プレゼンも、すべらない話も、編集力がだいじなのでは?
編集力は一部の人にだけ必要なスキルではない。
最近、「編集」という言葉が気になります。
編集というと一般的には、「映像の編集」や「本の編集」という特定の文脈上にのみ存在するもの、と認識されているかと思います。
その為、編集力とはTVや映画などの映像産業に携わる人や出版社の編集者といった専門家にのみ必要なスキルであると認識されているのではないでしょうか。
しかし私は編集という能力は実は汎用的なスキルであり、多くのシーンで求められるスキルであると感じています。
具体的なケースをみる前に、編集力というスキルの定義を考えてみたいと思います。
編集力とは、とりあえず下記のようなことだと定義してみます。
ある目的(伝える、面白がらせる、感動させる等)に向けて、
(1)対象からどの部分を使うか選ぶこと
(2)内容を足すこと/内容を引くこと/内容を削ること
(3)構成要素の順番を考えること
などを駆使して、全体を最適に構成/調整すること。
定義なので抽象的になってしまいましたが、
要は、足したり引いたり並べ替えたりして全体を構成すること・・・
かなと。
具体的に考えてみます。
例えば、ビジネスシーンにおけるプレゼン。
仮に、イベント会社の社員が、他社との競合プレゼンに挑む時を想定してみます。
その場合、話すべき内容は多岐に渡ります。
イベント名、コンセプト、予算、制作スケジュール、出演者候補、出演者の衣装、コンテンツ、演出、会場候補、会場の装飾、お客への告知方法、お客の募集人数、お客様への招待状デザイン、お客様への持ち帰り記念品・・・
これらを、
・どの順番で話すのか?
・どこに重点を置いて、厚みを出すのか?足すのか?
・逆にどの情報を引くのか?
といった視点を持って編集する力が必要になると思います。
例えば、
●予算の話が足を引っ張りそうであれば、予算の話は最後に回した方がイイかもしれません。
●競合他社に打ち勝つ為には、ユニークなコンセプトで印象付けたいと思えば、コンセプトの説明にボリュームを出すのが良いかもしれません。
●細かいスケジュールなんてプレゼンの時は誰も聞いていないので、割愛したほうが良いかもしれません。
●パワーポイントのスライドも上記に連動して、「このスライドは後回しに、ここの話はスライドを増やして、グラフも使って念入りに説明しよう、この話はスライド一枚も要らないので、一文で済ませよう・・・」という編集が必要になります。
以上のようにプレゼンでも編集力は重要ではないでしょうか。
プレゼン以外でも、
交渉する時:「あえてネガティブなことから話しだそう」
ビジネスメールを書く時:「端的に、結論から述べて、不要な言葉は排除しよう」
見積もりを作る時:「費目が伝わりやすいように細分化しよう」
などなど・・・編集力を発揮すべき機会は溢れているなぁと思います。
編集力をいかに養うか
そもそも養えるものなのかは分かりません。
しかしある程度、定石も存在すると思うのでそういう意味では勉強することで養うことは可能かもしれないというテイで養う方法を考えてみます。
映画を観る
このカットは何を説明しているのか?何を言いたいのか?
このカットは不要なのではないか?
ここはこういうカットが必要なのではないか?
というように編集という観点で映画を観たら勉強になるのではないでしょうか。
人志松本のすべらない話を観る
すべらない話って、自身の体験したことから、必要なことを抽出しながら、フリを作るために話を補強したり、オチに関係ない部分をカットしたりしてまさに「体験を編集」して、「無駄がなくて、最高に面白い」話として仕上げた芸術だと思います。
話の組み立て方に、勉強になるのではないでしょうか。
(漫才しかり、コントしかり、、だと思いますが
noteを書く!
noteを書いていて、編集してるな~と思うことが多々あります。
はじめにこれを書こう、とか、これは要らないな、とか。
すごく良いトレーニングになっていると思います。
(効果が出ているかは不明。)
まとめ
編集力という概念を発見したので、これを大いに養い、様々な分野でいかんなく発揮していきたい所存です。
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