遥かなる砲声に耳を澄ませよ
砲撃が止み、ミホーシャが各車に無事かと問うている。
無事なわけがあるものかと心は叫び、頭はノンナのいのちを繋ぎ止める方法を探し回る。手は既にひどく濡れている。
雪の混じる砂浜では各校の残存車両が陣地を構築しつつあった。黒森峰の隊長と副隊長が揃って自車を盾にして、プラウダの隊長が副隊長を助けようとするのを助けている。「500までで見えたものは全て撃て」だなんてあの隊長が乱暴な命令を出す。なんとも信じがたい光景だと妙に冷静な気持ちで見渡してしまう。目の前にある全てと対峙するあの眼