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"HOMESTAY"批評:日本初のAmazonオリジナル映画はどうだったか?

 先々週の2月11日に、日本初のアマゾンオリジナル映画として配信がはじまった『HOMESTAY』

 原作は、森絵都の小説『カラフル』(1998)であり、今までこのバージョンを含めると3度も実写化されている。

 3度目の実写化となる今回では、様々な設定がきわめて現代的なものに変更されている(らしい)。原作は読んでいないのでその辺はネット情報頼りなんですけど…

 僕は、当然、当然なんですが、助演の山田杏奈さん目当てに見てしまいました。それじゃあ、感想を簡単に言ってしまいたいと思います。

https://spice.eplus.jp/articles/294966


1.タネ明かしが下手すぎる


 こういうミステリー要素がある映画って、謎を生じさせる→それをいったん放っておく→また視聴者にその謎をチラつかせる→謎の答えを提示する、っていう流れが一般的だと思うし、これが一番すっきりとしていて面白みがある映画の流れだと思うんです。

 ただ、この映画は謎を生じさせてからの答え合わせが異常に速い

https://www.cinemacafe.net/article/2022/01/29/77012.html

 たとえば、シロ(小林真)が兄の満の部屋から、真のスケッチブックを見つけて、それがなぜか黒塗りされていたうえに遺書まで書かれていたことについて、視聴者が「なんだこれ?」と思ったその瞬間に、「それはね~~~!!!」という風に答えが飛んでくる。厳密には回想シーンが多すぎて、いちいち説明口調になってしまっている

 説明口調ばかりになるというのは、視聴者に考える余裕を与えないというのと同じで、それはすなわち映画全体の深みを失ってしまっているということに等しい

 タネ明かしが下手になると、その謎自体が軽っぽくなってしまうからそこはすごく惜しい。何とかならなかったかな?時間の問題なのか。


2.キャラクターの性格描写が甘すぎる


 まず、シロの背景がほとんど語られないことから、シロ=真だってことがどんなバカにもわかってしまう。

 それを避けるためには、絶対にシロの過去に繋がるものを、嘘(虚偽の情報)でもいいから挿入するべきだった。それをしないと観客は「シロ=真」なんてことはわかりきってしまっているために、「いいからはよ答え合わせしろや」という感想を抱いてしまうだろう。

https://twitter.com/natsuki_seta/status/1494148583444324354?s=20&t=BGC4L4ARres3KDw3nLSbRw

 あと、美月先輩がレズビアンという設定も、ほんとにこれいるかな~と思ってしまった。

 原作のタイトルが『カラフル』で、それはLGBTQのフラッグの色であるから、ジェンダーに関する問題を入れたかったのはわかるけど、そのせいで美月先輩のキャラクター性がブレブレになってしまった感はある。

 あと、レズビアンということがクラス全体に広まって、美月先輩が好奇の目で見られることになってしまったけど、それへの救済はないわけ?最後までなかったよね?真のことを傷つけたら救われないんだろうか?


3.山田杏奈、可愛すぎる問題


 いや、今回も最高でした。

 われらが、山田杏奈さんですよ!!!!!!!!!

 美しく、しなやかに、そして力強く。

 ほんと好きです…100年応援すると決めた女優なので

https://twitter.com/natsuki_seta/status/1494148583444324354?s=20&t=BGC4L4ARres3KDw3nLSbRw

 なんなんですかね、ほんとに力が入りつつも抜け感のあるというか。

 演技云々のことはそんなに詳しくないけど、ここまで引き込まれる女優というのもなかなかいないです。

 そしてなにより、顔が好きです



 以上、『HOMESTAY』でした~

 正直、嫌いでもないけど、別に好きでもない映画です。

 ただ、「所詮人生は長めのホームステイ」っていう考え方は、すごく納得できるな~これを見た中高生たちが、もっと気長に生きていけますように。

 また明日!

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