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大丈夫!今塗れば間に合うから!!

とてもありがたいことに、私には何人か親友がいる。
以前もそんな書き出しをしたような気がしますが、今回は別の親友との話です。

彼女と初めて出会ったのは高校2年になった初日、教室前の廊下でした。

彼女は長身である私よりも背が高く、目がくりっとしていて、とても可愛い。そして高校で指定されていたブレザーではなく、なぜかグレーのパーカーを着て廊下に立っていました。
その姿がなんとも言えずかっこよく、遠くから見てもとても目立っていました。そんな私たちは出席番号が前後で、一気に仲良くなりました。言い出したらキリがないですが、彼女が登場しない高校時代の思い出はありません。

あれから十数年、今でもあの頃と全く変わらない関係が続いています。
ありがたいことです。

そんな彼女、旦那さんの駐在について行くことになり、数年前にアメリカにいた時期がありました。せっかくの機会だったので、私は彼女と夏休みにカナダ・アメリカの旅を計画して、現地で合流しました。

そんな旅の途中、彼女の旦那さんと3人で、ナイアガラクルーズ(滝つぼギリギリまで行くことができる遊覧船)に行った時のこと。

「あーーーーーーー!!!!」

ほぼ終わりに差し掛かり、もうすぐ岸に到着するタイミングで、私はつい絶叫してしまいました。
日焼け止めを塗り忘れていたのです。

ナイアガラクルーズはとにかく水飛沫を浴びるので、日焼け止め塗り直さないとね〜と、出発前に彼女と話していたばかりでした。なのに私はその滝つぼの迫力にすっかり心を持っていかれ、日焼け止めのことなんて全部すっ飛んでいました。

「仕方ないね〜、もういっか塗らなくて、今更塗っても遅いよね〜」
と笑っていたら、今度は彼女が叫びます。彼女は普段から声が大きい。

「大丈夫!今塗れば間に合うから!!」
「何かするのに遅すぎることはなんてないんだよ!!だって、今が一番若いんだよ!!」


私と彼女の旦那さんは、性格が似ています。
2人とも心配性で悩みがちで、行動を起こすのどうしても時間がかかってしまうタイプです。

彼女のその言葉を聞いて、私と彼女の旦那さんは目を合わせました。

「これは、刺さるね〜」

横にいた彼女は、我々2人が何に刺さると言っているのか、全く理解していませんでした。キョトンとして、「は〜??2人とも、どうした?」って。
なぜなら彼女の中では当たり前のことで、なんなら早く日焼け止めを塗ったらいいと言っただけなのですから。

こういうところです。
きっと彼女の旦那さんも私も、彼女のこういうところに惚れたのです。

彼女は言ったことすら覚えていないと思いますが、私はよくあの時のことを思い出します。

仕事に生活の全てを注ぎ込み、自分の健康すら、まして美容のことなんてほとんど考えてきませんでした。
そんな私も歳を重ね、少しでもキレイになれたら、なんて思うことが増えてきました。

「いや、これだけ放っておいて、今更だよな…」

と、いつもの言葉が頭をよぎった今日、私は彼女の言葉を思い出したのでした。

明日になればまた少し歳を重ねるけれど、またその瞬間が一番若い。
遅いことは、ない。

さて、新しく買ったスキンケアとサプリメントを、これから早速試してみよう!

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