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BtoB企業のオウンドメディアを確実に成功に導く3つのポイントとは? 事例に学ぶ11の改善策

「BtoB企業でオウンドメディアを運用しているが改善したい」
「これから新たにオウンドメディアを始めようと思っているがどのように準備や運用をするのがベストか?」
そんな悩みをもつ方は多いのではないでしょうか?

筆者である私は過去にBtoB企業でオウンドメディアの立ち上げを0から
行い、約1年で毎月 数百件のリード獲得を達成し、サービスの売上を大幅に伸ばすことができました。業界ごとに異なる点はありますが、実際の成功事例に基づきオウンドメディアの運用に不可欠なポイントやSEOのコツを本記事でお伝えします。

BtoBオウンドメディアを成功に導く3つのコツ

1,インターネットに転がっていない情報を含む有益な記事を魂を込めて作る

まず、最も重要なオウンドメディア成功のコツは
情熱を込めて、web上で存在する記事の中で最もユーザーに役立つ有益な記事」を書くことです。

成功に至らないオウンドメディアは、この「ユーザーに役立つ有益な記事」がないのです。

オウンドメディアの記事に情熱はありますか?魂がこもっていますか?
記事を執筆しても、ネットに転がっている情報のまとめ記事のような記事をつくってはいませんか?

SEOに影響する要因は無数にありますが、突き詰めてSEOを言えば
あるキーワードで検索したときにユーザーの悩みを解決する記事が上位表示される」ということに過ぎないのです。
つまり、読者が役に立った、読了後に悩みが解決した!と思う記事をかけば自然とSEOで上位に表示され、多くのアクセスが獲得し、リードが獲得できるのです。

では、役立つ有益な記事はどう作ればいいのか?
最も重要な要素をあげるならば、それは
「ネットでは見つからないが、読者に価値の高い情報を記事に入れること」です。

言い換えると、

お客さん(読者)が知らず、Web検索しても出てこないが、
自分or自社の社員だけが知っている価値のある情報
を記事として伝えることです。

WEB検索しても出てこない情報こそがオウンドメディアのバリューであり、価値があります。その結果として、ユーザーがメディアを訪れ、PVとリードが獲得できます。

特にBtoBはBtoCと比べて、売り手と買い手の間に大きく情報格差があり、サービスの買い手が知らない事実が数多くあります。

例えば、なんらかのシステムを導入する場合、買い手は購入したことがない、もしくはあったとしても数回程度ということがほとんどでしょう。
そういったケースでは、買い手企業はシステムの適切な選び方や陥りがちな失敗例などを買い手は知りません。

また、お客さんは売り手である各ベンダーの営業を呼んで説明を聞くことはできますが、各製品を使い込んでメリットやデメリット、実際の評判
を購買前に把握することは難しいでしょう。

しかし、売り手企業の営業であれば、競合の製品を使い込んでいるため、各製品のメリット、デメリットや評判を把握しているでしょう。

また、営業は実際にお客さんと話しているからこそわかる悩みや課題とその解決方法を知っているはずです。

稟議資料やコストシミュレーション資料などサービスの検討に役立つ資料も商談に備えて作り込んでいるはずです。それらは買い手企業が持っていない情報であり、価値がある情報です。


営業は商品を売ることではなく、お客さんの悩みを解決するコンサルティングだとよく言われますが、オウンドメディアでも同様です。

つまるところ、オウンドメディアもオンラインで記事をつくり、その記事を通してお客さんの悩みを解決するコンサルティング営業を行っているに過ぎません。

SEOのアルゴリズムのロジックは数多くありますが、とりあえず忘れてください。記事コンテンツに熱をこめましょう。そのコンテンツを自信をもって知り合いに自分が書いたと言えますか?

また、このことからもマーケターも営業へいくことの重要性がわかるでしょう。
営業へ行けば、お客さんが感動するポイントがわかります。へ〜と驚く瞬間がわかります。それはどういうテーマでどんな悩みなのか?
それがわかれば記事コンテンツに活かすことができます

加えて、営業にいくことでお客さんの悩みの理解の解像度が格段にあがります。業界用語も知ることができます。世間的にはよく使われないキーワードでも業界や職種では頻繁に使うキーワードがあり、それらを記事中で使うこともできるようになります。

繰り返しになりますが、最も重要な成功のポイントは、

自分が読者だった場合に「オウンドメディアの記事を読んでよかった!有益だった」と思えることです。

もし思えなかったら、そのオウンドメディアは成功しません。
もし思えたら、成功するのは時間の問題でしょう


2, 時間と予算をコミットする

オウンドメディアで成果が見えるにはある程度時間がかかります。これにはSEOのアルゴリズムが原因しており、記事は公開後、徐々にグーグルのアルゴリズムに評価され、検索順位が上昇していくためです

そのため、一定期間は目に見える成果が出なくてもオウンドメディア担当者がめげずに時間をさいて記事を制作できるか?という点は重要なポイントです。

早くても数ヶ月〜半年、長くて2年程度はオウンドメディアからは結果がでないことを覚悟してコミットすることを経営陣が理解し、それに予算を投入する覚悟があるか?ということも重要です。
(と言っても1記事2万円の制作コストをかけても100記事つくるのに200万円なので少ない予算でも実施可能ではありますが)

しかし、100記事つくってもまったくpvが伸びない場合は、記事の執筆のやり方など構造的に問題があります

3、正しいSEOの知識をもつ

コンテンツに魂がこもっていて、オリジナリティのある高い質の記事コンテンツがあることが最も重要な条件です。しかし、やはりSEOの知識も重要です。
一般的にはオウンドメディアへのアクセスの最大の流入元はSEOになるため、SEOの最適化の方法を知ることはオウンドメディアの成功に不可欠です。
SEOに関するノウハウは下記のサイトがわかりやすいため、詳細はこちらの記事では省略いたします。


これからBtoB企業がオウンドメディアを始める際の9ステップ

これからオウンドメディアを始めたいが、まず何から始めるべき?
という方は下記のステップをご覧ください。

1,100記事全力で情熱を込めた記事を作成する
2,制作スケジュールを引き、予算と担当者のリソースを確保。
3,100記事まではKPIをPVやCV(リード数)ではなく記事制作本数に置く
4,社内の営業やエンジニアの意見を参考にしながらお客さんの悩みを考え記事のテーマだしを行う
5,100記事で狙うキーワードを決め、検索ボリュームをチェックする
6,もしCMSがない場合はWordPressを使う
7、ドメインは必ずサービスサイトor企業HPのサブドメイン(もし置いていない場合はリダイレクトを行う)
8,最低限グーグルアナリティクス、サーチコンソール、タグマネージャーの設定を行う
9,オウンドメディアを公開する
WordPressのテンプレートやオウンドメディアのデザインに初期にこだわることは時間の無駄。デザインテンプレートも無料でよい(PVがある程度ついてからデザインはいじればいい。ワードプレスだとそれも容易)


よくある悩み① オウンドメディアのPVが伸び悩んでます。どう改善すればいいですか?


よくある原因1: そもそも記事本数が足りない

企業サイズにもよりますが、1ヶ月あたりの公開記事本数が数本程度ではpvを大きく伸ばすことは難しいでしょう。インハウスで記事を制作している場合は担当者の時間を確保し、コミットする体制を整えたいところです。

ある程度pvがあるというステージでは数本ペースでもよいですが、がっつり伸ばしたい時期にその程度の本数だと厳しいです

よくある原因2:  記事の質が悪いので、検索画面の上位で表示されていない

上記で述べたように記事の質がわるく、ネットの情報まとめ記事のようになっている。
結果として、読者に何のベネフィットもないありきたり記事、オリジナリティがなく、読者の悩みを1ミリも解決しない記事になっているケースです。

また、オリジナリティのある情報を盛り込んでいても執筆者がseo記事の効果的な書き方をわかっていないこともあります。

SEOに最適化した記事の書き方は外部のコンサルティングを入れて教育してもらうのが最も早いです。
各種コンサルティングのお仕事のお問い合わせはこちらよりお願いいたします


すぐできる改善策:
1,過去に執筆した記事で検索順位が2位〜10位の記事を優先的にリライト

・特に2位〜10位に検索順位がある場合はリライトによって検索順位が比較的簡単にあがりやすく、費用対効果が高い
・記事の文字数が少ない、例えば2000字以下の場合は、コンテンツを足すことを考慮
・記事の内容が古くなり、正確でない情報やリンク切れを確認


2,記事ごとに狙うキーワードの精査および変更

・記事ごとに狙うキーワードは定まっているか?
・定まっていたとしても狙うキーワードの検索ボリュームは十分にあるか?もしない場合は、類似キーワードで検索ボリュームが大きいキーワードに変更
・執筆した記事のキーワードが重複していないか?もし重複している場は
記事の統合やリダイレクトを検討
・タイトルにキーワードがしっかり入っているか?各記事ごとに狙うキーワードが入っていないことがあるので初歩的だが重要


3,競合がpvを多く獲得しているキーワードを調べ、同じキーワードでコンテンツを作る

ahrefやsimilarwebなどのツールを使えば、競合がどのようなキーワードで流入を多く獲得しているかを見つけることができます。それらのキーワードを狙い内で対策することもよいでしょう

長期的な改善策:

・pvを獲得しやすいキーワード(検索ボリュームが多く競合性が低いキーワード)を集中的に狙う
・アウトソースorインソースで質を担保しつつ制作記事本数を多くする体制を整える
・外部コンサルなどを通してSEOに関する教育および記事執筆マニュアルの標準化を行う
・被リンクの獲得施策を行う
・テンプレート化できるインデックス型の記事の制作を検討する


よくある悩み② オウンドメディアのリード獲得数(コンバージョン数)が伸び悩んでます。どう改善すればいいですか?


よくある原因1. そもそもリード/コンバージョン(CV)が獲得できるキーワードを狙っていない

そもそも、キーワードによってコンバージョンにつながるかは決まっています。
ですので、あるキーワードでいくら1位をとり、数十万PVの流入がウェブサイトにあったとしてもそれがコンバージョンにつながらないキーワードであれば、コンバージョンは1つも発生しないのです

つまり記事を執筆する以前のキーワード選定の段階でコンバージョンがうまれるかは決まります

よくある原因2. コンバージョンにつながるキーワードで記事を執筆しているがSEOで上位表示ができていないのでPVが少ない

いくらコンバージョンにつながってもPVがなければCVはうまれようがありません。SEOで上位表示されるべ、記事のコンテンツを磨きましょう。


リード獲得数(コンバージョン数)に関する5つの解決策: 

1,コンバージョンにつながるキーワードをリスティング広告から見つけ、そのキーワードで記事を執筆する
2,それ以外にもまだ発見していないcvを生むキーワードはないか?営業や社内から情報収集をする(お客さんが購買をするときどんなキーワードで検索をするか想像してみると思いつきやすい)
3,pvが多いキーワードからcvが多いページへ内部リンクでの遷移を強化するただし、テーマが関連している自然な内部リンクのみ。
4,CVにつながるキーワードで記事がすべて1位になるよう記事をリライト
5,CVを生む記事のコンバージョン率(CVR)を高める
- 記事後のCTAの最適化
- オウンドメディア内のCTA導線の強化
- 記事内のCVRをあげるような文章の書き方をする
- サービスへのお問い合わせや資料請求ではなく、一段ハードルをさげた資料をCTAとして置く。ワンクッションはさんで自社製品につなげる


BtoB企業がオウンドメディアをやるべき2つの理由/メリット

1、リード獲得コストが他チャネルと比べて安い&指数関数的に安くなる 

獲得コストvs時間

リスティング広告はリード獲得コストがある程度決まっており、また劇的に下げることは困難です。

一方で、オウンドメディア(SEO)は初期の記事制作コストのみがイニシャルでかかり、それ以降はPVおよびリードが安定的に発生するストック型です。

そのため、SEOで上位表示されれば、イニシャルの制作コストが指数関数的に下がり、リード獲得コストがリスティング広告よりはるかに安くなります。

2、 ユーザーはインターネットで情報収集を行っている

ユーザーはBtoB製品であってもある程度のことをインターネットで情報収集しています。そのため、サービスの特徴や競合との違いを営業の訪問段階で行うのは非常に遅いといえます。

BtoBであってもいかに検索でのプレゼンスを高めて消費者とのタッチポイントを早めに作れるかが重要です。インターネットでのリサーチ段階で出てこない商材は検討のステージにもあがらないでしょう。
また、同様の理由からオウンドメディアの成功は営業の受注率にもポジティブな影響があります。

BtoCでは車などの高額商材であっても消費者が購入する前に訪問する店舗は10年前と比べて少なくなっており、購買前のインターネットでの情報収集時間が長くなっていることが知られています。

BtoB企業がオウンドメディアを運用する2つのデメリット

1. ある程度の期間と費用を投資する覚悟が必要

先にも述べたようにSEOで記事が上位表示されるにはある程度の時間が必要ですので、PVやリード獲得数が伸びなくても担当者がめげないこと、経営陣が我慢し続けること、社内で批判をしないことは重要でしょう。

2. グーグルのアルゴリズムに左右される

SEOがトラフィックの主要チャネルの場合、ある程度グーグルのアルゴリズムにPVが影響を受けます。SEOは記事を執筆したら継続的にトラフィックが見込めるストック型と言われることもありますが、アルゴリズムの変更である日突然トラフィックが激減する可能性もあります。

そのため、初期はSEOがトラフィックのメインチャネルですが、流入チャネルをSNSやメールマガジンなどに分散させていくことが重要です


BtoB企業のオウンドメディア運用コンサルティング、デジタルマーケティング全般のコンサルティングを行っております お仕事のお問い合わせやご相談はこちらhttps://forms.gle/DSVdBjF7ebhEFaQq7    記事に関するご質問やフィードバックもご気軽にどうぞ