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平穏な日常に生殺与奪をかいま見る。

コールセンターQCという謎の仕事をしている。

電話内容へのアドバイスや新人指導が主だが、つねに従業員が法律を守った仕事ができるよう、定期的に社内へアナウンスすることも業務だったりする。

業種によって指定の法律があり、その内のひとつに訪問販売や訪問購入の企業に対する「特定商取引法(特商法)」がある。
この法律のガイドラインに「お客様へ会社名を名乗る際にはざっくりとしたブランド名などではなく、正式な事業者名で名乗りなさいよ」という一文がある。

たとえば、今年の5月には大手企業の生協にこんな取り締まりがあった。

 
特商法違反の生協 業務停止6カ月 所沢の組合
 県は、訪問販売の際に自らの団体名を明らかにしなかったなどとして、「生活協同組合くらしのコープ」(所沢市小手指町)に、特定商取引法に基づき、九日から六カ月間の業務停止命令を出した。
 発表によると、同生協は、訪問して害虫駆除の勧誘をする際、「生協です」などと言うだけで組合の名称を明らかにしなかった上、駆除には組合員になり五千円の出資金がかかるのに、故意に説明しなかった。
 県内の消費生活センターには二〇一六年四月から今年四月末までに百五十三件の相談・苦情が寄せられていた。
引用元:東京新聞

たぶん、苦情を寄せた方々は「生協がちゃんと名乗ってない」なんてことがキッカケじゃなくて、その他のお金にまつわる説明不足が発端だろう。
しかし、いざ処分が下されるとなればその他もろもろのグレーゾーンもまとめて成敗されてしまう。
食中毒を出したレストランのずさんな管理が次々に発覚していくのと同じだ。

そのため、会社で簡単なテストを行って定期的に従業員の気を引き締めているわけだが、そのテストを作っているのがわたし。

いつも思うのだが、問題文を作るときに「〇〇に入る言葉を答えよ」というこの文言がとても偉そうに感じてしまう。

ちなみに、わたしの職位はさほど高いわけじゃない。主任と係長の間くらい。
それが「答えよ」って、わたしゃ神か?
「あがめよ」と同じテンションでしょこれ。

「次の語群から選べ
「選べ」って・・・平穏な日常で使うセリフじゃないし。
死ぬか生きるかの選択を迫られている時に使うセリフだよね。

まあでもある意味、入試や国家資格などもっと真剣勝負な試験だったらその一問で人生が変わるわけだから、問題制作者は神であり、生殺与奪の権利を握っている訳か・・・。そうかそうか。

ようし。じゃあ気にすることはないか。
誤っている語句はどれか選びなさい・・・正しい説明文はどれか選びなさい・・・さあ選ぶのです・・・

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