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焼いてないのに「カップ焼きそば」と売れる強さとしなやかさ。

日本人はときに乱暴だ。

「ファンタ・グレープ」にぶどう果汁が入っていなくても、グレープと言い切って売る。
「カップ焼きそば」は焼いてないのに、焼きそばだと言い切って売る。

品質も、衛生も、価格も世界基準では高次元だというのに、こと商品名に関しては無遠慮で容赦がない。
ちゃんと表示するなら、ファンタはグレープ”フレーバー”だし、カップ焼きそばは”焼きそば風味”でしかるべき。

でもそんなの関係ねえ。
日本人は繊細な仕事に秀でていると評価されているが、商品のネーミングは意外とワイルド。
全くサラダの味がしないのに、スナックに”サラダ味”なんて名前を付けるのは、芯が弱い人間にできる芸当ではない。
剛柔を絶妙なバランスで兼ねそなえる日本人の生き方を私は美しいと思う。

しかも、実はファンタグレープは2016年に「無果汁」から「果汁1%」に進化した。
カップ焼きそば界では、ペヤングが「焼きペヤングメーカー」を発売し、公式アイテムでカップ焼きそばを”焼いて”作れるようになった。
売れたら売れたで、結局、追求はやめない。
やっぱり芸は細かい。

そんなことを思ったお昼。

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