Shigehiro Fujimura

外資系監査法人にてビジネスコンサルタントをしてます。🌱 🌎 天道流合気道弐段。在米国ボ…

Shigehiro Fujimura

外資系監査法人にてビジネスコンサルタントをしてます。🌱 🌎 天道流合気道弐段。在米国ボストン(2019-2020)🇺🇸、その後ミラノ工科大学にてExecutive MBA🇮🇹。昭和女子大学研究員。和歌山県出身。

最近の記事

日本の労働生産性

企業の労働生産性からみた日本の現状を考える。労働生産性とは労働者一人あたりで生み出す成果、あるいは労働者が単位時間あたりで生み出す成果を指標化したものである。 日本生産性本部が2023年12月に発表した「労働生産性の国際比較2023」によると、2022年の日本の時間当たり労働生産性は52.3ドルでOECD 加盟38カ国中30位となっている。データが取得可能な1970年以降で最も低い順位になっている。また、2022年の日本の一人当たり労働生産性は85,329ドル(833 万円/

    • 産業競争力の観点では日本は強いのか?

      日本の現状を産業競争力の観点から考えると、製造業で特に自動車産業に依存していることは明らかである。主要企業はトヨタ、日産自動車、ホンダ、三菱自動車であるが、世界販売台数では2024年1月の発表ではトヨタは1123万台で4年連続首位となっている。 トヨタが強いということは自動車の生産に必要な部品や生産設備を含めた部品メーカーや生産機械メーカー含めて競争力が高いと言えるのではないか。しかしながら、近年では次世代の自動車とも言われている電気自動車の台頭により、アメリカのテスラや中

      • 改めて考える日本の競争力

        日本は世界的にみて、競争力はどの程度低下しているのか。ある意味で素朴な疑問であるが、このような疑問に対しては過去様々な視点から議論がされてきている。競争力ランキングではスイスの1989年から毎年発表している競争力ランキングがある。日本は1989年から4年間は1位であったが、バブル崩壊と共にランクが下がり1997年には17位までランクを下げている。この競争力ランキングには4つの大分類(「経済状況」「政府効率性」「ビジネス効率性」「インフラ」)、さらに各大分類に小分類があり、さら

        • 2023年振り返り(Emerging Tech編)

          2023年の振り返りをテクノロジーの観点から6月末に発表された世界経済フォーラムのレポート「Top 10 Emerging Technologies of 2023」で再考したいと思います。 レポートのトップ10にはいわゆる生成AIから環境やバイオエンジニアリングまで多岐にわたってますが、それぞれの技術に関して外観したいと思います。 フレキシブルバッテリー 生成AI 持続可能な航空燃料 デザイナーファージ メンタルヘルスのためのメタバース ウェアラブルプラントセ

        日本の労働生産性

          気候変動問題について考える。

          近年、気候変動が注目されています。この気候変動とはまさに気温と気象パターンの長期的な変化になります。これらの変化は、もちろん太陽周期の変動などで自然に起きている現象でもあるのですが、18世紀半ばから19世紀にかけて起こった産業変革に加えて、石炭、石油、ガスなどのエネルギー革命による社会構造の変革が原因により、人間の活動が気候変動の主な原因となってきたと考えられています。これらの化石燃料を燃やすことで温室効果ガス(水蒸気、二酸化炭素、メタン、一酸化二窒素、フロンなど)の排出が発

          気候変動問題について考える。

          衛星データプラットフォーム「Tellus」がもたらす宇宙ビジネス

          宇宙ビジネスと言うと、民間ロケットの打ち上げや宇宙旅行、さらに最近では人工流れ星などの印象を持つことがあります。 ところが、最近では打ち上げられた衛星が取得するデータが注目されています。この衛星データの利活用は、利用が難しく、民間企業では活用が容易ではありませんでした。 日本の内閣府は、これらの衛星データ活用を含めた宇宙産業の発展を目指し、2017年5月に宇宙産業ビジョン2030を発表しました。宇宙産業の従来の考え方での宇宙機器産業に加えて、宇宙を利用する宇宙利用産業の拡大の

          衛星データプラットフォーム「Tellus」がもたらす宇宙ビジネス

          半径5km内で生活する人に役立つ物とは?

          和歌山県に電動バイクを開発するベンチャー企業「glafit」があります。glafit社は2017年に設立され、「日本を代表する次世代乗り物メーカーになる」を100年ビジョンに掲げています。glafit社の電動バイクは原付扱いですが、ペダルもついており、べダルで走行することもバイク走行も可能になっています。さらに、この電動バイクは、コンパクトに折りたたむことができ、コンパクトに持ち運ぶこともできる仕様になっています。この電動バイクを利用することで、近所を移動することもできますが

          半径5km内で生活する人に役立つ物とは?

          青色LEDを利用した水中光Wi-Fi:水中ドローンで深海探査

          青色LEDを利用した水中における無線通信速度の高速化の研究をご存知でしょうか。水中探査を行う潜水艇が船上や陸上と通信を行う場合、手段は限られており、音波を使う音響通信またはケーブル接続が現状のようです。国立研究開発法人海洋研究開発機構では、この水中光Wi-Fiの高速化に関する研究が行われており、2018年にはXPRIZEによる深さ4千メートルの深海を無人で探査し、海底地形図を作製する国際競技大会も開催され、深海の謎への関心も益々高まってきているようです。 近年、企業は労働力

          青色LEDを利用した水中光Wi-Fi:水中ドローンで深海探査

          ポイントサービスの動き

          コンビニや薬局などの店舗や、オンラインショッピングでのポイントを貯めるメリットはどこにあるのでしょうか。2016年のネットエイジアのポイント活用に関する調査の結果によると、利用しているポイントサービスとして「Tポイント」が最も高く78.0%、次いで「Ponta」が68.2%、「楽天スーパーポイント」が60.2%で続いているようです。貯めやすさ満足度が最も高かったポイントサービスが「Tポイント」であり、ファミマやTSUTAYAなど貯めやすい店舗が近くにあることが優位に働いている

          ポイントサービスの動き

          貧困削減のためのインクルーシブビジネス

          noteではやや固い内容になるかもしれませんが、自分も創業メンバーである一般社団法人DSIA理事で東京国際大学国際戦略研究所所長である岡田先生が中心とする研究チームがインド、アフリカにおける日欧米そして現地企業24社のIBプロジェクトの調査報告会が開催されます。ご関心のある方は以下のリンクよりご登録下さい。 --- アジア経済研究所(IDE-JETRO)・東京国際大学(TIU)国際戦略研究所 共催「貧困削減のためのインクルーシブビジネス(IB): インド、アフリカにおける日

          貧困削減のためのインクルーシブビジネス

          ドローンの動力源

          商用ドローンの普及が進むにつれ、ドローンが長時間飛行するための動力源が重要となってきます。現状では、主にドローンの主な動力源にリチウムポリマー電池やリチウムイオン電池が採用されており、商用ドローンの連続飛行時間は20分~40分程度と言われています。長時間飛行するために、大容量のバッテリーを実装すると、ドローンの機体重量が増し、バッテリー消費量が増してしまいます。小型バッテリーの場合には、ドローンの機体重量の大幅な増加はなくとも、頻繁に充電が必要となります。そのため、ドローンの

          ドローンの動力源