見出し画像

【読書感想文】誰にとっての「数値化の鬼」なのか?

安藤広大氏著の「数値化の鬼」という本を読みました。
とっかかりとしては、ランキング上位だからという理由でしたが
いろいろと考えることが多い書籍でした。
読書感想文ですが、毎度キーワードに沿って展開します。

失敗を認められる

失敗というものが怖いものとしてやはり僕にも染み付いています。
しかし最近は、失敗をどう活かすかということ次第で失敗の立ち位置は変わってくると思っています。

失敗は改善のための情報だとも思っています。

この「認められる」というのはまさにそうで、書籍にもありますが、

失敗を失敗と認めて次につなげる

ことは本当に大切だと思います。そのためにも客観的に評価するために数字は必要だということだと思います。
本来失敗というのは、自分ごとですから客観的に捉えすぎてはいけないのでしょうが、それは自然とそうなるということ。
数字の力を使って強引に客観的に見ることで、次を生むということだと感じました。

「D」の回数こそが(中略)「行動量」

PDCAの話ですね。書籍にもあるように、意外とPからDのタイムラグが多いというのは同じく感じています。
もっとDまでの距離を縮めてどんどん回数を重ねることが・・とは
思いますが、なぜでしょうね。完璧なPを求めてDが遅れる。

書籍の中で重要視されていたD=行動量というのはすごくしっくり来ます。
打席に立ってナンボ・・ということ。

「%」によって行動にブレーキをかけてしまう

すみません、2021年度の終わりに・・・という反省をさせられた感じです。
本当にそうで、この%というのはマジックを生みます。
別に騙しているわけではないのですが、印象を操作できるなぁというのは
前々から感じていたのですが、本当そうです。
ブレーキをかけないようにしないと・・・。

「変数」

刀の森岡氏も「定数と変数をわけて考える」ということをおっしゃっていましたが、まさに同じことですね。

これは、最近本当に意識しています。変えようのないものを変えるほど難しいものはないと思いますね。そしてそのためにやっていることが次のフレーズにつながります。

分けて、分けて、さらに分ける

僕はこれを因数分解というような言い方でnoteでも使っていますが、
まさに何が変数で何が定数で・・ということを意識するようになって
思考が整理されるようにもなったし、
発言に説得力が増したような気がします。

こういう数学的な考え方ってやっぱり重要なんだな・・と。

数学がそこまで嫌いじゃなくてよかったなぁ・・・と。

心の中で数字の「モノサシ」を確認する作業を怠ってはならない

この表現で面白いなと思ったのが、数字の「モノサシ」としているところ。

書籍ではこう書いてあります。

(中略)感情は、人間であるかぎり、絶対に持ち続けると思います。
それを「やめろ」と言ったところで、やめられるものではありません。
だからこそ、意識するのは「数字」のほうなのです。

そう、この書籍の意味はここにあります。
僕らは常に意識的に生きているわけではないわけです。
少しでも今の自分の現在地を知るために意識的に何かを行う必要がある。
その方法のひとつに「数字」がある。

だから数字をモノサシとして使うのではなく、
「数字のモノサシ」をということなんだろうと感じました。

まとめ

正直、タイトルを見たとき「苦手な本」の部類に入っていました。
しかし、読んでいると「数字」に対する僕のイメージの問題だけの話なんだと感じました。

「数値化の鬼」は誰に向けての鬼かということです。
「数値化」は誰に向けてなのかということです。

どこか、他者にむけたものという勝手なイメージがありました。
そのせいで、「苦手な本」という部類になっていたのですが、
読んでいるとそれは、自分に向けたものでした。

その違いを汲めたとき、
非常に便利なツールとしての数字を考えるきっかけに
なりました。

ちょうど読み終えたのが、年度頭で組織編成が変わったとき。
いろんな数字を与えられてはいますが、
与えられた数字だけではなく、自分から発する数字をつくって
前段で書いた「次につなげる」行動を鬼的にやろうと思います。


この記事が参加している募集

読書感想文

もし気に入ってもらえたら嬉しいです。情報の発信とコミュニケーションについていろんなチャレンジをしていきます。どうぞよろしくお願いします!