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人事のための面接ハンドブック(北川雄士)

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#面接

人事のための面接ハンドブック⑫ 面接のおわりに

人事のための面接ハンドブック⑫ 面接のおわりに

11回に渡ってお届けしてきた『人事のための面接ハンドブック』、いよいよ今回が最後です。一つの面接のなかで、求職者側・人事側それぞれが必要な情報を伝え合い、条件をすり合わせていく方法をこれまで書いてきました。

最後は、面接のクロージングです。お会いした方すべての方に気持ちよく帰ってもらうことは、長い目で見て「自社のファンを増やす」ことにもつながる、人事の大切な仕事。

選考過程における「次回」があ

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人事のための面接ハンドブック⑪ 「条件」の伝え方と聞き方

人事のための面接ハンドブック⑪ 「条件」の伝え方と聞き方

『面接ハンドブック』では過去3回に渡って、人事から求職者に自社の「想い」「魅力」「事情」を伝える方法を書いてきました。

⑦までで書いた「応募者の話」を含めて、これでお互いについての情報を一通り交わし合ったことになります。

でも、実はまだ残っている大事な話があるんです。それが、給与をはじめとする「条件」のすり合わせです。

募集要項を踏まえて、実際にどのくらい出せそうなのか、もらえそうなのか。デ

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人事のための面接ハンドブック⑩ 自社の「事情」の伝え方

人事のための面接ハンドブック⑩ 自社の「事情」の伝え方

面接の中で、人事から求職者に伝えたい「想い」「魅力」「事情」の3要素。前回は2つ目の「魅力」について、仕事内容・社風・人の切り口に分けて考えてみました。

最後は、3番目の「事情」です。一見ネガティブ要素のように見える項目ですが、隠さずにきちんと伝えることが、間違いなく良い採用を生むと僕は考えています。

「事情」は「魅力」の裏返し「事情」とは、簡単に言うと自社で働くうえでのマイナスポイントです。

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人事のための面接ハンドブック⑨ 自社の「魅力」の伝え方

人事のための面接ハンドブック⑨ 自社の「魅力」の伝え方

採用面接における人事の役割は、大きく2つ。応募者の力を『引き出す』ことと、自社の「想い」「魅力」「事情」をきちんと『伝える』ことです。

前回のコラムでは、『伝える』の項目の1つ目、入社後のパフォーマンスに影響を与える「想い」について書きました。

今回は2番目の「魅力」について。自分の会社の良さ、事業のおもしろさなどを、ポイントを絞ってしっかりと伝えていきましょう。

「仕事内容」「社風」「人」

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人事のための面接ハンドブック⑧ 自社の「想い」の伝え方

人事のための面接ハンドブック⑧ 自社の「想い」の伝え方

明日から実践できる「採用面接のコツ」として、色んなノウハウをお伝えしてきたこの連載。面接の最初に“いい空気”をつくったり、自己紹介を掘り下げたりしながら、前回は成功体験の背景を探るところまでやってきました。

過去7回でお伝えしたのは、どれも応募者の魅力やポテンシャルを『引き出す』ための方法です。しかし、実は面接にはもう一つの大きな役割があります。

それは自社の魅力を、リアルな姿と共にきちんと『

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人事のための面接ハンドブック⑦ 成功体験の「背景」を聞こう

人事のための面接ハンドブック⑦ 成功体験の「背景」を聞こう

どうして「この仕事がしたい」のか。何で「この会社なら活躍できる」と言えるのか。

人は言葉で感情や考えを表しながらも、実はその裏側に、自分でも気づけていない本心を抱えている場合がたくさんあります。

そんな前提を踏まえ、前回は面接で『志望動機』を探るときに、人事として気をつけたいポイントをお伝えしました。

続く今回のテーマは『過去の実績』。動機と同じく、表に出てくる現象の背景にまできちんと目を向

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人事のための面接ハンドブック⑥ “本当の”志望動機を探る

人事のための面接ハンドブック⑥ “本当の”志望動機を探る

面接時に、すぐに実践できそうなノウハウを紹介していく連載『人事のための面接ハンドブック』。前2回は『強み』と『弱み』をテーマに、応募者の方の持つ特性を立体的にとらえていくためのコツをお伝えしました。

今回はそうした特性を踏まえて、「なぜうちの会社に応募してくれたのか?」を探っていきます。

一般的には『志望動機』といわれる質問ですが、これも前回までと同様、「ただそのまま聞けばいい」ものではないこ

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人事のための面接ハンドブック⑤ 『弱み』の聞き方

人事のための面接ハンドブック⑤ 『弱み』の聞き方

「あなたの強み(弱み)を聞かせてください」

面接の定番とも言えるこの質問。応募者も必ず答えを用意してくるだけに、どうしても聞こえの良い“きれいな”(そして正直、どこか他でも聞いた)言葉が並びがちです。

前回は、そんなステレオタイプなやり取りから離れて、応募者の『強み』を立体的に捉えるコツを書きしました。今回はこの続きとして、『弱み』を自然に共有してもらえる方法をお伝えします。

さらにパターン

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人事のための面接ハンドブック④ 『強み』の聞き方

人事のための面接ハンドブック④ 『強み』の聞き方

人事のみなさんに向けて、明日から実践できる「採用面接のコツ」をお伝えするこの連載。前回は『自己紹介』を広げながら、「応募者と対話していく」方法を書きました。

ここからは、より踏み込んだ質問を応募者に投げかけていきます。第4・5回で取り上げるのは、『強み』と『弱み』の聞き方。

どちらもよくある質問だけに、回答もパターン化しやすいのですが、ちょっとした工夫で相手をより立体的に捉える問いへと変えられ

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人事のための面接ハンドブック③ 自己紹介を掘り下げる

人事のための面接ハンドブック③ 自己紹介を掘り下げる

この連載『人事のための面接ハンドブック』では、僕がこれまでに何千人と面接をしてきたなかで、すぐに実践できそうなノウハウを人事担当の方に向けて紹介しています。

上の記事では、応募者に自己紹介をうまくしゃべってもらえるよう、「1分」「過去のエピソードから」という条件づけを行いました。今度は、そこで得られた話をもう少し掘り下げていきます。

周辺のエピソードを聞いていく
簡単な自己紹介のなかで、「職歴

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人事のための面接ハンドブック② 自己紹介を上手くしゃべってもらうには

人事のための面接ハンドブック② 自己紹介を上手くしゃべってもらうには

この連載『人事のための面接ハンドブック』では、僕がこれまでに何千人と面接をしてきたなかで、すぐに実践できそうなノウハウを人事担当の方向けに紹介しています。

前回の話は、面接冒頭での「話しやすい空気」の作り方。場の雰囲気がしゃべりやすくなったら、次はさっそく求職者に「自己紹介」をしてもらいましょう。

「1分間」と時間を決める自己紹介をうまくしゃべってもらうためには、ポイントが2つあります。

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人事のための面接ハンドブック① いい“空気”のつくり方

人事のための面接ハンドブック① いい“空気”のつくり方

一人の人事として、これまでに何千人と面接をしてきたこともあって、企業の採用担当の方からよく「北川くん、面接どうやってるの?」と聞かれます。

面接の目的は、応募者の魅力をしっかり引き出しつつ、自社からのリクエストをきちんと伝えること、そしてお互いが「一緒に働きたい!」と思える相手と出会うことです。これを達成するには、確かに現場で細やかな“仕掛け”をしていく必要があります。

そこで、この短編連載『

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