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中国版Instagram「小紅書」は購買意欲の高い若者の集まりであり、ライフトレンドの中心地 #2

どうも、中国のトレンドを発信する「柴柴」です。
前回の「小紅書(Redbook)」のユーザーインサイトに引き続き、今回はもっとユーザー属性について深掘りをしていこうと思います。


高学歴で若いユーザーが大半を占めるコンテンツコミュニティー

前回のパートでも紹介しましたが、小紅書の70%のユーザーが女性ユーザーです。男性ユーザーもゲームコンテンツなどを拡充し、少しずつ増加していますが、まだまだ若い女性ユーザーを中心としたプラットフォームになっています。

小紅書の特徴として、ただ若いだけのユーザーが多いだけでなく、高学歴のユーザーも多いことが特徴的です。
そして意外なことに、1990年以降生まれの母親によって支えられていることが分かりました。

小紅書のユーザー行動特性を分析

ユーザーの日常的な使い方

小紅書は多くのユーザーの中で、情報を閲覧したり検索したりする「百科事典」としての役割を担っています。ではユーザーはどのような状況で小紅書を使いたいと思うのでしょうか?

以下、中国の調査会社による小紅書の使用シナリオトップ5です。

・ユーザーの40%は興味のある製品やトピックを積極的に検索しています。
・ユーザーの37%は特定の製品に興味を持った後、小紅書にアクセスして他のユーザーのレビューを読みます
・ユーザーの36%は傾向やトレンドを理解しています。
・ユーザーの33%インスピレーションを求めておりインスピレーションが得られるのを待っています
・ユーザーの30%は、他の人が小紅書のメモを共有したため、小紅書の閲覧に参加しました。

ニールセン

豊かで彩りある生活を共有したいという強い意志

小紅書のコンテンツは、ユーザーが人生のインスピレーション多様なコンテンツ、人気になったばかりのアクティビティや現在のトレンドを自発的に共有する場所になっています。

例えば、2022年に北京で開催した冬季オリンピック中、様々なコミュニティーで氷や雪に関連した投稿が増え、関連するユーザーの生活の中でも共有されるようになっていました。

またオリンピックに出場予定の自国のスター選手のアカウントを小紅書に追加することで、スポーツに関する興味があらゆる場所で増加しました。

小紅書のデータによると、2021年、プラットフォーム上での「スキーチュートリアル」の検索数は前年比で100%増加し、スノーウェアの選び方、氷や雪の写真撮影スキル、人気のスキー場、氷雪などの実用的な情報が満載となりました。
2022年1月、小紅書に掲載されたキーワード「スキー」を含むノートの数は、 2021年1月と比べて232%増加し、2020年1月と比べて約8.3倍(827%)増加しました。

これらの事からユーザーの興味ジャンル関係なくライフスタイルを刺激するコンテンツであれば、小紅書では制限されず、ユーザーによって関連されるコンテンツが共有されることが分かります。

小紅書の6つの主要ユーザーグループ

小紅書はプラットフォームユーザーを6つの主要グループに分けてラベリングしています。

●Z世代
交流、トレンドの追跡、オンラインゲーム、マイルストーン学習、競技スポーツに興味がある。
●最先端のホワイトカラー
経済的に自立し、仕事に情熱を持ち、活動的で活発で、個性に溢れている。
●都会の流行に敏感な人々
ファッションに敏感で、個人のイメージを気にし、独立した思考を持ち、意見をもっている
●独身貴族
経済的に独立しており、楽しみを求め、品質を追求し、軽い消費に取り組んでいる。
●上品な母親
生活の質を重視、外見、高級品の消費、スキンケアに注意を払う。
●楽しみを求める人
エンターテイメントを優先し、興味に基づいた消費にふけり、経験を追求し、楽しみを追求する

小紅書でマーケティングを行う際、ブランドは小紅書のユーザー特性を調査する必要があります。その最初のステップとして、こちらのグループ分けを参考にするのがオススメです。
もし小紅書でマーケティングを検討している企業やブランドは、こちらの6つのグループ毎に、的確な施策を行ってくのが良いでしょう。

小紅書を支える強力な購買力

小紅書ユーザーの63%は企業や団体の最先端のホワイトカラーであり、安定した仕事に就いている彼らの消費力は非常に強力です。調査データによると、個人の月間平均消費支出は 4,100元:85,000円(住宅ローンと自動車ローンを除く) に達し、学生やその他の関連専門家がこれに続きます。

ユーザーの80%以上が、他のユーザーの投稿で注意と関心を引き付けられ、それによって買い物の意思決定に影響を与え、最終的には一連の行動と購入につながったと述べています。

そしてユーザーの中でも、特に強い購買力を持っているのが上品な母親です。彼女らは、プラットフォームの特性を理解し、新たな消費において先導的な役割を果たしてくれています。


購買力が高くて余裕のある母親が多い

前述でも述べたように、小紅書のユーザーは1990年代生まれが多く結婚・子育て期に突入したユーザーが圧倒的に多いです
関連データによると、小紅書の女性ユーザーの66% が結婚しており、そのうち 90%以上がすでに子供を持っています。これらの影響で、母子関連コンテンツが徐々に主流となり、母子関連ブランドが次々と小紅書に参入しています。

まとめ

小紅書のユーザー属性についてご理解頂けたでしょうか?

小紅書は若くて女性ユーザーが多いことは有名でしたが、余裕があり購買力の高い母親達が、消費の先進的な役割を担っているのは意外でしたね。

これらのユーザーインサイトが分かる事で、小紅書で最適なマーケティング施策が思いつくのではないでしょうか?

特に美容や母子関連グッズ、旅行、ファッションなどは、彼女らにとって欠かせないモノになっていると思います。

次は小紅書にマッチする商品ジャンルやトレンドを分析していこうと思います。


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