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【スフマート様にて掲載】智美術館「現代のやきもの」展

アート系情報メディア スフマート(Sfumart)様にて、六本木にある智美術館「現代のやきもの」展の読者レビュー記事を掲載していただきました!

現代陶芸の魅力を伝える美術館

智美術館は現代陶芸のコレクターであった菊地智(1923~2016)の収蔵品を母体に開館した美術館です。虎ノ門ヒルズ駅(東京メトロ日比谷線)から徒歩8分、高層ビルが立ち並ぶ一角に忽然と現れる白い塀に囲まれた空間です。

今回初めて訪れたのですが、展示室内のデザイン・レイアウトに非常に力が入れられているのが印象的でした。
例えば、展示室ごとに壁やパーテーションの布の色が全く異なるため、第一展示室は深い青で落ち着いた印象だったのが、第二展示室では一転してドラマチックな赤が鮮やかで、部屋ごとに全く異なる表情を感じさせます。

また、ガラスケースはほとんど使用されていないので、反射を気にせずじっくりと作品を眺められるのも嬉しいポイント。360度ぐるりと回ってみられる独立した展示台も多く、陶芸作品を魅力的に展示することを目指してデザインされたことが窺えます。

現代陶芸の多彩なバリエーションを見せる展示

今回レビューさせていただいた「現代のやきもの 思考するかたち」展は、同館の創設者・菊池智のコレクションから現代陶芸の優品を51点紹介するものです。

記事でもいくつか紹介させていただいたのですが、形も技法も様々な作品群を目に出来る展覧会です!

個人的な推し作品は新里明土氏・作「光器」(2014)。

ロクロで成形した器を削って成形した後、表面に透かし彫りを施してできた穴に透明な釉薬を流し込む独自の技法で制作されているそうで、彫られた点描のような穴からにじみ出る光が大変美しいです。

(智美術館での出品作とは異なりますが)作者・新里明土氏のインスタでも同じ技法の作品の写真を観られます。実物を観ると、器そのものが発光しているかのようで感動しました……!

智美術館、大変素敵な美術館なので是非足を運んでみてください!

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