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【売上へつながる施策を可視化】SaaSにおけるマーケティングデータ×営業・顧客データの連携・活用方法とは?

こんにちは!SaaS Growth Partnersです。

SaaSのデジタルマーケティングにおいて、「施策の費用対効果が見えづらい」という課題は多くのマーケターが悩まされているのではないでしょうか。施策の適切な評価や新たな施策の投資判断がしづらいという状況に対して、分散しているマーケティングデータと営業・顧客データを連携することで、売上への貢献度を可視化し、施策に活用する方法を本記事ではまとめました。


なぜマーケティングデータと営業・顧客データを連携するのか?

みなさんはマーケティング施策、例えばWeb広告の成果を考えるとき、どういった指標をもとに評価をしているでしょうか。おそらくリード単価やリード数で評価している場合が多いのではないでしょうか。

本来であればマーケティング施策のPDCAをまわすためには、リード単価やリード数ではなく、最終的な受注・売上にどの程度貢献したかを基準に考える必要があります。しかし、マーケティングデータ(Google Analyticsや各種広告データなど)と営業・顧客データ(SFA・CRMのデータなど)が連携されていないことで、マーケティングデータの中でのPDCAに留まってしまっているケースがありがちです。
また、SaaSのビジネスモデルは競合のプレイヤーが数年で一気に増えていく傾向があります。そうなるとリード単価は上がり、リード単価やリード獲得数のみで評価をすると、どんどん施策が狭まっていきます。

そこでマーケティングデータと営業・顧客データを連携をすることで、以下が可能となり、売上につながる施策評価が行えるようになります。

  • 受注や売上の指標に基づいて施策を評価し、PDCAを回すことが可能に。

  • 費用対効果(ROAS、ROI、LTV等)が可視化され適切な投資判断が可能に。

マーケティングデータ×営業・顧客データ連携の全体像

以下の記事でもデータ連携の重要性を語っておりますので、興味のある方は読んでみてください。

次の章では具体的にデータ連携をすることで実現できることをご説明します。

データ連携で実現できること

百聞は一見に如かずということで、実際にデータ連携を行うことでどういった指標を見ることができるかを表したイメージ図は以下の通りです。
マーケティングデータと営業・顧客データを連携することで、施策の費用対効果を可視化することが可能となります。

費用対効果可視化イメージ

チャネル別の売上貢献度可視化

チャネル別レポートイメージ図

広告施策だけでなく自然検索も含め、チャネル別にマーケティングデータと営業・顧客データを一覧で見られるようにデータ連携・可視化をすることで、今まではリード単価が安い「Yahoo広告」に一定の費用をかけていたが、受注獲得単価が安く、売上にも貢献している「Google広告」にもっと費用をかけようといった判断を行うことも可能となります。

コンテンツ別の売上貢献度可視化

また以下のように、どのコンテンツが売上に貢献しているかも分析することが可能となります。

コンテンツ別レポートイメージ図

売上に貢献しているコンテンツが分かることで、どういった種類のコンテンツを増やしていくべきか優先順位が付けられます。

データ連携方法とは?

データ連携の基本的な手順

まずはデータ連携のための基本的な知識についてお伝えいたします。
前提として、メディックスではGoogle Analyticsをハブとしてデータ連携を行います。Google Analyticsをハブとしている理由は、各社使用されているケースが多いこととレポートで表現できることが多いためです。

データ連携の手順は、大きく分けて以下の通り2つの手順となります。

  1. 連携したいデータ、各々に共通するキーを持たせる

  2. その共通キーで、各データをつきあわせ、見たいデータを可視化する

データ連携の手順イメージ

マーケティングデータ×営業・顧客データ連携方法の具体例

マーケティングデータと営業・顧客データの連携方法の具体例を紹介します。

先ほど基本的な手順でお伝えした「1.連携したいデータ、各々に共通するキーを持たせる」については、まず、広告データとGoogle Analyticsのデータ連携のために「Google AnalyticsのUTMパラメータの情報」を共通キーとします。
そして、Google AnalyticsとSFA・CRMのデータ連携では「Google AnalyticsのClient-ID※」を共通キーとして使用します。

※Webサイト訪問者(デバイス)に対して、Google Analyticsから割り振られるユニークID

マーケティングと営業・顧客データの連携方法の具体例

共通キーで各データをつないだ上で、「2.その共通キーで、各データをつきあわせ、見たいデータを可視化する」ために、ETL・DWH・BIを活用して、データのつきあわせ・可視化の環境を構築します。

以下の記事では、データ連携についてより詳細にご説明していますので、ご参考ください。


データ連携導入後の活用事例

データ連携導入後の活用方法について、より具体的なイメージをしていただけるように事例とともにご紹介します。

事例1:商談・受注獲得単価の改善事例

下図は各媒体の商談・受注までの可視化を行い、商談・受注獲得効率の高い媒体に予算を寄せることで、商談・受注獲得単価を約1/3に改善した実績となります。

受注獲得単価の改善事例

事例2:有効CVの改善事例

有効CV※へ繋がりやすいホワイトペーパー訴求を分析した事例です。データ連携をすることで、CPAだけでは見誤りがちだった配信強化すべき訴求を、有効CPAを可視化することで適切に判断することが可能になりました。

※有効CV:商談につながりやすい特定の条件が揃ったCV

有効CVの改善事例

事例3:コラム制作への投資強化事例

下記の事例では、一般的に潜在層寄りのコンテンツとされる「コラム」閲覧から多くの商談金額が生まれていると判明し、コラム制作への投資を強化する判断材料となりました。

コラム制作への投資強化事例


上記ではお伝えしきれなかった有効商談率の改善実績にご興味がある方は以下もご覧ください。


まとめ

今回はマーケティングデータと営業・顧客データの連携方法や活用事例について、ご紹介しました。

最初から完璧にデータ連携を行おうとすると複雑になり、費用や工数が多くかかってしまいます。成功のポイントとしては、可能な限り「ミニマム・シンプル」にまずはやってみることをおすすめします。
そこからもっとこういうデータも見たい、こういった分析をしたいなどが、出てきた段階で都度アップデートをかけていくことが重要です。
もし自社に合ったデータ連携方法が分からない場合や、連携データの活用について不明点がある場合は下記よりご相談ください。



本記事が少しでも皆様のお役に立てれば幸いです!


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