マイナスの向き合い方
私は昔から学ぶことが好きだった。
好奇心が強かったし多くのことを知り世界や日常の見方が変わることが何より楽しかった。ある程度成長してからも変わることはなくたくさんの物事を学び、吸収していった。
そんな私が何よりわくわくして面白いと思うのが他人と話をすることだった。
それは本を読むより映像を見るより授業や講義を聞くことより楽しかった。
私は家族や親戚からはじまり友達の友達や先輩やバーやたまたま知り合った人に思い出に残っている出来事や感銘や薫陶を受けた人や言葉や人生の分岐点になったであろう話などをよく聞いていた。
まだ若い私が話をする人は大抵人生の先輩だった。私より多くのことを経験し、その都度選択をしてきた人達だ。
ほんの少しだけ普通よりもひとの人生についての話を聞いてきた私が気づいたことがある。
それはマイナスな物事への向き合い方は、その人の人間性というものを顕著に表すということだ。
マイナスな物事とは
“孤独、欲望、怒り、恨み、妬み、劣情、後悔”
このようなものだ
自分の孤独や欲望を埋めるために何をするか。
嫌いな人間や自分に嫌なことをしてきた人間に対してどのような対応をするか。
過去に自分がしてしまったこととどう向き合っていくか。
マイナスな感情に対しよりマイナスなこと(その方法も数多とある、逃げるのか、他人を傷つけてしまうのか、など)をするのか、
または、
そこで踏ん張って前を向く努力をするのか、
その違いはとても大きい。
私と色々な話をしてくださった人達にその自覚はなかったと思うけれど、同じようなこのマイナスな物事についての話は多かった。でも、向き合い方はそれぞれ違っていた。
このマイナスな物事に対してどう向き合うかでその後の人生も、そのマイナスな物事について話をする表情も、背負うものの代償も、何もかも変わってくる。
そしてしっかり前向きに向き合えるかどうかはそのひとの強さ、勇敢さ、打たれ強さ、誇り高さである。
それは、人間性そのものだ。
すなわち、どう向き合うかは、自分がどのような人間になりたいか、それ次第だ。