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#3 プレゼンテーションに見るKJ法の真髄 - 感性を以て世界を観て、理性を以て世界観を伝える

KJ法とは、感性を以て世界を観て、理性を以て世界観を伝える方法である。

「なんだか気にかかる」という感性で集めてきた要素を並べて俯瞰し、全体感を背景にしながら同じ志を持つ要素同士をまとめていく。そして、それらのまとまりに理性的な判断を元にした表札をつけ、各まとまり間の空間的配置を決める。これが図解化である。

図解化が終わると、出来上がった図を説明する文章を起こしていく。これが叙述かである。図解の中にも既に文字情報は入っているので、したがって叙述化は図解の行間を紡ぐ作業である。

図解化とは、意味の構造化および視覚化である。そして、構造化とはすなわち立体化である。社会に存在する情報は平面的ではなく3次元(的)であり、それらを構造として固めることで全体性・全体感(=意味)を形作るのである。

叙述化とは、コンテクスト生成とストーリー設計の営みである。全体として意味を持つよう、構造化された情報の要素間の関係性を説明する。ここにabductionの必要性と意義がある。

図解化と叙述化という成果物の作成プロセスを通じ、自身の思考に対する更なる気づきが得られる。また、なればこそKJ法の成果物は優れたプレゼン資料となる。図解化と叙述化によって解決を見た問題は、次の手順でプレゼンされるとよい。

  1. タイトル→全体を伝える(結論を伝える)。

  2. シンボルマーク→構造を伝える。

  3. 各島の詳細→要素を説明する。

  4. 結論→もう一度おさらい。

そして、これは王道のロジカルプレゼンの道筋でもある。

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