相手に伝わるまで手を変え品を変え言葉を変える
こんにちは。
「難しい」を「易しい」に変える伝え方ナビゲーター 深谷百合子です。
最初にお知らせです。
2月21日~新刊『賢い人のとにかく伝わる説明100式』(かんき出版)が発売中です。
「なかなか提案が通らない」
「何言ってるかわからないと言われてしまう」
「もっとわかりやすい説明ができるようになりたい」
そんなお悩みを解決し、「それいいね!やってみよう」「こういう条件ならできるよ!」と言ってもらえるようになり、仕事の効率も上がる説明のコツを100個まとめました。
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『賢い人のとにかく伝わる説明100式』の19項でご紹介した中国語発音講師の井田 綾先生と、先日お話をしました。
私が中国語の「ウ」の発音ができずにいたとき、井田先生は「アツアツのたこ焼きを口に入れたときの状態」というたとえを使って説明してくれました。もうこれね、「口の形が」とか「舌の位置が」と言われるよりも、一発でできるし、何よりも再現性があって、すごくわかりやすいたとえだなぁと思いました。
でも、生徒によってできていないポイントはバラバラです。
ひとりひとりに合わせて、その人に一番ピッタリな伝え方を井田先生は常に考えていらっしゃるのが、本当にすごいと思ったので、どんなところに注目されているのかを今回お聞きしました。
井田先生いわく、「人の受け取り方は大きくわけて次の3つのタイプに
分けられる」とのこと。
「映像の方が受け取りやすい人」
「言葉で説明して書いたものの方が受け取りやすい人」
「触った感じを伝えた方が受け取りやすい人」
目の前の人はどのタイプかなと考えながら、色んな言い方を試すのだそうです。
なにかひとつの言い方をしたときに、相手が「はい……」と相槌を打ちながらも、何となく「うーーん?」という顔をしているときは、「あ、これはヒットしていないな」と判断するそうです。
だけど、「本当にわかった!」というときは、その人の顔がパッと華やぐのだそうです。
「その華やいだ表情が出てくるまで、手を変え品を変え言葉を変えて伝え続ける」と井田先生はおっしゃっていました。
ちなみに私の場合は、体で覚えるタイプ。
何か物を買ったときも取説とか読まずに、とりあえず動かしたり組み立てたりする人です。
英語や中国語の勉強では単語を覚えるときなど、書いて体で覚える方が得意。
だから、「アツアツのたこ焼きを口に入れたときにどうなる?」という例を引き合いに出して説明してくださったのですね。
実はこれ、本の55項に書いた「相手のよく使う感覚は何かを観察して説明方法を工夫する」という内容に通じています。
「伝わらない」のは必ずしも「伝え方が悪いせい」とか「相手の理解力が足りないせい」だとは限りません。
その言葉が相手にとって「ピン」ときていないだけかもしれません。
まずはご家族など、身の回りの人の観察から始めてみてくださいね。
「へー、自分とはタイプが違うんだ」
と気づくところからスタートしていきましょう。
それでは、また。
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