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「考えて、動く」のではなく「動いて、考えよ」 2020年9月11日

 元陸上選手の為末大さんが書くものが好きで
 よくチェックするのですが
 彼のTwitterに「アフォーダンス」という言葉が出てきて
 興味を持ちました。

 すると、
 ラジオ「武田鉄矢・今朝の三枚おろし」でも
 取り上げられていて、さらに気になってきます。

 ▼過去の放送のポッドキャスト
 
「アフォーダンス」をとってもざっくり説明すると
 例えば・・・

 けん玉を使って自分が遊ぶ
 のではなく
 けん玉に遊ばれてみる状態とでも言いましょうか。

 けん玉で遊ぶとき
 自分を主語にして「わたしがけん玉で遊ぶ」状態より

 主語を転換して「けん玉にわたしが遊ばれる」状態にする方が
 結果的に、けん玉をうまく手繰れるようになる。

「けん玉をうまく手繰ろう」という目的を設定した時点で
「うまく手繰る」ことを意識してしまい、行動が制限される。

 一方、自分でけん玉をコントロールしようとするのではなく
 けん玉を主体にして、自分がけん玉に遊ばれている状態
 つまり、けん玉に自分をゆだね、体を動かす方が、
 結果的にけん玉を手繰れるようになる・・・

 「三枚おろし」では、ゴルフを例に挙げ、
 上手くなろうとして、本を読んで、その通りにしようとしても
 大して上達しなかった。
 
 それは、本から得た知識を実践しようとして
 プレーする段階で考えてしまい、
   体の動きを自分で制限してしまうから伸びない、と。

 こういうことって、スポーツ以外にもありませんか?
 意識した途端に、ダメになるってこと。

 では、無意識の状態をどのように
 つくりだせばいいのか?

 その答えを知りたくて
 為末さんおすすめの本を読んでみたのですが
 分かったような、分からないような……

 むしろ、為末さんの講演レポートの方が
 内容が面白く、理解しやすかったので
 紹介します。

 2014年度 第9回物学研究会レポート
 「自分を扱う方法」
 
 わたしがしている絵のワークショップにも通じるものがあると
 思ったんですよね。

 上手く描こうとか、上手いと人から言われようとして描くより、
 そんな意識を一度取り払って
 描くことに集中すると、思わ傑作が生まれる
 というところが似ているな、と。


 「アフォーダンス」については書籍もいろいろあります。

 為末さんおすすめ本。
 佐々木 正人 著「アフォーダンス-新しい認知の理論」

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 武田鉄矢さんおすすめ本
 佐々木 正人 著「アフォーダンス入門――知性はどこに生まれるか」
 
 ちなみに
「アフォーダンス」という言葉は造語で、
 英語の動詞アフォード(afford=与える、できる)をもとに
 アメリカの知覚心理学者、ジェームス・ギブソンがつくった
   心理学用語です。

 鉄矢さんは、「アフォーダンス」は合気道にも通ずる
 と言っていました。
「考えて、動く」のではなく「動いて、考えよ」とも。

 わたしの中ではまだ整理がつかないのですが、
 興味深いので、しばらく追ってみようと思っています。

(2020年9月11日  VOL.3628 配信 メールマガジン あとがきより)


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