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人材を抱え続ける企業の課題解決に向けた理想―③地域との関係をつくる

竹内義晴の「これからの働き方」――この番組は、これからの働き方、組織作り、地域づくりの実務家、竹内義晴が「楽しく働く」をテーマに、組織づくりやコミュニケーション、マーケティング、キャリアデザイン、複業、テレワーク、ワーケーションなどの視点でゆるゆるとお話をしていく番組です。

いま、noteさんの #創作大賞2024 #ビジネス部門 という企画に参加しています。『「仕事っぽいシゴト」が社会の課題を解決する』というタイトルの本を作るイメージで毎日お話しています。1本目、目次はこちらです。

昨日は、「人材を抱え続ける企業の課題解決に向けた理想―②会社の依存率を下げる」というお話をしました。

今日は、「人材を抱え続ける企業の課題解決に向けた理想―③地域との関係をつくる」というお話です。

音声はこちらです。

人材を抱え続ける企業の課題解決については、すでに何回かに分けてお話していきています。

今後、団塊ジュニア世代……つまり、1971年~1974年年生まれの世代が50代前半から中盤になっていきます。団塊ジュニア世代は、労働力人口の中でもっともボリュームが多い世代ですが、その世代が退職に向かっていきます。

この世代の人材を抱え続けるという観点で言うと、企業にとってはちょっと重みになるよね……という話を、これまでしてきていますが、今日は、この世代と「地域との関係をつくる」という話です。

社員のみなさんと地域の企業との間に接点をつくる

この話の内容を一言で言うと、ベテラン世代の社員のみなさんと、地域の企業との間に接点を作って、そこで活躍できるようにする……ということです。

以前ある、大企業の人事よりの方と話をする機会がありました。その会社では、たとえば、通信とか土木とか、どちらかというと社会のインフラを支える業務を行っている会社でしたが、今後、「ベテラン世代に対して、どういった立ち位置を作っていけばいいか? という課題がある」という話をされていました。

その中で、「地域の役に立つ立てるようなことができないかな、と思っている」とおっしゃっていました。

この「地域の役に立つ関係」をつくっていくことについて、僕は、とてもよく理解できました。

CSRとは「企業の社会的責任」

つまり、「いままで、会社の中で培ってきた経験を、社会のために活かす」ということです。

いままで、企業が社会のために何かをやると言ったら、CSRのようなことが中心でした。いままでのCSRといえば、「環境問題を解決しよう」「市民活動に協力しよう」とか、そういった、業務とは直接関係のない取り組みが一般的でした。

CSRとは、Corporate Social Responsibilityの略ですが、本来は「企業が社会的存在として果たすべき責任」という意味があります。

今後、日本の人口は大きく減っていきます。その時に「企業の社会的責任とは何か?」を問い直したとき、社会で起こっている課題を解決していくことが、CSRの、そもそもの取り組みだと言えます。

そこで、です。

もしも社内で、さまざまな経験を積んだ人たちがいるのであれば。その人たちが、今後、社会の課題となりうる企業の人材不足の課題に、何かしら関わっていくことは、僕は社会的に、とても意義のあることだと思っています。

つまり「労働をシェアする」という考え方ですよね。

複業のような形で、地域の企業との接点ができたら……

いままで、会社員の方が、こうした関わり方をしようと思ったら、会社を辞めることしか方法がありませんでした。ですが、いままでのパターンだと、50代から会社を辞めて、中途採用……みたいな感じで会社に入るのは難しく、仮にできても、給与はさげられ……みたいなケースが多いです。これは、働く側にもとっては、あまりハッピーなことではありません。

ですが、元の会社に所属をしたまま、複業のような形で働いてもよいとする。たとえば、いままで週5日間、フルタイムの雇用だったとしたら、週の2日は、社会のために、人が足りてないところに行って、いままでの経験を活かすようなことができたら、僕はとってもいいことだなと思うわけです。

そうすれば、いまの会社にも所属もしているから、収入が急に絶たれるわけではないし、自分の経験を生かして、外の世界との接点もできます。その結果、新たなキャリアを育むことになりますから、第2、第3のキャリアに向かいやすくなります。

僕は今後、こうした働き方が広がっていくことが理想だなと思ってます。

なお、このような働き方に対して、いまはベテラン世代についてお話していますが、今後の理想としては、若いうちからこういった働き方が、若い世代にもロールモデルとして見えるように、会社の制度にしていってもいいでしょうし、社外との接点をつくる準備は、年齢に関係なく、早いことに越したことはありません。

というのも、社会との接点をつくるためには、自分の会社の中だけで通用するスキルに加えて、社会との接点を持っておいたり、ほかのスキルも身につけておいたり、個人的なつながりをつくっていくなど、できるだけ早いうちから、準備を始めたほうがいいからです。

このようにしていくことで、いま、日本社会が抱えている人材不足の問題が、すべて解決するとは思いませんが、少しはよい方向に向かうのではないか……というのが僕の意見です。

今日の話はこれで終わりにします。

次の記事:第3章まとめ―凸と凹を組み合わせて、理想を実現したい

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