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現代のスーツスタイルの価値は歌舞伎の《見得(みえ)を切る》に通づる

ビジネス服の自由化が進み、スーツにネクタイを締めていごとに行くことはもはや当たり前ではなくなったといってもいいでしょう。

一部では「オワコン」との声も上がったり、ネクタイ職人として頑張ってる僕からすると悲しさも感じます。

確かに、環境も変わり、価値観も多様化している中で、その変化を悲観しているだけでは何も変わりません。

ただ今までのスーツ文化が、単に一時代の役割を終え、価値を変化させて永く愛されるものに変わるターニングポイントなのではないかと捉えています。

みなさん、歌舞伎独特の演技形象の一つ『見得(みえ)を切る』というものを知っていますか?
見得というのは、芝居が最高潮に達した場面で、演技の高揚を誇張した表情(にらみを利かせる)や動き(足を一歩踏み出す)をし、
ストップモーションを見せるものです。
最高の瞬間に、いかに役者を際立たせ、一瞬で観客の目と心を引き付るか、という演出の一つです。
そして、『見得』の印象を強めるために『つけ』(舞台上手で木板をツケ木で打つ技法)を打ちます。

現代のスーツやネクタイはそういったものなのではないかと思うんです。
歌舞伎においての『見得』はやはり「かっこいいもの」です。
しかし、これが成り立つのも、基本的にはその前後の演技や表現があるからです。

気張り続けている状態が当たり前になってしまえば、価値を失うし、
緩いことが当たり前になってしまえば、締まらない。

いわゆる、《メリハリ》です。
そういった部分で考えると、スーツにネクタイを締めるということは、
歌舞伎で例えるところの『見得を切る』こと同じなのではないでしょうか。
ただ、着用しないこと=自由で、着用すること=古い
といった、感覚ではなく、
身近にメリハリを感じることが大切なんじゃないかと思うんです。

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