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ええっ? 「」内の文末にも句点(。)を入れるの?

最近驚いたことがあります。

私は校閲の仕事をしている時は、他のライターさんが書いた文章で「 」内の文末に句点「。」が入っていると、当然の様に「トルツメ」と赤字を入れてきました。

自分が書くときでも、それがWebメディアの記事であれ書籍の原稿であれ、「 」内の文末には句点を入れることは絶対にありません。

ただ、「?」や「!」は入れます。

なら、「。」だって入れるべきでは?

いやいや入れません。

――と断言してはみたものの、一瞬たじろいでしまいましたので、書棚の中のビジネス書や小説を確認してみました。

やはり「 」内には句点が入っていません。

ところがぁ!

小学校の教科書などでは「 」内の文末に句点が入っているというのです。実際に入っている例も示されていました。

それどころか、公文書でも入れるルールだとか。

で、ググってみたところ、ありました。

文化審議会国語分科会の『新しい「公用文の作成の要領」に向けて(報告)(素案)』には以下の様に書かれています。

括弧の中で文が終わる場合には、閉じ括弧の前に句点を打つ。
例)(以下「基本計画」という。) 「決める。」と発言した。

文化審議会国語分科会『新しい「公用文の作成の要領」に向けて(報告)(素案)』

ややっ、そうなの?

実はこれ、どうやら公文書と、出版業界の慣例の違いのようです。

公文書や教科書では「 」内の文末でも句点を入れる。

一方、出版業界やマスコミ(新聞など)では「 」内の文末には句点を入れない。

ルールが異なっていたのです。

ということで、私は教科書や公文書を書くことはないので、これまで通り「 」内の文末には句点は入れないというルールを守ることにします。

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