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青色LEDを利用した水中光Wi-Fi:水中ドローンで深海探査

青色LEDを利用した水中における無線通信速度の高速化の研究をご存知でしょうか。水中探査を行う潜水艇が船上や陸上と通信を行う場合、手段は限られており、音波を使う音響通信またはケーブル接続が現状のようです。国立研究開発法人海洋研究開発機構では、この水中光Wi-Fiの高速化に関する研究が行われており、2018年にはXPRIZEによる深さ4千メートルの深海を無人で探査し、海底地形図を作製する国際競技大会も開催され、深海の謎への関心も益々高まってきているようです。

近年、企業は労働力不足や省人化目的にサービスロボットや産業用ドローンの活用が始まっています。水中の橋梁点検や調査でも人出不足が顕在化しており、まさにこの労働代替で活用が期待されているのが水中ドローンです。この水中ドローンが取得するデータを船上あるいは地上に転送するために水中光Wi-Fiが期待されているようです。
空飛ぶドローンは通信機能を搭載することで、リアルタイムデータ通信が必要とされているように、水中でもリアルタイムのデータ通信が必要とされています。

今後は、水中ドローンの小型化通信機能が搭載されるなどのインテリジェント化が始まると、日本近郊の海底も有望な市場として、産業界から注目される日がくるかもしれません。

この水中ドローンに関しては、現状では中国のスタートアップ数社が水中ドローンの開発に取り組んでおり、日本では筑波大からスピンアウトしたfulldepthが水中ドローンを開発しており、1000mの生物探査の実証実験を行なっています。

近い将来、5Gに接続されたAR/VRヘッドセットやTVから水中光Wi-Fi接続できる水中ドローンを組み合わせることで、水中ドローンが撮影する動画像を自宅で観ることができ、自宅で海底探査できる日が来るかもしれません。



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