由席しかないので、早めにホームへ行って並んで待ちました。よっぽど混雑しているかと思いきや、なんと座ることができて驚き。
駐車場は大渋滞だったようなので、車で来る人がほとんどなのかもしれません。渋滞知らずの電車旅、さいこうです!
熱海駅で東海道新幹線に乗り換えて、自宅のある京都まで帰りました。
河津駅→東京駅は直通列車もある
東京方面へ帰る人におすすめしたいのが、JRの観光特急列車「サフィール踊り子号」。
本数は少ないけれど河津駅から東京駅まで直通で帰れるし、なにより豪華列車なので乗り心地や車窓の景色も最高です。
熱海駅も経由するので私も乗りたかったのですが、事前にスケジュールを決めていなかったので気づいたときにはもう満席でした。
スケジュールが確定している人は、JRのサイト「えきねっと」から事前に切符を予約するのが絶対におすすめです。
旅のまとめ
日程:2022年2月28日(月)日帰り ※前泊
旅先:静岡県「みなみの桜と菜の花まつり」「河津桜まつり」
交通手段:バス、電車、徒歩
旅費:およそ14,296円(熱海駅からの発着で計算)
歩数:18,208歩
ベストショット
この日のベストショットはインスタでまとめています🌸
「電車とバスで行く!日本の絶景ひとり旅」、第1回の記事はいかがでしたか?
この行程を参考に、ひとりでも絶景旅を楽しんでくれる人がいたら嬉しいなあ😚
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