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短歌 連作7首『アイスクリーム』

かすかに覚えている、高校の頃の思い出です。


テキスト



祈りなど知らないままで透明に透明を着せたようなきみは

数学のテストも同じ点数できみは微笑む 風はまだ春

恋人のフリをしてよと言った時きみはわずかに神様だった

放課後はアイスクリームの外側が溶ける速度で過ぎ去ってゆく

写真機のピントが揺れるほどそばにいたのにきみの手は掴めない

わたしたちもう音楽になれたかな河川敷までのびてきた夏

光さえ既視感がしたもうきっと眩しいなんて言わないだろう



このnoteを読んで私に興味を持った、
そんな素敵な方にはこちらを……

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