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瀬戸のせともの屋
2023年3月24日 23:21
note始めます 2006年からメールマガジンを続けてきました。せともののこと瀬戸のことなど、毎週1回土曜日配信「瀬戸だより」として、17年間で870回を超す配信を行ってきました。我ながらよく続いたものだと感心します。 ひとまず、当初書きたかったこと、やりたかったことは済んだんじゃないかと思い、そのメールマガジンは定期配信を終了することにしました。残された大量の過去の文章は何かの形で活かしな
2024年5月26日 11:56
織部というのは瀬戸焼や美濃焼を代表する釉薬・技法なのはご存知の通りです。 銅を含む釉薬を酸化焼成して得られる緑色の落ち着いた色調です。とても人気がある釉ですが、意外と知られていないのが織部は窯から出て、すぐに完成とはいかないのです。 通常の釉薬の陶器は窯から出れば完成というパターンです(もちろん、出してすぐは熱くて持てませんが)。普段皆さんが手にする器の状態と変わりありません。ところが織部
2024年5月16日 15:38
織部って古田織部の「織部好み」が始まりだったって書きました。今は銅の緑色の釉薬を織部釉と呼んでいます。 「白って200色あんねん」はアンミカさんの発言ですが、色というものの奥深さを言い表した見事な一言だと思います。 織部好みを代表するこの緑の釉薬、織部釉ですが、じゃあみんな同じ緑かと言えば作り手によって違って同じではありません。 不透明な重い緑だったり、明るい緑だったり、流れで濃淡が出や
2024年5月2日 23:26
さて、織部と言えば瀬戸焼や美濃焼を代表する人気の釉薬です(唐突ですが異論はないとは思います)。 緑色の釉。銅を含む釉を酸化焼成することで得られる色合いです。 前回書いた春岱の織部もとてもステキでした。 織部……もともとは釉というよりも織部好みの器全体を指していたようです。織部好み……この織部というのは戦国大名、古田織部のこと。武人であり、茶人であり、利休の高弟。その織部好みというスタイル