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腸活の第一歩は朝に始まる:腸活と腸内環境の解説

生きた乳酸菌をそのまま飲んでも大丈夫なんですか

今日から私のメインパートである「腸」に関する市販薬の解説に入ります。
私は腸に疾患(病気)があるので(それも重度の)、このパートは否が応でも力が入ります。

腸に関する市販薬として思い浮かぶのは「整腸剤」、「下痢止め」、「便秘薬」の3つです。
まずは現在も服用していてなじみのある「整腸剤」から始めようといろいろ調べてみたところ、あるワードに引っかかりました。

生きた乳酸菌って何?生きた菌をそのまま飲むの?

そもそも乳酸菌がよくわかっていませんでした。

・健康に良い
・ヨーグルトによく入っている
・お腹の調子を整える

こんな素人のような答えしか口から出てきません。ビフィズス菌も同様です。

例えば次の説明はスーパーでよく見かける、あるヨーグルトメーカーの乳酸菌の説明を引用したものです。あなたはこれを読んで理解ができますか?

●LB81乳酸菌とは
「LB81」は乳酸菌の菌株ナンバーに由来しており、「LB」は乳酸菌を意味するLactic Acid Bacteriaの頭文字で、「81」は使用菌株であるブルガリア菌2038株とサーモフィラス菌1131株の末尾番号を組み合わせたものです。良い風味をつくるLB81菌は整腸作用に優れた乳酸菌です。

何を言ってるか、まったくわかりません。
これは一例で、検索すれば腸関連のこうしたワードはバンバン出てきます。

学者の論文でなく、ヨーグルトメーカーの説明でこの難易度です。腸の機能や仕組みとなると先が思いやられます。

これではダメだと、私は腸の勉強をもう一度やり直しました。
戻って調べて戻って理解してを繰り返して、たどり着いた先は「腸活」と「腸内バランス」でした。

腸活と腸内バランス

いつのころからか「○○活」というワードがメディアで取り上げられるようになりました。
朝活、就活、婚活、妊活からポイ活、パパ活までいろいろな○○活がありますが、腸活も「とある活動」の一つです。

腸活とは、腸内バランスを整える活動のことです

腸内バランスとは、腸内に生息している約1000種類、100兆個の細菌のバランスを整えること。
通常、健康な人の腸内バランスは次の比率と言われています。

善玉菌2:悪玉菌1:日和見菌7

善玉菌の代表例として乳酸菌やビフィズス菌など。
悪玉菌の代表例としてウェルシュ菌、黄色ブドウ球菌、大腸菌など。
日和見菌は力のある方に加勢するといわれています。
つまり善玉菌が優位なら善玉菌に、悪玉菌が善玉菌より多くなれば悪玉菌に加勢するといった具合です。

この善玉菌を増やして、悪玉菌を増えさせないで減らしていき、善玉菌優位の腸内バランスに改善、維持する活動が腸活です。

善玉菌と悪玉菌、それぞれのはたらき

善玉菌の個別のはたらきは後述するとして、ここでは一般的な善玉菌のはたらきを解説します。

・悪玉菌の増殖を防ぐ
・小腸では免疫細胞を刺激して免疫機能を向上させる
・大腸ではぜん動運動を刺激して便の排出を促す
・悪玉菌が作る有害物質を全身にめぐらせないように防御する(バリア機能)
・過剰な食欲を抑える(ダイエット効果)

次に悪玉菌のはたらきとして悪玉菌が優勢になると、以下のような悪さをしてあなたの健康を害します。

・腐敗が始まる
・腐敗から硫化水素やアンモニアなどの有害物質、発ガン物質が作られる
・有害物質など体に害のある物質が大腸のバリア機能を突破して全身をめぐる
・肌荒れや口内炎など皮膚の症状から、かぜやインフルエンザの感染症など様々な病気に罹患するリスクが高くなる

怖い、怖すぎます、悪玉菌。
ではこの悪玉菌をどうやって増やさず減らしていくのか。

プロバイオティクスとプレバイオティクス

何だか長いカタカナですが、よく見ると頭2文字が「プロ」と「プレ」で違います。

プロバイオティクスとはビフィズス菌や乳酸菌などの「善玉菌」を食べ物やサプリ、整腸剤などで摂取することです。

プレバイオティクスは善玉菌のエサとなる「食物繊維」や「オリゴ糖」などを摂取することです。

善玉菌だけを摂取してもなかなか増えません。
善玉菌にはエサが必要です。
それが食物繊維やオリゴ糖です。

私はこのプロ、プレバイオをバランスよく摂取する「食生活の改善」が腸活のキモだと思っています。

腸活の具体策

腸活という言葉は知っていても、私のように具体的に何をすればよいのか知らない人のほうが多いのではないでしょうか。腸活の具体策とは、

1.生活習慣の改善(早起き早寝の規則正しい生活)

腸は副交感神経が優位のときに活発に動きます。
副交感神経とは漫画やテレビを見ているときの、あの「リラックス」しているときに働く神経です。
お風呂に入ったときの「あぁ・・・・」という感覚がわかりやすいでしょうか。
あの感覚は体が温まって血管が開く、副交感神経が優位にはたらいている証拠です。
そしてこのリラックスしているときに、体の中で胃や腸は食べ物の消化吸収を活発に行っています。

腸活が理想とする生活習慣は、

・夕食は遅くても20時前後には済ませて就寝前に消化する時間を作る
・夕食後はリラックス時間を設けて遅くても0時前後には就寝する
・6時前後に起床して朝日を浴びる(できれば外で)

夜は体を休める「副交感神経」の時間です。
おいしいものを食べて、リラックスしているときに消化して体中に栄養を行き渡らせて、そして睡眠を通して一日の疲れを取る。

一方で、副交感神経から交感神経への自律神経の切り替えは「朝日を浴びる」ことが極めて重要です。

朝日を浴びることで副交感神経が自動的に交感神経に切り替わります。どれほど眠くても、朝日を浴びれば一発で目が覚めます。

腸活の第一歩は朝日を浴びることから始まります

働くときに働いて、休むときはとにかく休むこと。
このように生活リズムをある程度一定にしておかないと自律神経が乱れて生活習慣が乱れます。

若いときは代謝が良いので朝型から夜型になっても、また朝型に戻すのに時間もエネルギーもかかりませんが、歳を重ねると代謝が落ちてなかなか体がついていきません。

歳を取っても健康でいたいなら、今からでも遅くはありません。まずは生活のリズムを作って腸活の第一歩、朝日を浴びることから始めましょう。(続く)



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