社外メンターとかバーチャル上司とか、そんな感じの日々で

「ねえねえ、キャリアコンサルタントっていろいろ教えてくれる人なの？」そんな風に聞かれたことがある。はたまた、
「誰かもわからない人の仕事のこととか、どんな業界かもわからない人のこととか、何でもアドバイスできちゃうの？」そんな誤解もある（笑）。

キャリアコンサルタント、ってほんと、知られてない。怪しい仕事って思われてる感もある気がする（私だけか・笑）。同じ職名でもやってる領域で結構違うし、力量も正直差があるし、誰に出会ったかで「ろくなもんじゃない」と思われることもそりゃあるだろう。ま、偉い先生がいろいろ言ってるけど、そんなのキャリアコンサルタントの人も全部は読んでないし、解釈は結構様々だし。

でわたしは！
もっとキャリアコンサルタントの有用性が広がったらいいと思っている派なんだけど（笑）、自分のためだけじゃなくて「身近に一人、職場に一人、こういう人がいると便利」なんだよと、心から思っているから。

そんなわたしは、このところ（というか以前から）、自分が「社外メンター」か「バーチャル上司」みたいだよな、と思っている。不定期（年に1度とか、数か月ごととか、悩んだときにとか）に繰り返し相談に来てくれるクライアントさんが増えたこと、その中身が「ほとんど転職相談ではない」こと、「前向きなプロセスの後押し」も増えたことなどからね。

そんな人たちはよく「こういう話を聞いてもらえる場がない」「柴田さんに聞いてもらえて一緒に整理できるのは、すごく助かる」「ひとりで考えていると行き詰まるし、ぐるぐるするし、やり方がわからない」と言う。そして、終わりに「あ～、すっきりした」「聴いてもらえてやることが見えた」って言ってくれる。嬉しい（解決したのはご本人の力もあってのこと）。

こういうとき、わたしがやっていることの半分はキャリアコンサルタントとしての様々な専門性（キャリア理論や付随する学びから得たもの）を使っているけれど、もう半分は昔自分が上司にやってもらったことでもある。面倒見がよくて人を盛り上げるのが上手い上司、「組織というものはどうなっていて、そこで果たすべき役割は何が必要か」を理詰めで教えてくれた上司、ピンチの時に何気ない言葉で勇気づけてくれた上司、とかとか…。ええ、それぞれ別の人だし、その人だって「全人格的にいい人」だったわけではないけどね（でも感謝してる・笑）。

人は、ほんとうにちょっとしたつまづきで、悩みの穴に入り込んでしまう。外側から聞いて紐解いていくと実はそんなに複雑なことではない、ってことも多いのだけど。それは、周りに助けを求めるための「ほんのちょっとのコツ」とか、上司とうまくコミュニケーションとるための「上司の人物像をリフレーミングしてみるスキル」とか、単に自分の役割や在り方を誤解していることに気づいていないとか、とかとか。
職場でもちょっとはなれた場にいる「斜めの関係の先輩」が上手いこと聞いてくれたらすんじゃうことも多いし、そのために「メンター制度」とか作られているのだろうね。でも、そのメンターが形骸化しちゃっているんだよね。だって、聴き方とか学んでないし、メンターそのものが「課題を抱えて、自分の認知的枠組みから出られない人」だったりするから（苦笑）。

今はリアル上司の余裕のなさも、かなりのものだしね。（上司にだって、メンターが必要だと思う）

というわけで、日々、転職を希望しない人のキャリア相談が相当多いキャリアコンサルタントのわたし。この数か月だと、20歳から57歳まで男女問わずお話聞いているかな。違いはもちろんたくさんあるけど、職場のコミュニケーション課題は結構共通するところが多いので、もうちょっと職場に入り込めないかなあ、なんとかしたいなあ～、と考えているこの頃です。

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