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片鼻呼吸 〜ナディーショーダナ〜

こんにちは。作業療法士のshihoです。
今回は、左右の鼻腔を交互に使うことで自律神経のバランスを整えることが出来る呼吸法、ナディーショーダナのご紹介です。

まずは、なぜ左右の鼻腔を交互に使って呼吸することが自律神経のバランスを整えるのでしょうか?それぞれの鼻腔でその役割は異なるのでしょうか?

厚生労働省・統合医療情報サイトにおいては、右鼻呼吸で血圧上昇・左鼻呼吸で血圧低下・左右交互呼吸で血圧低下を認めたとの検証結果が報告されています。
 
交感神経優位で血圧上昇・副交感神経で血圧低下の働きがあることはよく知られていますが、これらを踏まえると右鼻呼吸では交感神経優位に、左鼻呼吸では副交感神経優位に誘導されると捉えられそうですね。
またそのように役割分担されている左右鼻腔を交互に使った呼吸を行うことは、その働きが調整されると考えて良さそう。

https://www.ejim.ncgg.go.jp/doc/pdf/yoga/kenjoujin-56.pdf

ちなみに、4•4•8のリズムで、呼気を長めに行う呼吸法により脳波ではα波が増加することも以下の文献で紹介されています。
前回ご紹介した完全呼吸法・今回のナディーショーダナ呼吸法は、共にリラックスを深めたい時に有意義な呼吸法と言えそうですね。

https://www.jstage.jst.go.jp/article/kmj1997/53/1/53_1_29/_pdf


さて。
何はともあれ実感がいちばん素晴らしいと思っています。
兎にも角にもやってみましょう。

前回同様に、まずはリラックス

行う時間帯はいつでも良いですが、眠る前に行うと入眠がスムーズになり、朝起きてすぐに行うとα波を賦活する効果が期待出来ます。


ナディーショーダナのやり方です。

姿勢はあぐらがおすすめですが、骨盤を起こした姿勢を維持することが難しい方は椅子に座って行う・お尻の下にクッションを敷くなどの工夫で姿勢を整えるようにしましょう。

肩の力は抜き顎は軽く引いて目線は水平線上へ、表情はやわらかく。おへその指3本分上の丹田にキュッと軽く力を入れて行います。

意識は『いまここに』
その日のご自身の呼吸をただ優しく眺めるように寄り添う気持ちで行いましょう。

親指で右鼻を押さえ、薬指で左鼻を押さえて片鼻呼吸を行うのですが、人差し指・中指を伸ばした状態で眉間に軽く置いておくと安定しやすいです。


親指で右鼻・薬指で左鼻を押さえる

①    右鼻を親指で押さえ左鼻から4カウントで息を吸います。
② 左鼻も薬指で押さえ4カウントホールド
③ 親指を離し右鼻から8カウントで吐く。
④ 右鼻から4カウントで吸う。
⑤ 右鼻も親指で押さえ4カウントホールド
⑥薬指を離し左鼻から8カウントで吐く。
①へ戻る。

このサイクルを、時間に余裕があれば7周程度行うと呼吸のリズムも安定しやすく自律神経を整えるために効果的です。
でも、時間のない時は無理せず1周だけでも大丈夫。
ご自身が心地よく習慣的に行える回数で。

ちなみにこの時期は特に、花粉症で「そもそも鼻が詰まって片鼻ずつの呼吸なんて無理!!」という方も多いかと思います。私もアレルギー性鼻炎で幼少期より鼻の不快症状には悩まされてきました。
ただ少し空気の通り道が残っている状態なら、優しくできる範囲で行ううちに徐々に鼻腔の広がりが得られてくることも多いかと思います。

また、鼻うがいもあわせて行うことで異物が除去され、鼻粘膜の炎症が軽減し鼻の通りも改善しやすいかと思います。

そのほかには、後屈方向のアーサナを行うことで交感神経優位となり、鼻詰まり改善の即時的な効果も得られやすいです。

左から橋のポーズ・英雄のポーズ・ラクダのポーズ

寝たまま出来る楽ちん鼠径部のストレッチもおすすめです。驚くほど鼻が通ります。私だけでしょうか??

仰向けでお尻の下に下腿を敷き込んでゆっくり呼吸を深める・・・

ぜひ、ご自身の生活スタイルに合わせ取り入れてみてくださいね。

最後までお読みいただきありがとうございました。
次回は力みなぎるウジャイ呼吸のご紹介です。


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