見出し画像

2024年12月9日~13日におきた日本市場の主な動き

A:ここで何度か取り上げている新興の運用会社fundnoteですが、12月13日に同社初の公募投資信託「fundnote IPO クロスオーバーファンド(愛称:匠のファンド あけぼの)」の運用を開始しました。記念すべき初日の基準価額は10,006円です。

T:まずは100万円分購入しようと思っていて、いまは、株式や投資信託の解約を進めているところ。実際に購入してみて、引き続きウォッチしていきたいと思っている。

A:それはいいですね。クロスオーバーファンドについて、いろいろ学んでいきたいです。

T:それにしても先週も市場ではいろいろな大きな動きがあったね。2024年に東証で上場廃止になる企業は94社になる見込みで、2013年(東証が大証と統合した年)以降では最多となるようだし。

A:12月9日には、東証スタンダード市場に上場する麻生フォームクリート(1730)を、株式会社麻生の子会社で東証プライム市場に上場する日特建設(1929)が完全子会社化することを公表しました。日特建設は特殊土木の基礎工事会社で12月13日時点の時価総額は約410億円。一方、麻生フォームクリートは気泡コンクリート工事会社で、TOB公表前の段階で約18億円。同社の大株主の多くは麻生グループです。

T:12月10日には、ICT測量機器メーカーで、東証プライム市場に上場するトプコン(7732)の非公開化が報じられた。買い手候補として、米PEファンドのKKR、欧州系投資ファンドのEQT、日本の政府系ファンドのJIC(産業革新投資機構)の名前が挙がっている。報道前の時価総額は約1,760億円。12月13日時点では約3,000億円。Bloombergによると同社の筆頭株主は13.69%を保有する米国のアクティビストValueAct Capital。ValueActは「事業間のシナジーがなく、コングロマリットディスカウントになっているとして、事業売却や非公開化を求めていた」とのこと。

A:12月11日には、富士ソフトを巡る米PEファンド同士の争奪戦に新たな展開がありました。米Bain Capitalが米KKRのTOB価格を上回るTOB価格を再提示。富士ソフトはKKR案に賛同済みで今後の対応に注目が集まっています。

T:凄まじい動きだね。富士ソフトの社長は、非公開化について「大義はなんだ」と不満を表明されていた。

A:また、12月11日付で日本生命保険は米系保険会社(Resolution life)の買収を公表しました。買収額は約1.2兆円と日本の保険業界で過去最大のM&Aとなる見込みです。

T:12月13日には、精密蒸留・精製の専門化学メーカーで、東証スタンダード市場に上場する大阪油化工業(4124)を、環境リサイクル会社で東証プライム市場に上場するダイセキ(9793)がTOBで完全子会社化することを公表。TOB価格は3,201円。TOB公表前の大阪油化工業の株価は1,520円で、時価総額は16億円。両社に資本関係は見当たらない。

A:時価総額があまりにも小さい上場企業が市場から退出するのは良いことですね。

T:3年以内に上場企業数を1/3まで減らし、1社当たりの時価総額は3倍にしてほしいと思う。

A:12月18日には、半導体メモリ大手のキオクシアホールディングス(旧東芝メモリ)が東証プライム市場に上場します。今年の大型上場の一つです。

T:といっても、時価総額は約7,800億円で、当初想定の1.5兆円の半分程度。グローバルでは中小型に過ぎないけどね。1.5兆円は約100億ドル。100億ドル超で、ようやく大型株と呼べると思う。

A:11月28日にはNTTドコモによる住信SBIネット銀行(7163)の買収観測も流れました。

いいなと思ったら応援しよう!