しがない

しがない女子大生。

しがない

しがない女子大生。

最近の記事

働く

働きたくない。本当に働きたくない。 二〇二〇年が終わるころ、ようやく内定をもらった。長かった苦しみがやっと終わったと思った。今まで一生懸命ではないけれど、それなりに真面目に生きてきた二十年と少しの自分がようやく肯定されたと思った。これでずっと安心だと思った。 でもその気持ちはずっとは続かなかった。内定先から送りつけられる資格本や新卒向けの啓発本、着々と進む引っ越しなど。このまま留まっていたいと思う気持ちとは裏腹に、独り立ちに向けて必要な諸々の準備が段取り良く進んでゆく。

    • 本をよむ

      図書館に通い始めた。幼い頃から本を読むことは嫌いではない。ただ、友達の誘いを断ったり、テレビを中断するほど読書の優先順位は高くなかったというだけの話だ。けれど最近は友人と会うこともはたとなくなったし、見たかったドラマは全て見てしまった。そうして金はないが暇はある21歳は本を読むこにした。 読んでみると本は私の性に合っているような気がする。話が面白いかどうか考える時間が十分にあるし、面白くなければ読むのをやめて他の本を探したらいい。 本を読み始めて感じたことがある。それは、

      • 好きなこと

        化粧品が大好きだ。 いつから興味を持ったかは忘れてしまった。母の鏡台から勝手に口紅やチークを拝借して、母の真似事したこと記憶があるから中学生くらいだろうか。その頃はどれだけ化粧しても、なんだかやりすぎて、どうしてこうも似合わないものかと思った。今思えば化粧をしなくても十分肌はきめ細かく、唇も頬もほんのり赤かったんだろう。化粧する必要なんかなかったのだろう。 毎日化粧をするようになったのは大学に入ってからだ。初めは眉を整えてリップを塗るだけだった。けれど誰に言われるわけでも

        • はなすとき

          ひとは思っているよりも自分がすきだ。 相談事をしていても「そういえばさ〜」と、いつの間にかどちらが相談しているかわからなくなる。話をしていても「え、実は私もさ〜」と、途中で乗っ取られてしまう。そうして話を聞き終わった後に思う。また、最後まで話せなかった。 だから、最後まで話を聞いてくれる人を大切にしよう。とっても少ないけれど、確かにいる。そうして私も遮らないで、乗っ取らないで、最後まできちんと聞くことを忘れないでおこう。

          見え方

          使いかけのスケッチブックを見つけた。姉のもの。小さい頃から姉妹で私だけ絵が下手だったんだよな。夏休みの人権ポスターなんかは泣きながら描いた記憶がある。だけどスケッチブックの紙の分厚さや表面の凹凸がなんとなく気に入って、その上に柔らかい鉛筆で何か描きたくなった。 適当なマグカップを持ってきて、デッサンしてみる。これが本当に難しい。ずっとマグカップだけ見つめていたら、どこまでマグカップがあってどこからマグカップが無くなるのか分からなくなる。とても不思議な感覚だった。目に見えるも

          ことば

          今書いている文章を下書き保存して、新しいものを書く。 言葉は本当に不思議だ。伝え方1つで嬉しくもなるし、反対にとっても悲しくなることもある。自分本位で考えてはいけない。少しでも自分の言葉が届く可能性があるなら、気持ちを言葉にして外へだしても良いのかもう一度よく考えないといけない。受け取られるのだから。受け手が望んでいなくても、声や文字で受け取ってしまう。そうして受け取ってしまったら、どれだけ酷くて、苦しくて、辛くて、捨ててしまいたい言葉でも、持ち続けないといけない。皮肉なこ

          将来のゆめ

          陽の光で目覚める 顔を洗って歯を磨く 丁寧に入れたコーヒーを飲む バランスの取れた朝食をとる 掃除や洗濯を済ませる 音楽を聞く / 映画をみる / 本を読む 昼食を作って食べる 着替えてお化粧をする 散歩する / 買い物をする 夕飯を作って食べる 暖かいお風呂にはいる コーヒーを淹れて、 音楽を聴く / 本を読む / 映画を見る 日記を書く ぐっすり眠る また、陽の光で目覚める

          将来のゆめ

          リアリティのないリアル

          今日から授業が始まった。長い長い休暇の終わり。いつものように7時に起きて支度した。けれど洋服に悩む必要も席を取っておく必要もないらしい。淹れたてのコーヒーと読みかけの本をもってって、時間がくるのを待つのもいい。 授業が始まる。誰もいない部屋で機械に向かって話しかける教授、ある人は眠たそうに、ある人は緊張の面持ちで、またある人は真剣に、授業をきいている。皆それぞれ、新学期のスタートをきっていた。 興味深い授業だった。リアルとフィクションの話。人間はテレビや映画などのメディア

          リアリティのないリアル

          誓い

          母の誕生日だ。50さいになる。半世紀だ、すごく長い。 手紙を贈った。母が好きだと言っていたかすみ草のポストカード。裏面を小さな文字でいっぱいに埋め尽くした。 この日のために、数日前からちゃくちゃくと準備をしてきた。お祝いの言葉、日々の感謝、労い、おもいで、伝えたいことをすべて文字にして贈りたかった。そうするにはあまりにもポストカードが小さかったし、持っている言葉の数が少なかった。言葉にならないとはこのことだ。涙だけがどんどん流れる。けれど、私の言葉で、今の気持ちを精一杯書

          今日も

          ここ最近は本当に怠惰だ。明るくなったら起きる、おなかがすいたら食べる、暗くなったら眠る。これしかしていない。 どうしていけないことなのか。そうも思っている。普通のことなのだ。それもとっても基本的なのだ。 人は毎日、意味のある(と思われる)ことをしようとする。それは仕事だったり趣味だったりする。もちろんそれは素敵だ。今日という一日を精一杯充実させてよい気分で終える。もしかしたら不条理さや至らなさに涙して一日を終えるかもしれない。 うらやましい。活力に満ちた生活、すべきこと

          はじめまして

          しがない。名前のとおり、しがいない女子大生です。日々のおもいをつらつらと。誰に宛てるわけでもなく。

          はじめまして